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スズキ、10年先を見据えた技術戦略とは?

CORISM / 2024年7月21日 17時23分

スズキ エネルギー極小化に向けた技術戦略2024

 

 

 

 

スズキの行動理念「小・少・軽・短・美」ってナニ?


 

スズキは、10年先を見据えた技術戦略を発表した。スズキは、製造からリサイクルまで「エネルギーを極少化させる技術」を実現し、世界中の人々に移動する喜びをご提供しつつ、カーボンニュートラルな世界を目指としている。


こうしたスズキの技術戦略には、行動理念である「小・少・軽・短・美」が重要な役割を果たしている。


「小・少・軽・短・美」とは以下の意味をもつ。


「小」はコンパクトにまとめる方が効率アップにつながり、


「少」はムダを省き必要なことには適切に資源を配分し、


「軽」は効率アップのためにスリム化を図り、


「短」は意思決定と実行や報連相をスピードアップするという意味。


「美」にはすべての活動がお客様のためにあるという意味が込められており、性能、品質、コスト、信頼、安全・安心、コンプライアンス、すべてを満たして初めて顧客満足が得られるという考えにつながっている。


こうした行動理念「小・少・軽・短・美」をベースに発表されたのが、10年先を見据えた技術戦略。大きく分けて5つの技術が公表された。



1、軽くて安全な車体


スズキが得意とする小さく軽いクルマは、走行時のCO2排出量が少ないだけではなく、製造に必要な資源や製造で排出するCO2も少なくでき、省資源やCO2削減に貢献。安全で軽量な「HEARTECT(ハーテクト)」を更に進化させ、軽量化技術によるエネルギーの極少化に取り組んでいく。スズキは、現行車より、100㎏の軽量化にチャレンジしていくとしている。


スズキ 軽量化技術スズキ 軽量化技術2




 

2、バッテリーリーンなBEV/HEV(Battery Electric Vehicle/Hybrid Electric Vehicle)


 

スズキは国や地域の再生可能エネルギー化の状況、顧客の使用状況に合わせ、最もエネルギー効率が良い選択となる「適所適材な電動車を提供する」ことを目指し、小さく効率が良い電動ユニット、小さく軽い電池など「小・少・軽・短・美」を体現し、エネルギーを極少化した電動車を開発する。まずは、現行では12Vのマイルドハイブリッドシステムを展開中だが、今後、48Vマイルドハイブリッドシステムを投入予定。高電圧化することで、高出力モーターが搭載できることにより、より低燃費化を図る。


スズキ 電動化技術1



3、効率良いICE、CNF技術(ICE:Internal Combustion Engine、CNF:Carbon Neutral Fuel)


 

2023年、内燃機関の根幹となる燃焼を追求した高効率エンジン(Z12E型エンジン)を開発。最大熱効率40%を達成した。今後はこの高効率エンジン技術を全展開するとともに、カーボンニュートラル燃料対応や、次世代ハイブリッドによるエネルギー極少化を実現する。


スズキICE




 

4、SDVライト(SDV:Software Defined Vehicle)


 

スズキは、SDVについても「小・少・軽・短・美」によるエネルギー極少化を具現化したアフォータブルな仕組みでクルマの価値を創造する「SDVライト」を開発し提供する。ソフトウェア更新は、有線と無線(OTA)をベストミックスし、より使いやすいものとする。また、ハードウェアを共有して部品費を抑え、ソフトウェアを再利用して開発費を抑えるなど、「これでいい、これがいい」と感じていただけるSDVを目指す。


スズキSDVライト



5、リサイクルしやすい易分解設計


 

これまでのリニアエコノミー(直線型経済)では、原材料採掘から製造・利用・廃棄の流れが一方向で、エネルギーの大量消費、資源の枯渇、環境破壊を引き起こしてきた。スズキは今後、リサイクルや再利用を前提にした分解しやすい製品設計を行うことで、資源の総使用量を抑制し、エネルギー極少化によるサーキュラーエコノミー(循環型経済)を実現する。


スズキリサイクル

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