新型日産フェアレディZ、プロトタイプ新車情報 新型Zは、Z34型がベースか?予想してみた
CORISM / 2020年10月10日 10時28分
歴史あるスポーツカー、新型フェアレディZプロトタイプ公開
日産は、50年もの歴史があるスポーツカー「フェアレディZプロトタイプ」を公開した。
クルマ好きを中心に、非常に注目されているフェアレディZプロトタイプ。歴代フェアレディZの特徴的なデザインを取り入れながら、スッキリとしたスタイルにまとめられている。
日産からは、デザインに関する詳細なコンセプトなどが報告されているものの、パワーユニットやプラットフォームなどメカ系のインフォメーションは、ほとんどない状態だ。
メカ系で公表されていることは、V6 ツインターボで6MTだということくらいだ。
フェアレディZプロトタイプは、現行Z34型がベースか? その根拠はAピラーとルーフが同じ?
多くの人は、こうした部分に少しヤキモキしているのではないだろうか? そこで、新型日産フェアレディZプロトタイプのメカニカルな部分を予想してみた。
まず、結論から。フェアレディZプロトタイプは、現行Z34型だと推察される。その根拠が、Aピラーからのルーフライン。フェアレディZプロトタイプは、非常にZ34型フェアレディZと酷似しているからだ。
さらに、日産が新型のFR(後輪駆動)用プラットフォームを開発しているという情報は一切ない。
こうした状況から分かるのは、基本骨格などはZ34フェアレディZと同じで、ボディパネルなどを大幅変更してることが予想できる。
スカイライン400R用V6 3.0L VR30DDTT型を搭載か?
そして、パワーユニット。日産からはV6ツインターボとの発表だ。現在、日産にあるV6ツインターボのパワーユニットでは、GT-R用3.8LのVR38DETT型とスカイライン400Rに搭載されたV6 3.0L VR30DDTT型の2タイプが、すぐに想像できる。ただ、GT-R用のVR38DETT型は570psと高出力。この大パワーをFRで受け止めるのは、非常に難しい。そうなると、有力なのはスカイライン400R用の VR30DDTT型が妥当だろう。
このスカイライン400R用 VR30DDTT型の出力は、405ps&475Nmとかなりパワフル。フェアレディZプロトタイプ用に専用チューニングされ、更なるパワーアップし搭載されることを期待したい。また、グレードによっては、スカイラインの通常グレード用V6 3.0LツインターボのVR30DDTT型(304ps&400Nm)用が搭載される可能性も高いだろう。
また、一方で世界的にCO2排出削減という大きな問題がある。こうした古典的なガソリンエンジンのみという設定では、先進性に欠ける。電動化技術の搭載にも期待されるが、既存のZ34型ベースであれば非常に厳しいだろう。
プラットフォームも大幅進化?
仮にフェアレディZプロトタイプが、Z34型フェアレディZベースになっているとしても、プラットフォームやボディなどには大幅な改良が加えられていることも予想できる。
エンジンが現行の336psから405psへと大幅にパワーアップするのであれば、当然、足回り系はパワーアップに対応したものになるはずだし、より楽しい走りを維持するのであれば、ボディ剛性のアップも必要だ。フェアレディZは2008年デビューということもあり、衝突安全性能面でも向上しているはずだ。
新型日産フェアレディZプロトタイプの価格は?
そして、気になるのはフェアレディZプロトタイプが発売された時の価格だ。Z34型フェアレディZの価格帯は、 3,979,800~6,519,700円となっている。
フルデジタルの液晶メーターが採用されたり、V6 ツインターボエンジンなど、新たな装備がプラスされている。フェアレディZには、手に入れやすいスポーツカーとしての価値もある。そう考えると、あまり高額な価格帯になるとは考えにくい。
さらに、Z34型を仮にベースとしているのであれば、開発コストも低減されているはず。そう考えると、現行Z34型フェアレディZより、少し高価な価格になると予想。50万円くらいのアップで、450~700万円程度ではないだろうか。
存在し続けることに価値があるフェアレディZ
さて、新型日産フェアレディZプロトタイプの発売時期だが、もちろん未定。ただ、実車を確認したところ、各パーツ類の完成度は高く、発売時期は近い印象を受けた。近いと言っても、1年以内ということはなさそうなイメージだ。
それにしても、今回のフェアレディZプロトタイプの発表は、巨額な赤字を抱える日産にとってかなり攻めた戦略といえる。フェアレディZプロトタイプが売れたとしても、巨額赤字を一掃するような販売台数にならないことは、誰もが想像がつく。
初代フェアレディZは1969年生まれ。そして、日産の社長兼CEOの内田 誠氏は、1966年生まれだ。フェアレディZと同世代の内田氏は「ピュアスポーツカーのZは、日産のスピリットそのものです。そして今取り組んでいる事業構造改革ニッサンネクストの、とても重要なモデルでもあります。ニッサンネクストは、AからZ、つまり他がやらぬことをやる、私たちの姿勢を表しています。Zのファンである私が、今日、この「フェアレディZ プロトタイプ」を発表できることを誇りに思います。」と述べている。それほど、フェアレディZプロトタイプの存在は、日産ブランド力の源と言えるものだろう。
単に売れる売れないだけでなく、フェアレディZは日産を象徴するモデルであり、存在し続けることにも意味がある。フェアレディZに憧れて、日産に入社したという社員も大勢いるほどだ。フェアレディZプロトタイプの市販が待ち遠しい。
新型日産フェアレディZプロトタイプ、スペック
エンジン V-6 ツインターボ
トランスミッション 6速マニュアルトランスミッション
ボディサイズ 全長 4,382 mm 全幅 1,850 mm 全高 1,310 mm
ホイール/タイヤ寸法 Front: 255/40R19 Rear: 285/35R19
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