ダイハツ ムーヴキャンバス新車情報・購入ガイド ライバル車スマイルは必要なしと判断したターボ車がお勧め!
CORISM / 2022年7月7日 12時5分
手詰り感あるハイト系に風穴を開けた初代ムーヴキャンバス
ダイハツは、ハイト系ワゴンの「ムーヴキャンバス」をフルモデルチェンジし、7月13日から発売を開始する。新型ムーブキャンバスは、6年振りのフルモデルチェンジで2代目となった。
初代ダイハツ ムーヴキャンバスは、2016年9月に発売された。この初代ムーヴキャンバスは、画期的なモデルだった。当時、スーパーハイト系に人気が移り、ハイト系は手詰まり状態だった。
しかし、ダイハツは、顧客ニーズの多様化と、女性が自分のライフスタイルを豊かにしてくれる生活の相棒的な軽自動車を求めていることに注目。可愛らしいデザインと、両側スライドドアという利便性の高い機能を融合させたムーヴキャンバスを開発した。
当時、スズキは、ハイト系に両側スライドドアを装備したら価格が高価になり売れないとしていたのだ。しかし、スズキの予想は外れ、ムーヴキャンバスはコンスタントに販売台数を重ね、ベースとなるムーヴさえも上回る販売台数を誇るモデルにし成長した。
スズキは、5年も遅れてライバル車であるワゴンRスマイルを2021年9月に投入。5年遅れで登場したこともあり、ワゴンRスマイルは初代ムーヴキャンバスを大きく上回る実力を誇った。しかし、ついに2代目ムーヴキャンバスが登場。両車、最新モデル同士となり、さらに販売戦争は激しさを増すことになる。
電動化無しでは、後出しでも燃費で負けるという現実
今回のフルモデルチェンジで、2代目ムーヴキャンバスはハード面を一新。プラットフォーム(車台)は、最新のDNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)により軽量・高剛性化が図られた。
ボディは、ハイテン材の使用率を増やし、強度をアップさせながら軽量化。なんと、-50㎏ものダイエットに成功した。さらに、エンジン制御の改良により、自然吸気車の燃費を22.9㎞/L(FF、WLTCモード)と、初代ムーヴキャンバスに対して約10%向上している。
ただ、ライバル車であるスズキ ワゴンRスマイルの燃費と比較すると、2.2㎞/Lもの差がついている。ワゴンRスマイルは、マイルドハイブリッドシステムが採用されていることが燃費で勝っている要因だが、マイルドハイブリッドシステム非装着車比較でも、1.0㎞/L燃費でワゴンRスマイル負けている状態だ。新型ムーヴキャンバスは、後出しながら燃費性能でワゴンRスマイルに負けている状態でのデビューとなった。スズキに燃費で勝つためには、開発中と言われているシリーズハイブリッドシステム搭載車の登場を待つしかないだろう。
スズキは必要無しとしたターボ車をあえて設定
しかし、新型ムーブキャンバスの強みになるのが、ターボエンジンの設定があること。ワゴンRスマイルには、ターボ車の設定が無い。新型ムーブキャンバスのターボエンジンは、パワフルなだけでなく、自然吸気車に対して燃費差が0.5㎞/Lと少ない。しかも、ターボ車には、変速比が広くダイレクト感のある加速が魅力の最新D-CVTが装備される。
自然吸気しか無かった初代ムーブキャンバスは、両側スライドドアを持つことから車重が重く、スーパーハイト系同様、ややアンダーパワーだった。それは、ワゴンRスマイルも同じだ。スズキは、軽自動車のターボ車比率が低く、価格も高くなるため売れないと判断している。新型ムーブキャンバスは、燃費の良いターボ車が投入されたことで、ロングドライブも苦痛とならない力強さを手に入れたことになる。ファーストカーとしも十分に使える。
そして、乗り心地も面も改善。乗り心地は、タントを超えるレベルに達した。
17もの機能を持つ進化した予防安全装備パッケージ「スマートアシスト」
新型ムーブキャンバスの予防安全装備パッケージ「スマートアシスト」も進化した。最新のステレオカメラを搭載。自動ブレーキの対象は、昼夜の歩行者と追従二輪車検知に対応。検知距離、対応速度の向上を実現している。
その他、ブレーキ制御付誤発進抑制機能の採用するなど、計17種類の予防安全装備が用意されている。
ローテクの運転支援機能だが、非常に便利なのがBSM(ブラインドスポットモニター)。車線変更時などで、隣接する車線を走行する車両を検知し警報を発する機能。とくに、暗い道や雨の高速道路などでの車線変更時に頼りになる。見落としによる衝突リスクが減るので、安全装備ともいえる。とくに、運転が苦手な人や高齢者には、大きなメリットだ。ローテク装備ながら、今まで軽自動車には装備が見送られてきた機能。積極的に選択したいオプションだ。
変更無しなのは、優れたデザインの証!
新型ムーブキャンバスのデザインは、初代ムーヴキャンバスに対して、どこが変わったのか分からないと思えるほどのキープコンセプトとなった。それほど、初代ムーヴキャンバスのデザインは支持されていたことや、今でも古臭く見えないといった優れたデザイン性をもっていることが分かる。新型ムーブキャンバスでは、細部を手直ししてよりスッキリとさせている。
インテリアは、大きく変更されている。水平基調のインパネデザインで広さ感をアピール。高さを抑え、ノイズを抑えたシンプルなデザインとすることで、スッキリ感を演出。初代ムーヴキャンバス対して、質感も高くより落ち着いた大人の空間になった。居心地の良さが魅力だ。
より自分好みに合う仕様にできるグレード、オプション設定
グレードは、「ストライプス」と「セオリー」の2タイプ設定。ストライプスは、飾らない等身大志向の強い現代の価値観に合わせ、すっきりと洗練された可愛らしさを表現。セオリーは、大人な価値観や持論を表現できるクルマ、という想いを込めた。端的に言うと、カワイイ系のストライプスとシックで大人なセオリーということになる。
さらに、メーカーオプションとディーラーオプションを組み合わせることで、さらに3タイプのスタイルを用意。
■リラックススタイル(ストライプス専用)
ホワイトやメッキをアクセントとした外装パーツとライトウッド調の明るい内装パーツで、可愛らしさを表現。
■エレガントスタイル(セオリー専用)
メッキ中心の外装パーツ、ダークブラウンやさりげないメッキ調の内装パーツで、上質感と落着きのあるシックな雰囲気を演出。
■ビタースタイル(セオリー専用)
ブラックを基調とした外装パーツ、ダークブラウンの内装パーツで、クラフト感と渋さを演出。
こうしたオプションを組み合わせれば、より自分好みのムーブキャンバスに仕上げることが可能になり、満足度も高くなる。
新型ダイハツ ムーブキャンバスのお勧めグレードは?
新型ムーブキャンバスでは、ストライプスとセオリーでまず分類される。これは、好みで選べばいい。そして、次は、パワーユニットの選択だ。お勧めは、やはり新設定されたターボエンジン。燃費差も0.5㎞/Lと小さい。自然吸気車は、パワー不足からエンジンを回しがちになるので、アクセル操作の上手い人なら実燃費の差はそれほどないだろう。
自然吸気車とターボ車の価格差は約12万円。ターボエンジンであることを考えれば、納得できる価格アップ。しかし、ターボ車では、さらに全車速前走車追従式クルーズコントロールやレーンキープコントロール、コーナリングトレースアシスト、D-CVTがプラス装備される。これだけ付けば、約12万円という価格アップ分以上の価値がありバーゲン価格といえる。そのため、お勧めはGターボだ。
どうしても自然吸気車というのであれば、Gグレードがお勧め。エントリーグレードのXでは、UVカットガラスは装備されるものの360°スーパーUV&IRカットガラスが装備されていないので、特に女性には不向き。Xグレードは、十分な装備ではあるが、加飾類を含めシンプルな仕様で十分、とにかく安価に乗れればよいといった仕様だ。
スズキ ワゴンRスマイルvs初代ダイハツ ムーヴキャンバス
ダイハツ ムーヴ系新車情報・試乗評価一覧
軽自動車動画・新車情報・試乗評価一覧
ホンダN-BOX vs スズキ ワゴンRスマイル徹底比較・評価
ダイハツ ムーヴキャンバス価格
・ストライプスX 2WD 1,496,000円/4WD 1,622,500円
・ストライプスG 2WD 1,672,000円/4WD 1,798,500円
・ストライプスGターボ 2WD 1,793,000円/4WD 1,919,500円
・セオリーX 2WD 1,496,000円/4WD 1,622,500円
・セオリーG 2WD 1,672,000円/4WD 1,798,500円
・セオリーGターボ 2WD 1,793,000円/4WD 1,919,500円
ダイハツ ムーヴキャンバス燃費、ボディサイズなどスペック
代表グレード: セオリーGターボ(2WD)
ボディサイズ 全長×全幅×全高[mm]: 3,395×1,475×1,655
ホイールベース[mm]: 2,460
最低地上高[mm]: 150
最小回転半径[m]: 4.4
車両重量[kg]: 900
総排気量[cc]: 658
エンジン種類:KF型 直3 DOHC12バルブターボ
エンジン最高出力[kw(ps)/rpm]:47(64)/6,400
エンジン最大トルク[N・m(kg-m)/rpm]: 100〈10.2〉/3,600
ミッション:CVT
WLTCモード燃費[km/l]: 25.2km/l
サスペンション前/後:マクファーソン・ストラット/トーションビーム
タイヤサイズ:155/65R14
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