BMW4シリーズ クーペ新車情報・購入ガイド シリーズ中、最も異端な存在!?
CORISM / 2020年11月14日 19時51分
他のBMWとは違う縦型キドニーグリルを装備した4シリーズクーペ
BMWは、スポーティで個性的なデザインとダイナミックな運動性能を備えたモデルとして、新型BMW4シリーズクーペを発売した。
4シリーズクーペは、BMWの主力車種となるスポーツセダンの3シリーズをベースに、クーペボディを持つモデルとして2013年に初代モデルが作られた。今回発表された4シリーズクーペは、7年振りのフルモデルチェンジで2代目モデルである。
新型BMW4シリーズクーペのデザインは、極めてインパクトの強い。上下方向に大きく厚みを増し、左右方向にも幅のあるキドニーグリルが採用されたからだ。ひと目見て、ゲッと息を飲んだ人も多いのではないか。人によっては、写真ではどぎつい感じだが、実際に見るとさほどでもないという人もいるが、相当にインパクトのあるデザインであるのは間違いない。ある意味、通常のBMW車と比べると異端なデザインといえる。
このキドニーグリルのデザインは、1930年代のBMW328、1960年代に登場したBMW1600やBMW2002など同様に、縦型のデザインを採用したもので、3シリーズとは全く異なるスポーティかつエレガントなキャラクターを際立たせたという。
これをエレガントというかどうかはともかく、3シリーズとの違いを明確化するという意図ははっきりと伝わっている。また、キドニーグリルを大型化したことで、その存在感が強く表現されているのも確かだ。
4シリーズクーペのリヤのデザインには、今やBMWの伝統となったL字型リヤ・コンビネーション・ライトを採用。BMWのほかのクーペモデルである2シリーズ・グランクーペや8シリーズと同様に、立体的かつ有機的な曲線を与えている。さらに、ライト回りをブラックアウトすることで、BMWのクーペモデルらしい個性的なリヤビューを作っている。
サイドビューは、BMWの伝統であるショート・オーバーハング、長いボンネットフード、AピラーからC ピラーにかけての流れるような美しいルーフライン、長いホィールベースなどによって均整の取れた美しいプロポーションを作っている。同時に、流麗なデザインを採用しながら室内の居住性を高めているのも注目点だ。
500Nmという大トルクを誇るM440i xDrive
新型BMW4シリーズには、最もスポーティなM440i xDriveと、420iと420i Mスポーツの計3グレードが設定されている。
パワートレーンは2機種。420i系には、高効率な直列4気筒2.0Lの直噴ターボ仕様エンジンが搭載されている。動力性能は最高出力184ps(135kW)/5000rpm、最大トルク300N・m/1350~4000rpmを発揮する。WLTCモードでの燃料消費率は13.4km/Lで、高い動力性能のエンジンでありながら、燃費性能にも優れている。
そして、M440i xDriveには、最高出力387PS(285kW)/ 5,800rpm、最大トルク500Nm/1,800-5,000rpm を発揮する直列6気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジンを搭載。0-100km/h加速は、4.5秒という加速力を誇る。
大出力のパワーユニットということもあり、しっかりとトラクションを路面へ伝えるために、BMWのインテリジェント4輪駆動システム「BMW xDrive(エックス・ドライブ)」や、Mアダプティブ・サスペンション、Mディファレンシャルを装備。悪路でも安定したコントロールとスポーティな走りを実現することが可能となった。
4シリーズクーペには、専用の足回りが設定されている。ベースとなる3シリーズのスポーティな走りに磨きをかけ、クーペモデルらしいダイナミックな走りを実現するため、サスペンション取り付け部やアンダーフレームを強化するとともに、高剛性ボディを採用。これは、ロール剛性を強化してキレのあるスポーティなハンドリングを実現するのに加え、衝突時の安全性能も向上させるものだ。
また、アルミニウム材を、ボンネットだけではなく、エンジンキャリアや、エンジンキャリアの接続部に用いることで、ボディ剛性の強化と軽量化という相反する性能を両立させている。
ハンズオフ機能が付いた先進運転支援機能
新型BMW4シリーズクーペには、高性能な3眼カメラ、高性能プロセッサーおよびレーダーによって、精度と正確性の高い最先端の運転支援システムが装備されている。これにより、日本国内ではBMWが最初に認可を取得した「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」が利用可能となった。
この機能は、高速道路での渋滞時に、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システム。絶えず前方に注意するとともに、周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作することができる状態にある限りにおいて、時速60km/hまでの範囲で、ステアリングから手を離して走行することが可能となる。
採用された3眼カメラやレーダー、プロセッサーなどは最新の安全運転支援システムにも使われている。アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付き)、レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)およびレーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)、ステアリング&レーン・コントロール・アシスト、サイド・コリジョン・プロテクションおよび衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付き)、クロス・トラフィック・ウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能などを標準装備した。
これによって、「セーフティー・サポートカー(サポカー)」として認定され、補助金対象モデルとなった。欧州車で、ペダル踏み間違い急発進抑制機能が装備されたモデルは珍しい。
さらに、標準装備のパーキング・アシスタントには、車両が直前に前進したルートを最大50mまで記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることを可能とするリバース・アシスト機能が採用されている。日本に多数点在する細い道での対向車とのすれ違いに困った際など、安全かつ正確に、元のルートに復帰することを可能とするものだ。
AIを使ったBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントを装備
新型4シリーズに採用されたBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントは、AI技術の活用によって、音声会話だけで車両の操作や情報へのアクセスを可能とする最新の機能だ。
今までの音声入力と異なり、より自然な会話に近い言葉で、ドライバーの指示や質問を理解し、適切な機能やサービスを起動可能にする。さらに使用頻度に応じてドライバーの好みを学習する機能も持ち、長く乗り続けるほどドライブにおける真のパートナーとしての役割を担うことが可能となる。
そして、BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントの最たる特徴は、ドライバーがシステムの「名前」を自由に付けることが可能な点ことだ。例えば、この機能を起動するとき、「OK, BMW(オーケー・ビー・エム・ダブリュー)」だけでなく、「ハイ、4シリーズ」などと、呼びかける言葉を任意に設定できるため、より身近な存在としてストレスなく使えるものとされている。
BMW4シリーズクーペのグレード選び
スポーティでスタイリッシュなクーペとなれば、やはり専用のエアロパーツやサスペンションを装備したMスポーツがお勧めだ。BMW車は、Mスポーツモデルの人気が非常に高い。そのため、Mスポーツのリセールバリューは高いものの、Mスポーツ以外のモデルはリセールバリューが低くなる傾向にある。
そして、M440i xDriveは、サーキットで最高のパフォーマンスをみせるMモデルまでいかないものの、Mモデルの技術を取り入れ、一般道でもそのパフォーマンスを十分に楽しめるモデルとなっている。非常に楽しいモデルになっているのだが、価格は1,025万円ととても高価な設定になっている。420i Mスポーツとの価格差は約400万円。これだけ高価だと、やはり別のクルマと考えた方がよい。かなり、M440i xDriveに惚れ込んでいる人向けといえる。
BMW新車情報・試乗評価一覧
クーペ新車情報・試乗評価一覧
ドイツ車新車情報・試乗評価一覧
BMW4シリーズクーペ価格
・BMW 420i 5,770,000円
・BMW 420i M Sport 6,320,000円
・BMW M440i xDrive 10,250,000円
BMW4シリーズクーペ、燃費、ボディサイズなどスペック
代表グレード M440i xDrive
全長x全幅x全高(mm) 4,775x1,850x1,395
ホイールベース(mm) 2,850
トランク・ルーム容量(L) 440
定員(名) 4
エンジン型式 B58B30B
エンジン 直列6気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 2,997
最高出力(kW 〔ps〕 / rpm (EEC)) 285〔387〕/5,800
最大トルク(Nm 〔kgm〕 / rpm (EEC)) 500〔51.0〕/1,800-5,000
燃料消費率WLTCモード(国土交通省審査値)(km/ℓ) 11.2
駆動方式 4輪駆動
トランスミッション 8速AT
タイヤ F:225/40R19 R:255/35R19
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