ホンダN-BOX新車情報・購入ガイド 軽微なマイナーチェンジ。ナンバー1の座に暗雲か?
CORISM / 2021年1月14日 12時12分
ホンダの危機を支えた初代N-BOX
ホンダは、スーパーハイト系軽自動車である「N-BOX/N-BOXカスタム」をマイナーチェンジし発売を開始した。
初代ホンダN-BOXは、2011年末に登場した。ホンダNシリーズ第1弾のモデルとなった。このN-BOXは、ホンダの大きな転換期を支えたモデルでもある。
当時、リーマンショックの影響による不況、長く続く円高、北米を中心にクルマが売れないだけでなく、輸出するのも厳しい状況が続いていた。ホンダの鈴鹿工場もそのあおりを受け、存続の危機にさらされていたのだ。
そこで、ホンダは鈴鹿工場を軽自動車を中心とした国内向けモデルの生産へ転換。軽自動車を安定して生産し続けることで、新鈴鹿工場を存続させることを選択したのだ。そのためには、売れ続ける軽自動車が必要。そこで、ホンダは軽自動車の開発を一から見直した。そうして生まれたのがNシリーズで、第1弾がN-BOXだったのだ。
初代、2代目共にナンバー1の座に君臨し続けるN-BOX
初代N-BOXは、ホンダ初の量産車であったN360の思想を継承。それは、ホンダの「M・M(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想」だ。フィットにも採用されていた「センタータンクレイアウト」などの技術を駆使し、初代N-BOXは当時の軽乗用車としては最大級の室内空間を生み出した。この広さは、まさに画期的。リヤシートを折り畳めば、自転車さえ余裕で積める広さを誇った。
こうしたこともあり、N-BOXはイッキに人気モデルとなる。2012年度に軽自動車販売台数ナンバー1になると、2014年に一度2位になるものの、2019年度までナンバー1を維持。登録車を含んでも2017年度から、ナンバー1に君臨し続けている。これだけ長期間において、ナンバー1を維持し続けるモデルは珍しい。
とにかく売れた初代N-BOXも、2017年にフルモデルチェンジし現行モデルとなる2世代目となる。失敗が許されない2代目N-BOXは、圧倒的な人気を誇った初代N-BOXのキープコンセプトで登場。初代N-BOXの良い部分はより伸ばし、悪い部分を解消してきた。2代目N-BOXも、初代同様に大ヒットモデルとなっている。
外観をメインとしたアッサリとしたマイナーチェンジ
そして、今回、圧倒的な人気を誇る2代目N-BOXがマイナーチェンジを行った。2代目N-BOXのマイナーチェンジまでの間に、日産ルークス、三菱eKスペース、スズキ スペーシア、ダイハツ タントがフルモデルチェンジしている。それだけに、今回2代目N-BOXのマイナーチェンジは、非常に期待が高まるものだった。ところが、2代目N-BOXのマイナーチェンジは、外観のデザインが若干変更されるなど、意外とあっさりとしたものとなり、やや肩透かしくらったような印象だ。
N-BOX基準車の外観デザインの変更は、ヘッドライトとグリルの形状を変更した。品のあるメッキバーをロアグリルに追加し、ワイドな基調とした。インテリアは、安心感を与えるようなダークブラウンへ刷新している。
新たに追加されたグレードであるコーディネートスタイルでは、2トーンの外装色をブラウンルーフへ統一。メッキドアハンドルに加え、新たにディッシュホイールを追加した。インテリアでは、ダークブラウンの内装に加えて、塗装加飾とシート表皮をブラウン色調とすることで仕立ての良さを引き立てている。
N-BOXカスタムの変更点は、基準車のN-BOXとの違いをより明確した。高級感・存在感を高めるために、アッパーグリルのメッキを強く立体化するなどフロント回りのデザインを強化。さらに、フロントのライセンスを中央に配置し、メッキバーをリアバンパーに追加した。
また、定評のあるブラック内装やシート表皮は継承しつつ、マルチブラック塗装の加飾を刷新し深みのある奥行き感を与えました。シートアクセントは内装全体の色調を揃え、上質で硬派な印象へと進化させました。
コーディネートスタイルでは、ダークメッキの加飾に加え色調を揃えたカラークリア仕上げのアルミホイールで重厚感のあるスタイルとした。さらに、エクステリアカラーは、ホンダの軽自動車として初となるプレミアムクリスタルレッド・メタリックを導入し全3色の設定としている。
インテリアはブラック内装にマルチボルドーの塗装加飾と、こちらもホンダ軽自動車初となる、フル合皮シートを採用。高級感あるスタイルとしている。
安全装備面では、パーキングセンサーシステムを追加した。ホンダの安全装備である「ホンダセンシング」の後方誤発進抑制機能にも用いるソナーセンサーを4個へ増やしている。これにより、後方障害物の接近を検知しドライバーに注意を促すパーキングセンサーシステムを追加。駐車時などで、更なる安心・安全な運転ができるようになった。
すでに、N-BOXを上回るライバル車も! 更なる走行性能向上が求められるN-BOX
このように、今回のマイナーチェンジは、主に外観の微小な変更に止まっている。売れ続けているクルマなので、必要以上のコストをかけて改善する必要はないというのも分からないでもない。確かに、N-BOXブランド力はかなり強い。そう簡単にブランド力が落ちることもないだろう。
ただ、すでにN-BOXを上回る運動性能を誇るモデルなどもある。ナンバー1に君臨するN-BOXとはいえ、うかうかしていられない状況だ。ライバル車達は、なかなか勝てないN-BOXに対して、いずれ追い抜くつもりで開発・改善を繰り返している。N-BOXも今以上に、操縦安定性や乗り心地の向上、静粛性のアップなどが必要なのではないだろうか。
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ホンダN-BOX価格
■N-BOX価格
・G FF 1,428,900円/4WD 1,562,000円
・L FF 1,559,800円/4WD 1,692,900円
・L・ターボ FF 1,758,900円/4WD 1,892,000円
・EX FF 1,658,800円/4WD 1,791,900円
・EX・ターボ FF 1,809,500円/4WD 1,942,600円
・L コーディネートスタイル FF 1,779,800円/4WD 1,912,900円
・L・ターボ コーディネートスタイル FF 1,889,800円/4WD 2,022,900円
■N-BOXカスタム価格
・L FF 1,769,900円/4WD 1,903,000円
・L・ターボ FF 1,969,000円/4WD 2,102,100円
・EX FF 1,879,900円/4WD 2,013,000円
・EX・ターボ FF 2,019,600円/4WD 2,152,700円
・L コーディネートスタイル FF 1,978,900円/4WD 2,112,000円
・L・ターボ コーディネートスタイル FF 2,099,900円/4WD 2,233,000円
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