BMW X6新車情報・購入ガイド SUVなのに、速すぎてごめんなさい・・・

 

新型X6、まずはM系をマイナーチェンジ！

 

BMWはクーペルックのSUVであるX6をマイナーチェンジし発売を開始した。

初代BMW X6は、2008年に登場。流麗なクーペのようなルーフラインをもつクロスオーバーモデルだ。より個性的なスタイルのSUVを求める顧客に、高い支持を得ている。このクラスでは、メルセデス・ベンツGLEクーペがライバル車になる。

今回マイナーチェンジを受けて新型BMW X6は3世代目。2019年にフルモデルチェンジした。量販グレードは、直6 3.0Lディーゼルターボエンジンを搭載した35d系だが、今回はトップグレードに位置しスポーティな走行性能を重視したガソリンモデル「M」系が先にマイナーチェンジ。その後、ディーゼル車もマイナーチェンジされるだろう。

BMW X6 M Competition

 



 

「M」モデルでこだわりの「走り」を追求した新型BMW X6

 

今回マイナーチェンジされたのは、下記の2台。

・「BMW X6 M Competition（エム・コンペティション）」サーキットでの本格的な走行が可能なM ハイ・パフォーマンス・モデル。

・「BMW X6 M60i xDrive（エムロクマルアイ・エックスドライブ）」サーキットで培われた技術でチューニングを施されたMパフォーマンス・モデル。

＊BMW M社：BMW社のモータースポーツ部門で、サーキットレースでの技術や経験、パーツを使って開発を担当する。

BMW X6 M60i xDrive

 



 

クーペスタイルにダイナミックな造形が存在感を主張する

 

新型BMW X6のエクステリア・デザインは、BMWのラグジュアリー・モデルに相応しい圧倒的な存在感、ダイナミズム、威風堂々たる佇まいに加えてスポーティさも強調。

フロント周りは、ヘッドライトに矢印型デイ・ライト機能を持つLEDヘッドライトを採用。フロント・バンパーの大型化と両サイド下部の大きなエアインテーク状の造形がダイナミックな印象を与えてくれる。

プラグイン・ハイブリッド・モデルでは、夜間にアイコニック・グロー・キドニー・グリルが光を放ち存在感をアピールする。

新型BMW X6のインテリアは、12.3インチのメーターパネルと、14.9インチのコントロール・ディスプレイを一体化。運転席側に湾曲させたカーブド・ディスプレイの採用で、ドライバーからの視認性と高い操作性を実現している。

またセンターコンソールのiDriveコントローラー回りをすっきりとさせることで、運転席まわりの空間が広く感じられ、ゆったりとした印象を与えている。

 



 

ハイブリッド・システムと大きなトルクで、運転に余裕も増大

 

新型BMW X6のパワー・トレインは、従来の4.4L V8ツインターボをベースとしならが、環境性能向上するために、48Vマイルド・ハイブリッド・システムを搭載。

「BMW X6 M60i xDrive」

Mパフォーマンス・モデルに4.4L V型8気筒BMWツインパワー・ターボ・ガソリン・エンジン、8ステップトロニック・スポーツ・トランスミッション（8速AT）と48Vマイルド・ハイブリッド・システムが組み合わされ、システム・トータル最高出力530PS（390kW）*、最大トルク 750Nm*を発揮する。

「BMW X6 M Competition 」

Mハイ・パフォーマンス・モデルは、M60iと同じエンジンに、8速Mステップトロニック・トランスミッションと48Vマイルド・ハイブリッド・システムの組み合わせで、システム・トータルの最高出力は625PS（460kW）*、最大トルクで750Nm*を誇る。 M60iと比べると、最大トルクこそ同じだが、 95psもパワーアップされている。こうした出力アップにより、ダイナミックな走りが約束されている。

ちなみにX6 M Competitionの0-100㎞/h加速は、驚愕の3.8秒！ 2,445㎏というヘビー級ボディを軽々と加速させる。SUVなのに、加速力はスーパーカー並みだ。

*ヨーロッパ仕様値

BMW X6 M60i xDrive

 



 

「駆け抜ける歓び」を具現化した走行性能の進化

 

新型BMW X6は、最先端のシャシー・テクノロジーを採用してドライビング・ダイナミクスを実現。ダイナミックな走行性能や、あらゆる運転状況での安定性、ハンドリング性能、乗り心地を高いレベルでバランスさせている。

新型BMW X6のM60i xDriveに「アダプティブMサスペンション」、X6 M には「アダプティブMサスペンション・プロフェッショナル」が装備されて、快適で安全なハンドリングを可能とした。

BMW M60i xDriveには、最新テクノロジーのフロント・ホイール切れ角を車速に応じて可変制御することで、ハンドリングを高める電動パワー・ステアリング「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング（前後輪統合制御ステアリング・システム）」が標準装備される。

BMW X6 M Competitionには、電子制御ダンパーとアクティブ・ロール・スタビライザーを備えた「アダプティブ M サスペンション・プロフェッショナル」を採用、3種類のモードを M セットアップ・メニューから選択できる。

快適な移動を求めるなら「Comfort（コンフォート）」モード、軽快に走行したければ「Sport（スポーツ）」、さらにダイナミックな走行を求めるなら「Sport Plus（スポーツ・プラス）」モードを選択する事で、より走りを楽しむことができる。

さらに、BMW X6 M Competitionには、直進走行時の自己直進性向上などに寄与するアクティブ・ロール・スタビライザーや、Mスポーツ・ブレーキ、Mモデル専用の4輪駆動システムであるM xDrive（エム・エックスドライブ）に加えて、リア・アクスルにはアクティブMディファレンシャル等を採用。Mハイ・パフォーマンス・モデルに相応しいBMW伝統の「駆けぬける歓び」を具現化している。

BMW X6 M Competition

BMW X6 M60i xDrive

 



 

渋滞時ハンズオフ機能など、多彩な運転支援＆予防安全装備

 

新型BMW X6には、X5に同じく「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」が装備されている。高速道路などでの渋滞時などに、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システムで、ドライバーが絶えず前方に注意するとともに、周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作することができる一定の条件下において、ステアリングから手を離しての走行が可能になる機能だ。

新型BMW X6には、高性能3眼カメラ&レーダー､および高性能プロセッサーによる高い解析能力で、精度と正確性を向上させた最先端の運転支援システムを標準装備とした。予防安全機能と運転支援機能は以下の通り。

・アクティブ・クルーズ・コントロール（ストップ&ゴー機能付）

・レーン・チェンジ・ウォーニング（車線変更警告システム）

・レーン・ディパーチャー・ウォーニング（車線逸脱警告システム）

・ステアリング&レーン・コントロール・アシスト

・レーン・チェンジ・アシスト

・サイド・コリジョン・プロテクションおよび衝突回避・被害軽減ブレーキ
（事故回避ステアリング付）

・クロス・トラフィック・ウォーニング

・ペダル踏み間違い急発進抑制機能

こうした運転支援機能でユニークなのが「パーキング・アシスト・プロフェッショナル」。リバース・アシスト・プロフェッショナル機能が採用されていて、時速 35km 以下で車両が直前に前進したルート最大 200m までを記憶、同じルートをバックで正確に戻ることが可能。日本で多い路地や細い道でのすれ違いや、大型スーパーの駐車場などの狭い通路で困った際など、安全で正確に元のルートに復帰できるのは非常に便利で安全だ。

BMW X6 M Competition

 



 

ドラえもん級の執事！？　BMWのコネクテッド・ドライブ

 

新型BMW X6のBMWコネクテッド・ドライブは、車載通信モジュールにより、ドライバーとクルマ、それを取り巻く情報をITネットワークで繋ぎ、「もしもの時に備える安全性」、「カーライフを進化させる利便性」、「充実の情報とエンターテインメント」を提供する総合テレマティクス・サービスとして進化させた。

スマートフォン向けアプリ「My BMW」でも、快適でスマートなモビリティ・ライフをサポートする新しいパーソナル・アシスタント・サービスを提供する。

そのBMW Intelligent Personal Assistant（BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント）は、AI技術により音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能なBMW最新の機能だ。

従来の音声入力と異なり自然な会話に近い言葉で、ドライバーの指示や質問を理解し、適切な機能やサービスが起動可能になる他、ドライバーの好みを学習し長く乗り続けるほど信頼のおけるパートナーとなる。また、ドライバーがシステムの「名前」を自由に付けることで、例えば起動する際に「OK, BMW（オーケー・ビー・エム・ダブリュー）」だけでなく、呼びかける言葉を任意に設定することができるので、より身近な存在の自分だけの「どらえもん」になるだろう。

BMW X6 M Competition

 



 

Alexa連携で利便性を向上

 

新型BMW X6に搭載されるAmazon Alexaは、クラウドベースの音声サービスで、日本語による音声サービスが提供されている。Alexaは、Amazon Echoシリーズなどのデバイスに搭載され、話しかけるだけで天気予報やニュースの確認、音楽ストリーミングの再生やAmazon.co.jpでのショッピング、ホームデバイスの操作などが可能。

クルマとAlexaを連携させれば、自宅のようにAlexa の様々なサービスや機能を利用することができる。

例えば、車内で「アレクサ、音楽をかけて」と話かけて、好みの曲をストリーミング視聴。「アレクサ、明日は雨が降る？」と、目的地の天候や週末の天気予報を確認したり、クルマからスマート・ホーム・デバイスで「アレクサ、リビングルームの温度を22℃に設定して」などと、外出先から自宅のエアコンを事前にコントロールすることもできる。

Amazon Alexaで快適・便利な移動空間は、精神衛生上も安全性に貢献すること請け合いだ。

*車両により、ソフトウェア・アップデートが必要。

BMW X6 M60i xDrive

BMW X6 M60i xDrive

 



 

充実のアフターケア

 

BMW社では、2016年から3年間の主要メインテナンス無償提供、タイヤ/キーの破損や紛失の際の費用サポート等を含む「BMWサービス・インクルーシブ・プラス」が全車に付帯される。この「BMWサービス・インクルーシブ・プラス」は、全モデルに標準装備された新しいメインテナンス・パッケージであり、顧客に対してより安心なドライブが提供されて安心だ。

BMW X6 M Competition

BMW X6 M60i xDrive

 



 

BMW X6の失敗・後悔しないグレード選び

 

新型BMW X6は、走行性能に特化したM系モデルがのみがマイナーチェンジされた。恐らく、売れ筋のディーゼル車は、しばらく後にマイナーチェンジすると見られる。

そのため、現在の新型X6のグレード体系では、走りに特化したM系モデルだけなので、かなりマニアックな選択肢しかない。しかも、M60i xDriveとM Competitionの価格差は、約400万円と大きい。恐らくディーゼル車は、1,200万円くらいとよそうできるので、M Competitionとは800万円くらいの差になる。

そのため、M Competitionを選ぶ人は、かなりのBMWマニアになる。とにかく、最高の走りを望むなら、間違いなくM Competition。

しかし、やはり一般的なユーザーにとっては、これほどの走行性能が必要なのか？ と、いうことになる。そうなると、一般的な人にとってはいずれ登場するであろうディーゼル車がベストな選択となる。

そこで、微妙に中途半端な立ち位置になるのがM60i xDrive。走りにこだわるなら、やはりM Competitionになる。また、ディーゼル車でも十分スポーティで低燃費。こうなると、あえてM60i xDriveを選ぶ理由が予算くらいしか見つからない。新型X6の購入を考えるのなら、今後登場するだろうディーゼル車か、M Competitionの2択になりそうだ。

 

BMW iX xDrive50試乗記・評価

BMW iX3試乗記・評価

BMW i4 eDrive40試乗記・評価

SUVを買ってはいけない場合とは？

BMW動画・新車情報・試乗評価一覧

SUV動画・新車情報・試乗評価一覧

電気自動車新車情報・試乗評価一覧

ドイツ車新車情報・試乗評価一覧

 



 

BMW X6価格

・BMW X6 M60i xDrive　16,220,000円

・BMW X6 M Competition　20,120,000円

 

BMW X6燃費、ボディサイズなどスペック

グレード：BMW X6 M60i xDrive

全長ｘ全幅ｘ全高(mm)　4,955ｘ2,005ｘ 1,700

ホイールベース(mm)　　 2,975

車両重量(kg)　　　2,340　　　車両総重量(kg)　　2,615

エンジン　　　V 型 8 気筒ガソリン・エンジン

総排気量(cc) 　4,394

最高出力（kW〔ps〕/rpm(EEC)）　390〔530〕/5,500

最大トルク（Nm/rpm）　　　　　750/1,800-4,600

＜マイルド・ハイブリット・システム＞

電気モーター種類　　　交流同期電動機

リチウムイオン・バッテリー容量（kWh） 29.5

電気モーター出力（kW〔ps〕）　 　9〔12〕

電気モーター・トルク（Nm〔kgm〕） 　　　200〔20.4〕

システム・トータル最高出力（kW〔ps〕） 390〔530〕*

システム・トータル最大トルク（Nm）　 750*

装着タイヤ　　フロント275/40R21　　リヤ315/35R21

 

グレード：BMW X6 M Competition

全長ｘ全幅ｘ全高(mm)　4,940ｘ2,020ｘ 1,695

ホイールベース(mm)　　 2,970

車両重量(kg)　　　2,360　　　車両総重量(kg)　　2,635

エンジン　　　V型8気筒DOHCガソリン・エンジン

総排気量(cc) 　4,394

最高出力（kW〔ps〕/rpm(EEC)）　460〔625〕/5,500

最大トルク（Nm/rpm）　　　　　750/1,800-4,600

＜マイルド・ハイブリット・システム＞

電気モーター種類　　　交流同期電動機

リチウムイオン・バッテリー容量（kWh） 29.5

電気モーター出力（kW〔ps〕）　 　9〔12〕

電気モーター・トルク（Nm〔kgm〕） 　　　200〔20.4〕

システム・トータル最高出力（kW〔ps〕） 625〔460〕*

システム・トータル最大トルク（Nm）　 750*

装着タイヤ　　フロント295/35R21　　リヤ315/30R22

*ヨーロッパ仕様値