三菱トライトン新車情報・購入ガイド タフネスさ溢れる漢のピックアップトラック!
CORISM / 2024年1月3日 16時35分
ニッチマーケットに再チャレンジ!
三菱は、1トンピックアップトラックである新型トライトンを2024年2月15日に発売を開始する。新型トライトンは、12年振り日本導入。タイで生産され日本に輸入される。
新型トライトンは、1978年に発売された「フォルテ「をルーツとする1トンピックアップトラック。以来45年間で5世代にわたり約570万台を生産、世界約150ヵ国で販売してきた歴史をもつ。
12年振り日本導入ということからも分かる通り、日本マーケットでは1トンピックアップトラックの需要はとても低い。日本では、トヨタがハイラックスを販売しているくらい。
ところが、SUVブームを背景に、こうしたピックアップトラックが地味に売れているのだ。販売台数こそ少ないものの、トヨタはハイラックスにスポーティなGR SPORTを設定するなどし、ニーズの多様化に対応しているほどだ。このように、トヨタがニッチマーケットに力を入れているのは珍しい。それは、今後、このマーケットがある程度成長すると見込んでのことだろう。
トヨタの営業力による1トンピックアップトラックマーケットの拡大は、アジアで商用車を得意とする三菱にとっては、まさに千載一遇のチャンス。タイでトライトンがフルモデルチェンジしたタイミングで、日本マーケットへ再チャレンジとなった。
タイから輸入される新型トライトンは、ダブルキャブの4WDのみの設定。ピックアップトラックとしての使い方というより、マリンスポーツやウィンタースポーツ、キャンプといったアウトドアアクティビティの可能性を広げるモデルとして導入される。
スタイリッシュなタフネスボディ
新型三菱トライトンの開発コンセプトは「Power for Adventure」。モノコックボディSUV並みの快適性を追求。さらに、ピックアップトラックに求められる堅牢性、実用性も重視。ラダーフレーム、サスペンションなど主要コンポーネントを刷新した。
外観デザインは、かなりカッコいい。「BEAST MODE」(勇猛果敢)をデザインコンセプトとし、三菱のデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を継承。精悍な3連のL字型LEDランプなど、バランスの取れたタフでパワフルなフェイスデザインになった。
水平基調のボディサイドは、ドアの厚みを演出する張りのある大きな面で構成。シャープに張り出したフェンダー造形により、よりワイドで安定感と強靭さを強調している、
リヤビューも力強い。両端にT字型のテールランプを配しワイド感を強調するとともに、厚みを持たせリヤ周りを逞しく演出します。
インテリアデザインのコンセプト「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル アクシス)」進化させたインストルメントパネルを採用。プロフェッショナルユースを意識した乗員を保護するためのソフトパットを要所に採用。実用性を確保しながら幾何学的な造形とメタリックを多用したハイコントラストでモダンな空間とした。
モニターやメーター、メタリックとブラックでコントラストをつけたスイッチ類は視認性にこだわり、ダイヤルやスイッチ類は手袋をしたままでも確実に操作ができるよう程よい節度感を実現している。
ステアリングホイール、グリップ、ドアハンドル類は握り心地や逞しさを追求するなど「MITSUBISHI TOUCH(三菱タッチ)」という考え方に基づいてデザインされた。1トンピックアップトラックとは思えないような質感の高さを感じさせるのもポイントだ。
新開発のラダーフレームを採用
オフローダーとしての肝となるラダーフレームも新開発されている。従来型に対して、大幅に剛性をアップ。さらに、ハイテン鋼の採用比率を増加させて重量増を最小限に抑えている。
同様に、ボディにも超ハイテン鋼を採用し軽量化を図った。同時に、衝突時のエネルギー吸収とキャビンの変形抑制を両立させた衝突安全強化ボディ「RISE」を採用した。
これらにより、走行性能や乗り心地を大幅に向上。もちろん、荷物積載時の耐久性、衝突時のエネルギー分散性も向上するなど堅牢性も高めた。
新型トライトンは、レジャーなどでの使用を想定しているものの、1トンピックアップトラックとしての機能も重視。カーゴベッドはベッドライナー(荷台カバー)装着状態でもJIS規格パレットの積載にも対応。820㎜の荷台高やバンパーコーナー上面をフレームで補強し足を乗せるスペースとして使用可能とするなど、実用性も重視した、また、2×4(ツーバイフォー)材を使用してカーゴスペースを自由に仕切れる2×4ランバーアタッチメントを採用し、荷物の整理を容易にしている。
デリカD:5よりパワフルな2.4Lディーゼルターボを搭載
新型トライトンには、新開発4N16型2.4Lクリーンディーゼルターボエンジンが搭載された。エンジン回転数と負荷に応じて2つのタービンを協調させ、全回転域で高出力を発揮する2ステージターボシステムを採用した。
最高出力は150kW(204ps)、最大トルクは470Nmを発揮。デリカD:5に搭載される2.4Lディーゼルターボエンジン(4N14型)の出力は、107kW(145ps)&380Nmなので、大幅にパワーアップしている。組み合わされるミッションは6速ATだ。新型トライトンの燃費性能は、11.3㎞/L(WLTCモード)となっている。
新型トライトンでは、サスペンションも新開発された。サスペンションは、フロントにダブルウィッシュボーン式を採用。アッパーアーム取り付け部を上方に設定したハイマウントタイプとすることで、ストロークを確保して接地性・乗り心地の向上を実現。
リヤサスペンションは、強度を確保しながら軽量化したリーフスプリング式を採用。大径ショックアブソーバーと共に快適な乗り心地を実現している。
7つものドライブモードをもつ4WDシステム
そして、新型トライトンの4WDシステムは、三菱独自のSS4-IIシステムを採用。4WDモードは後輪駆動の「2H」、フルタイム4WDの「4H」、センターディファレンシャル直結の「4HLc」、更によりローギヤの「4LLc」の4種類が選択可能。走行中に、ダイヤル式のセレクターで簡単に4WDモードを変更することができる。4HLc⇔4LLcの切換は停止時のみ可能だ。
センターディファレンシャルには、前40%、後60%に駆動力を配分し、トラクション性能とコーナリング性能を両立するトルク感応式LSDを備えている。
4WDの機能には、7つのドライブモードが用意された。4WDに強いこだわりをもつ三菱らしく、多彩な設定といえる。すべての4WDモードに設定されている「NORMAL」モードをはじめ、2Hには経済性を重視した「ECO」、4Hに「GRAVEL(未舗装路)」と「SNOW(氷雪路)」、4HLcにトラクション性能を引き出す「MUD(泥濘)」と「SAND(砂地)」、4LLcには「ROCK(岩場)」モードを設定。あらゆる路面で、最適なドライブモードを選択可能だ。
さらに、ヒルディセントコントロール [HDC]、坂道発進での後退を防止するヒルスタートアシスト[HSA]なども採用。悪路などでの、ドライバーの負担を軽減しながら、優れた走破性を得た。
さらに、走る楽しさもアシストする機能も用意。コーナー内側の前輪に弱くブレーキをかける事で旋回性を向上するアクティブヨーコントロール[AYC]を新採用。また、空転している車輪にブレーキをかけて路面をグリップしている車輪に駆動トルクを分配し、滑りやすい路面での安全性が向上すると共にスポーティな運転を楽しむことができるアクティブLSD(ブレーキ制御タイプ)をあわせて採用し、大柄なボディであっても、ドライバーの意のままのに走れる制御もプラスした。
自動ブレーキなどの予防安全・運転支援機能も充実
1トンピックアップトラックながら、優れた予防安全性能も手に入れている。運転支援機能「e-Assist」では、先行車の加速・減速に追従走行し、設定した車間距離を保ちながら走行するレーダークルーズコントロールシステム[ACC]をはじめとした9つの機能を搭載しました。
[1] 衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]
[2] レーダークルーズコントロールシステム[ACC]
[3] 踏み間違い防止アシスト[EAPM]
[4] 車線逸脱警報システム[LDW]& 車線逸脱防止支援機能[LDP]
[5] 後側方車両検知警報システム(レーンチェンジアシスト機能付)[BSW / LCA]
[6] 後退時交差車両検知警報システム[RCTA]
[7] オートマチックハイビーム[AHB]
[8] 標識認識システム[TSR]
[9] ふらつき警報[DAA]
重要視されている先進のコネクティッドサービス系も充実。「MITSUBISHI CONNECT」を採用し、リモートエアコンやリモートドアロック/アンロックのなどの便利機能に加え、万が一の際のSOSコールや、車両の運転状況を通知するドライブ見守り通知機能も採用することでドライバーの負担を軽減し、乗る人すべてに安全・安心を提供する。
新型トライトンのボディカラーは、1トンピックアップトラック用とは思ないほど鮮やなヤマブキオレンジメタリックを用意。新型トライトンのアクティブさを上手く表現したイメージカラーとなっている。また、輝度感を向上させたブレードシルバーメタリックも新採用。ベーシックカラーとして、ホワイトダイヤモンド、レッドソリッド、グラファイトグレーメタリック、ジェットブラックマイカをラインナップしている。
失敗・後悔しない新型三菱トライトンのグレード選び
日本に導入される新型トライトンは、タイ生産ということもあり、設定は限られ、ダブルキャブの4WD、2.4Lディーゼルターボ+6速ATのみとなる。グレードもグッと絞り込まれ、エントリーグレードのGLSと上級グレードのGSRの2グレード設定。GSRは、フロントグリルをボディ同色。ドアミラー、フロントバンパーガーニッシュ、ドアハンドルなどをブラックに。フロント、サイド、リヤの各アンダーガードはダークチタニウムとした。また、ブラックのルーフレール、フェンダーアーチモール、荷台にはスタイリングバーを装着する事でより一層精悍さをアップしている。
インテリアは、メタリック加飾部分をブラック基調とすることで引き締め、オレンジのアクセントカラーを配置することで上質感と精悍さを加えている。
加飾関連以外の大きな装備違いは、GSRにはレザーシート、運転席パワーシートくらい。
こうした違いによって、GSRはGLSよりも約42万円も価格がアップする。見た目のカッコよさはやはりGSRといった印象で、より趣味性の強いクルマとなる。GLSは、ビジネス用グレード的になる。レジャーなど、パーソナルユースがメインであれば、GSRがお勧めだ。恐らく、リセール面でも優位になると予想できる。
また、新型トライトン選びで注意したいのが、まずボディサイズの大きさ。全長は5,320mmと、非常に長い。その長さは、ショーファーカーであるトヨタ センチュリーセダン並み。しかも、最小回転半径は6.2mと、非常に大きい。狭いコンビニやスーパーの駐車場、狭い道などでは、かなり扱いにくいクルマになることは確実。日常的な使い勝手面の悪さは覚悟して買うべきクルマであること。
さらに、新型トライトンはあくまで、ラダーフレームのピックアップトラック。モノコックボディSUV並みの、乗り心地やオンロードでの操縦安定性や乗り心地、静粛性などは期待してはいけない。新型トライトンは、あくまでその世界観や圧倒的な悪路走破性能、堅牢性を重視する人向けだ。ミーハー的感覚で選ぶと、痛い目に合うだろう。新型トライトンに乗るには、一定の覚悟が必要。その一方で、その覚悟ができている人にとっては、最高の相棒になるはずだ。
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三菱トライトン新車価格
・トライトンGLS 4,980,800円
・トライトンGSR 5,401,000円
三菱トライトン燃費、ボディサイズなどスペック
代表グレード トライトンGSR 4WD
全長×全幅×全高 mm 5,320×1,865×1,795
ホイールベース mm 3,130
トレッド(前/後) mm 1,570/1,565
最低地上高 mm 220
車両重量 kg 2,080
エンジン型式 4N16型
エンジンタイプ 直列4気筒DOHC16バルブ ディーゼルターボ
総排気量 ㏄ 2,439
燃料 軽油
エンジン最高出力 kW(ps)/rpm 150(204)/3,500
エンジン最大トルク N・m(kgm)/rpm 470(47.9)/1,500-2,750
燃費(WLTCモード ㎞/L) 11.3
燃料タンク容量 L 75
ミッション 6速AT
サスペンション 前:ダブルウィッシュボーン 後:リーフスプリング
タイヤ 前後 265/60R18
最小回転半径 m 6.2
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