BMW M3/M4新車情報・購入ガイド ワクワク度MAX!超絶パワフルな 510ps&650Nm!!!
CORISM / 2021年3月25日 12時15分
BMW M3とは?
BMWは3シリーズ、4シリーズに、サーキット走行も想定したパフォーマンス性能を備えたモデルの新型BMW M3とM4シリーズを発売した。
BMWの主力車種であるスポーツセダンの3シリーズをベースに、クーペボディ専用モデルとして2013年に4シリーズの初代モデルが発表された。今回発表された4シリーズは2代目、3シリーズは6代目になる。
BMW M3の初代は1985年にE30型の3シリーズをベースに、ドイツツーリングカー選手権(DTM)のFIAグループA規定のホモロゲーションを得るため開発された。BMW本体とは異なるBMW M GmbH(現在のBMW M)で開発されたのが始まりで、現在もBMWのMシリーズはBMW M社で開発されている。
初代M3は、2.3リッターのベース車と、モータースポーツ仕様車の「M3スポーツエボリューション」、「M3カブリオレ」の計17,970台が販売されている。
当時、E30型M3はメルセデス・ベンツ190Eとドイツツーリングカー選手権(DTM)で競い合っていたのはモータースポーツの歴史にも刻まれている。
その後M3はE36型、E46型とエンジンを大きく、高出力化へと続くが、レースに挑戦したのはE30型M3のみである。
走りに特化した期待のグレード展開
今回の新型BMW M3、M4は、BMW社のモータースポーツ部門でもあるBMW M(ビーエムダブリュー エム)社が、現行の3シリーズ、4シリーズをベースにサーキットレースでの技術や経験、パーツを使って開発を担当。満を持してM3が「コンペティション」と「コンペティション トラックパッケージ」の2グレード、BMW M4が「ベースグレード」と「コンペティション」、「コンペティション トラックパッケージ」の3グレードが発表された。
細部にこだわりの片鱗が見えるエクステリアデザイン
新型BMW M3、M4ともにフロントマスクは、先行の4シリーズから導入された縦型の大型キドニーグリルだ。賛否両論あるグリルだが、見慣れてしまったのか違和感はない。大出力エンジンの冷却性能を高めるための大型エアインテークと、ボンネットフード先端の造形などの相乗効果で、逆にMシリーズの凄みすら感じる。
サイド部分では、Mモデル専用のフロントフェンダーのエアアウトレット(サイドギルと言うらしい)やドアミラー、リアスポイラーを標準装備としている。
リアエンドは、スマートで落ち着いた雰囲気を持っているが、バンパー下からはディフューザーやMスポーツエキゾーストがのぞき、ワイド化されたトレッドなどで後方に向けてもしっかりと存在を主張している。
一段と気分を高揚させるコクピット
一方インテリアは、M専用のスポーツシートやロゴが施されたドアシル、専用にデザインされたメーターパネル、専用ステアリングホイールなどで差別化。その性能に十分耐え得る装備が奢られていて、スポーツドライビングの高揚感を味わう事が出来るだろう。
また、トラックデイなどのサーキット走行などに連れ出すなら、ホールド性・強度に特化したオプションのMカーボンバケットシートをお勧めする。汎用のバケットシートでも良いが、やはり専用に準備されたものがしっくりくると思う。
“走り”に加えて充実したITサービス
新型BMW M3およびM4には、ほかのモデルに共通して車載通信モジュールが搭載されている。BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントは、AIを活用してより自然な音声会話で、ドライバーの指示や質問を理解して、車両の操作や情報などへのアクセスを行う。言語や操作の使用頻度をAIが学習して適切な機能やサービスが提供される。
また、システムに自由な「名前」を付けることができるのも特徴。「OK BMW」だけでなく、呼びかけの言葉は任意に設定できるなので、色々と試してみるとよい。ただ、男性能場合、最初に思いつくのは「女性の名前」ではないかと思うが、後々、色々と問題がありそうなので避けた方が良いだろう。
510ps&650Nm! 最後の純ガソリン高出力エンジンか?
新型BMW M4の「ベースグレード」には、最高出力480PS[353kW]/6,250rpm、最大トルク550Nm/2,650-6,130rpmの直列6気筒BMW Mツインパワー・ターボエンジンを搭載して、0-100km/h加速は4.2秒を記録する。
新型BMW M3およびBMW M4の「コンペティション」「コンペティション パッケージ」は最高出力510PS[375kW]/6,250rpm、最大トルク650Nm/2,750-5,500rpmとさらに出力を高めて0-100km/h加速は3.9秒を記録する。
エンジンは、圧力損失、流体抵抗を最適化、高効率の吸気ダクト、重量を最適化した鍛造ピストン、最適化されたブースト圧でリニアなスロットルレスポンスにより、低回転域から高いトルクを実現するツイン・ターボチャージャーなど、サーキットで培われた多くの技術を余すことなく採用して、卓越したパフォーマンスを提供する。
全世界的にCO2排出量減が叫ばれている中、クルマの電動化は急速に進んでいる。こうした世界情勢を考えると、純ガソリンエンジンのハイパフォーマンスモデルは、ある意味、絶滅危惧種ともいえる。今後、純ガソリンエンジンがどうなるかは不明だが、もしかするとM3、M4としては最後の純ガソリンエンジン搭載車になるかもしれない。
まさかのMTモデルも投入! 街中からサーキットまで対応する8速ATを搭載
この高出力エンジンに組み合わされるトランスミッションは、M4の「ベースグレード」のみ6速MTが設定された。もはや、国内BMW車はほとんどMTモデルが無くなっているので、MT車好きにとって気になるモデルになることは間違いない。
M3、M4の「コンペティション」「コンペティション パッケージ」には、ドライブロジック付の8速MステップトロニックATを搭載。サーキットの様な素早いシフトチェンジのスポーティなモードから、街中のゆったりとした走行での快適性や燃費も考慮したモードまで3つのシフト・プログラム・モードが選択可能になり、ステージに合わせて気持ち良いドライブ(走り)、フィーリングが味わえるだろう。
新型BMW M3 & M4は、ボディを含めたドライブトレーンのパーツにアルミニウムを多用することで軽量化を図り運動性能を高めている。
さらに、Mアダプティブサスペンションの標準装備によりスポーティな走りと市街地走行時の快適性を両立させた。ブレーキ強化も忘れられておらず、サーキット走行も想定した耐熱・耐フェード性能に優れた大径のディスクローターに、6ポッドMコンパウンドブレーキが標準装備されている。
標準で十分な性能を持っているが、ハードな走行でブレーキが心配ならオプションで、少々高価にはなるが耐摩耗性能・耐熱性能をより高めたMカーボンセラミックブレーキを選択することもできる。
スポーツカーとはいえ、安全は譲れないところだが・・・
新型BMW M3「コンペディション」、M4「コンペティション」には、BMWが国内認可取得モデルとして初めての「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」が搭載される。
この機能は、高速道路の渋滞時にドライバーが前方を注意して、直ちにハンドル操作ができる状態なら、ステアリングから手を離しての走行が出来るもので、渋滞でドライバーの負荷軽減に大きな効果がある。
このほかにも、高性能3眼カメラとレーダー、高性能プロセッサーの高い処理能力で精度と正確性の向上した多くの運転支援システムを標準装備した。
アクティブ・クルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)、レーンチェンジ・ウォーニング(車線変更警告)、レーンディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告)、ステアリング&レーンコントロールアシスト、サイドコリジョン・プロテクション、緊急回避・被害軽減ブレーキ、クロストラフィックウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能がある。
さらにパーキングアシスタントには直前の約50mをバックで車が自動で戻るリバースアシスト機能も採用され、細い路地などのすれ違いでバックを余儀なくされた場合に効果を発揮すると共に、狭い路地などに入って行くことも苦痛ではなくなる。
ただし、「コンペティション トラック パッケージ」には、こうした運転支援システムは装備されていない。「コンペティション トラック パッケージ」という名から、サーキットを走るためのモデルであることは理解できる。しかし、ナンバーを取得し一般公道を走るのであれば、やはり自動ブレーキなどの運転支援機能は必要だ。日本では、すでに自動ブレーキは義務化されている。
また、サーキット走行などで疲れて帰宅することなどを考えると、運転支援システムはもちろんあった方がよい。
BMW M3 & M4のグレード選び
新型BMW M3 & M4では、「ベースグレード」がM4に設定されているが、やはりサーキットなどのスポーツ走行を想定すると、選択肢は「コンペティション」か「コンペティション トラック パッケージ」になる。実用性を考えればM3の「コンペティション」が4ドアセダンで使い勝手が良く普段使いもし易い。「コンペティション トラック パッケージ」は自動ブレーキなどの運転支援機能が設定されていないので、サーキット専用車として以外は選びにくい。
一方M4のクーペは、スタイリングの面で非常に魅力があり、独身や子供が小さい家庭であれば、乗心地を含む居住性は許容範囲だろう。
どちらにせよ「コンペティション」であれば、ハンズオフが標準装備でリセールも含め満足を得られるグレードではないかと思う。
もし、「コンペティション トラック パッケージ」に自動ブレーキを含む運転支援機能がせめてオプション設定されていれば、サーキット走行を楽しんで疲れた身体でも楽々安全に移動できるのだが…どうだろう。
<レポート:河野達也>
BMW M3シリーズ価格
・BMW M3コンペティション 13,240,000円
・BMW M3 コンペティション・トラック・パッケージ 14,360,000円
BMW M4シリーズ価格
・BMW M4 12,980,000円
・BMW M4 コンペティション 13,480,000円
・BMW M3 コンペティション・トラック・パッケージ 14,600,000円
BMW M3/M4燃費、ボディサイズなどスペック
代表グレード M3コンペティション
全長x全幅x全高(mm) 4,805x1,905x1,435
ホイールベース(mm) 2,855
トランク・ルーム容量(L) 480
定員(名) 5
エンジン型式 S58B30A
エンジン 直列6気筒DOHCガソリン
総排気量(cc) 2,992
最高出力(kW 〔ps〕 / rpm (EEC)) 375〔510〕/6,250
最大トルク(Nm 〔kgm〕 / rpm (EEC)) 650〔66.3〕/2,750-5,500
燃料消費率WLTPモード(国土交通省審査値)(km/ℓ) 10.0
駆動方式 後輪駆動
トランスミッション 8速MステップトロニックAT(ドライブロジック付)
タイヤ F:275/35R19 R:285/30R20
代表グレード 新型BMW M4コンペティション
全長x全幅x全高(mm) 4,805x1,885x1,395
ホイールベース(mm) 2,855
トランク・ルーム容量(L) 440
定員(名) 4
エンジン型式 S58B30A
エンジン 直列6気筒DOHCガソリン
総排気量(cc) 2,992
最高出力(kW 〔ps〕 / rpm (EEC)) 375〔510〕/6,250
最大トルク(Nm 〔kgm〕 / rpm (EEC)) 650〔66.3〕/2,750-5,500
燃料消費率WLTPモード(国土交通省審査値)(km/ℓ) 10.1
駆動方式 後輪駆動
トランスミッション ドライブロジック付8速MステップトロニックAT
タイヤ F:275/35R19 R:285/30R20
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