トヨタC-HR新車情報・購入ガイド 予防安全装備が大幅向上。さらに、安全なお買い得特別仕様車も登場!
CORISM / 2020年8月24日 20時10分
徹底的にこだわり開発されたC-HRが安全性能を大幅に向上。特別仕様車も新設定
トヨタは、CセグメントのコンパクトSUVであるC-HRを一部改良。同時に、特別仕様車 G“Mode-Nero Safety Plus”とG-T“Mode-Nero Safety Plus”を設定し発売を開始した。
トヨタC-HRは、2016年末に発売が開始された新型車だ。プリウスで初採用されたGA-Cプラットフォームをベースに開発された都会派SUVとしてデビューした。
C-HRの開発は、なかなかユニークなものだった。SUVであるのにドイツのサーキット、ニュルブルクリンクでテストを重ね、さらに試作車をレース仕様にしニュルブルクリンク24時間レースにまで参戦。徹底的に走りを鍛えた。
また、走行性能だけでなくデザインにもこだわり抜いた。デザインは「センシュアル スピードクロス」をキーワードに、スピード感あるキャビン形状とした。さらに、彫刻的な面造形「ダイヤモンド」をモチーフに強く絞り込んだボディと大きく張り出したホイールフレアの対比などにより、かなり独創的なスタイルを追求している。
このC-HRのデザインは、あまりにユニークで好き嫌いが明確に出た。しかし、トヨタもそれは織り込み済み。激戦必至のCセグメントSUVは、80点主義では勝てないからだ。
トヨタが徹底的にこだわったC-HRは、デビュー直後から、そのユニークさが高く評価され、瞬く間に大ヒットモデルとなる。2017年2月には12,985台を売り、登録車販売台数ランキング3位。1位のプリウスに肉薄した。2017年4月には、なんと1位を獲得。2017年の年間登録車新車販売台数ランキングでは、4位という躍進を見せた。SUVでは、圧倒的ナンバー1となっている。
ただ、2019年10月にマイナーチェンジを受けたが、その後の販売台数は苦戦状態が続いている。2020年1~6月の販売台数は18,389台で登録車新車販売台数ランキングでは19位、前年比は 57.1%となった。
SUV登録車新車販売台数ランキングでは、RAV4に1位の座を譲っている。だが、苦戦しているとはいえ、SUVでは2位。価格帯が安いライズより売れているのだから、CH-Rは根強い人気ともいえる。
トヨタセーフティセンスの性能向上&機能追加
今回、C-HRは、マイナーチェンジから1年足らずで一部改良となった。マイナーチェンジでは、間に合わなかった部分の改良といった印象だ。
一部改良部分は、非常に重要な安全装備の機能向上が行われた。従来、トヨタの予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンス」の自動ブレーキは、昼間の歩行者検知のみだった。こうした先進予防安全装備は、日々進化していて、昼間の歩行者検知だけだと軽自動車以下のレベルになっている。
そこで、昼間の歩行者検知だけから、夜間の歩行者、昼間の自転車検知へバージョンアップ。また、より多くの事故パターンに対応するため、交差点右折時に直進してくる対向車および、右左折時に対向方向から横断してくる歩行者も検知し、衝突回避・被害軽減を行う機能もプラスされた。
さらに、低速時の事故予防をサポートする低速時加速抑制機能や、トヨタ国内初採用となる「緊急時操舵支援機能」を追加した。緊急時操舵支援機能は、自車線内の歩行者と衝突する可能性が高く、自車線内に回避するための十分なスペースがあるとシステムが判断した場合、ドライバーの回避操舵をきっかけに車線内で操舵をアシスト。車両安定性確保と車線逸脱抑制を行う。こうした改良により、C-HRはトップレベルの予防安全性能を手に入れた。
オプションだった安全装備を標準装備化。より安心して乗れるクルマに進化
その他の改良点も、なかなか魅力的だ。まず、レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内の中央を走行できるよう操舵を支援するレーントレーシングアシストや、カメラで認識した道路標識をディスプレイに表示することで道路標識の見落としを減らし、安全運転を促すロードサインアシスト、バックガイドモニターを全車に標準装備した。前述の機能に加え、こうした装備が標準装備化されたことで、多くの顧客がより安全に走行することができるようになった。安全装備に差を付けないで、すべてのグレードに標準装備化する姿勢は高く評価できる。
ただ、ここまでできたなら、車線変更時など後側方から接近する車両を検知し警報を発するブラインドスポットモニターや踏み間違えをサポートするインテリジェントクリアランスソナー、後退時に左右から来る車両を検知し警報を発するリヤクロストラフィックオートブレーキなども標準装備化するべきだろう。こうした機能は、日々使う機能でもできる。
他の機能面では、快適温熱シート(運転席・助手席)、電動ランバーサポート、ナノイーなどの快適装備を「G」、「GT」およびS“GR SPORT”、S-T“GR SPORT”に標準装備しました。
また、Super CVT-i[7速スポーツシーケンシャルシフトマチック付]を搭載したS-T“GR SPORT”を新設定。選択肢を増やしている。
安全装備をプラスしながら、価格を据え置いたお買い得特別仕様車“Mode-Nero Safety Plus”
新設定されたC-HR特別仕様車“Mode-Nero Safety Plus”は、前述の安全装備を標準装備化した仕様だ。
C-HR特別仕様車“Mode-Nero Safety Plus”は、「G」、「G-T」をベースに、エクステリアのフロントスポイラー(ロア部)やアルミホイールなどにブラック塗装を施した。インテリアでは、シートやインストルメントパネル、ドアトリムオーナメントなどをブラック基調とし、クールな雰囲気にまとめている。
安全装備については、車両のカメラ映像を車両を上から見下ろしたように加工し、死角などを無くし周囲の安全確認をひと目で確認できるようにしたパノラミックビューモニター、駐車場などでのアクセルとブレーキの踏み間違いやアクセルの踏み過ぎなどで起こる衝突被害の軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]、駐車場での後退時に左右後方から接近する車両を検知し、衝突の可能性がある場合、ブレーキを制御するリヤクロストラフィックオートブレーキ[パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)]などを特別装備し、安全性能を大幅に向上させている。
外板色は、特別設定色ダークブルーマイカを含めたモノトーン5色、ツ―トーン3色を設定した。
ベストバイな特別仕様車“Mode-Nero Safety Plus”。値引きは?
このC-HR特別仕様車“Mode-Nero Safety Plus”は、かなり攻めた仕様となった。なんと、これだけの装備をプラス装着して、価格は通常グレードと同じとなっている。つまり、プラス装備された分は無料ということになる。特別仕様車に装着された装備は約5万円なので、その分買い得感が増していることになる。
トヨタがこうした分かりやすいお買い得仕様を投入することは、なかなか珍しい。ただ、微妙なのは価格が同じなら、なぜ通常グレードにせずに特別仕様車にしたかだ。
通常グレードは、簡単に仕様変更や価格変更がしにくい。ところが、特別仕様車なら、売れないならいつ販売をやめてもいいというのもあるのだろう。もしくは、販売が好調に推移し始めたら、お買い得車である特別仕様車の販売をやめる算段なのかもしれない。しかし、トヨタの都合でいかようにもなる特別仕様車ではあるものの、今の段階では特別仕様車“Mode-Nero Safety Plus”はベストバイといえる。
こうしたお買い得車の購入時には注意が必要だ。お買い得車は、時々、値引き抑制のためにも使われる。お買い得車だと「最初からお買い得なので、値引きはできません」などと、センスのないことをいう営業マンがたまにいる。それでは、お買い得車を買う意味がない。
そのためには、同じCセグメントのSUVであるマツダCX-30やスバルXVなどとしっかりと競合させて値引きを引き出したい。また、トヨタは全チャネルが全モデルを販売できるようになった。つまり、C-HRは、どのディーラーでも買える。そのため、経営母体が異なる販売会社同士で競合させうるのも値引きを引き出すテクニックのひとつだ。
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トヨタC-HR価格
■1.2Lターボ車
・S-T 6速マニュアル(iMT) FF 2,382,000円
・S-T Super CVT-i FF 2,415,000円/4WD 2,613,000円
・S-T“GR SPORT” 6速マニュアル(iMT) FF 2,782,000円
・S-T“GR SPORT”Super CVT-i FF 2,815,000円/4WD 3,013,000円
・G-T 6速マニュアル(iMT) FF 2,682,000円
・G-T Super CVT-i 2,715,000円/4WD 2,913,000円
■1.8Lハイブリッド車
・S FF 2,745,000円
・S “GR SPORT” FF 3,145,000円
・G FF 3,045,000円
■C-HR特別仕様車“Mode-Nero Safety Plus”
・G-T“Mode-Nero Safety Plus” Super CVT-i FF 2,715,000円/4WD 2,913,000円
・ G“Mode-Nero Safety Plus” FF 3,045,000円
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