三菱 アウトランダーPHEV新車情報・購入ガイド 大幅改良&値上げ。それでも、コスパ高し!!
CORISM / 2024年10月17日 18時5分
PHEV界のパイオニアといえるアウトランダーPHEVが、早くも大幅改良
三菱は、アウトランダーPHEV(GN0W型)を大幅改良し発売を開始した。
アウトランダーPHEVは、世界的にもPHEVのパイオニアといえるモデル。初代アウトランダーPHEV(アウトランダーとしては2代目)は、2012年12月に発表された。当時、前後にモーターを装備した電動4WDは、ほとんどなく三菱の高い技術力をアピール。その技術力が高く評価され2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤー イノベーション部門賞を受賞している。
その後、幾度も改良が施され熟成されていく。そして、2021年12月にフルモデルチェンジし3代目となるアウトランダーPHEV(GN0W型)を発売。このモデルは、日産とのアライアンスにより共通のプラットフォームであるCMF C/Dを採用。従来通り、前後にモーターを設置したツインモーター4WDを採用。三菱の4WD制御技術S-AWCが組み合わせれ、優れた悪路走破性と楽しい走りを実現。
また、充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ)は、最長87km(WLTCモード)と十分なものだった。3代目アウトランダーPHEVも評価が高く、日本カー・オブ・ザ・イヤーの2021-2022テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。
そんなアウトランダーPHEVに、早くも大幅改良が施された。このクラスのPHEVモデルが増えたことも、早期の大幅改良となった要因のひとつだろう。
EV航続距離が約100㎞超へ!駆動用バッテリーを刷新!
今回、三菱アウトランダーPHEVの大幅改良では、充電電力使用時走行距離(プラグインレンジ)が、83kmから102㎞(Mグレードを除く)へ伸びたこと。顧客ニーズを反映したものだ。
EV航続距離アップには、駆動用バッテリーを刷新。バッテリー単体出力は60%向上。さらに、バッテリーの容量を従来の20kWhから22.7kWhへアップした。これにより、EV航続距離の向上だけでなく、システム総出力も約20%アップした。航続も伸び、パワーアップしているのだから、大きな進化と言える。
驚きなのが加速性能。従来型の0-100㎞/h加速は10.2秒だったのに対して、大幅改良後のアウトランダーPHEVは、なんと8秒以下! これだけ違うと、まさに別のクルマといえるレベルだ。また、高速域まで、より伸びのある加速感が楽しめるという。
さらに、静粛性やスムースさにもこだわった。よりエンジンが始動しにく制御へ変更。BEV(バッテリー電気自動車)のような静粛性をより長い時間得られるようになった。また、アクセル操作に対して、車両がギクシャクせずに一定の速度を維持できるような制御としている。
そして、欧州プレミアムブランドのSUVにも負けない乗り心地や走りの質感も向上させた。ショックや振動、揺れの低減やステアリングフィールの改善が行われた。
よりラグジュアリーSUVらしさをアピールする装備類へ
新型三菱アウトランダーPHEVでは、内外装も若干変更されている。外観デザインでは、フロントアッパーグリルをスムースな造形にして質感を向上。フロントとリヤのスキッドプレートでは、立体的なデザインへの変更に加え、カラーをチタニウムグレーとした。また、リヤコンビネーションランプをスモークタイプとし、Tシェイプのテールランプを際立たせるとともに、ターンランプ、バックランプをLED化。アルミホイール(20インチ、18インチ)は、より上質感と力強さを表現した新デザインへと変更することで、力強く存在感のあるデザインをさらに強調している。
ボディカラーでは、「ムーンストーングレーメタリック」を新採用。人気のソリッド色調グレーに、光の当たり方によりブルーのハイライトが映る特別なカラーとなっている。
インテリアで顧客の要望が多かったのが質感の向上。そこで、最上級仕様のセミアニリンレザーシートのデザインを変更。シートやインストメントパネルなどに新色の「ブリックブラウン」を採用することで、モダンでラグジュアリーな落ち着きのある室内空間とした。
さらに、ラグジュアリーSUVとしての価値を上げるため、運転席、助手席にシートベンチレーションを設定。より快適に移動できるシートに仕上げた。その他、後方視界を提供するデジタルルームミラー(フレームレス)などを採用。スマートフォン連携ナビゲーションでは、モニターサイズを従来の9インチから12.3インチに大型化し視認性や操作性の向上を図った。
豪華装備満載の最上級グレード「P Executive Package」を設定
グレードも一部変更された。よりラグジュアリーSUVらしさを強調する新最上級グレード「P Executive Package」を設定。「P Executive Package」には、ヤマハと共同開発した上級グレードオーディオシステム「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」を標準装備。専用の「セミアニリンレザーシート」を採用した。また、顧客からのご要望が多かった5人乗り仕様を「P」、「P Executive Package」に設定した。
その他、「P」「G」「M」を加え計4グレード設定となった。ベーシックな「M」(5人乗り)では、運転支援技術と予防安全技術など最新機能を装備。充実装備の「G」(5人乗り/7人乗り)では、20インチアルミホイールやコネクティッド機能、エレクトリックテールゲートなどを採用。上級仕様の「P」(7人乗り/5人乗り)では、上質な内外装と運転席・助手席シートベンチレーションや、リヤシートヒーター、3ゾーン独立温度コントロール式フルオートエアコンなどの快適装備を標準装備した。
オーディオは、BOSEからヤマハへ変更
そして、オーディオは、なんと従来のBOSEからヤマハへ変更された。共同開発されたオーディオシステムは「Dynamic Sound Yamaha Ultimate(ダイナミック サウンド ヤマハ アルティメット)」/「Dynamic Sound Yamaha Premium(ダイナミック サウンド ヤマハ プレミアム)」と呼ばれる。これも、ラグジュアリーSUVらしさをアピールする一環だろう。
このヤマハ製オーディオは、アーティストの息遣いまでも再現する、クリアで高い解像度の中高音やリアルな音へのこだわりを追求。スピーカーを搭載しているドアパネルの隙間を塞いでスピーカーボックスの役割を与えるとともに、スピーカー取付部の剛性も向上することで不要なノイズの発生を低減。それにより、太く躍動感のある低音を実現。
最上級グレード「P Executive Package」に採用の「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」では、計12個のスピーカーとデュアルアンプの搭載に加え、車速に応じて音量や音質を自動調整しロードノイズの影響を低減するサウンド補正機能により、あらゆる走行条件でも常に最高の音楽体験を提供する。
「P」「G」「M」グレードに採用の「Dynamic Sound Yamaha Premium」では、ウーファーの同軸上にツイーターを配置したコアキシャルスピーカーをリヤに採用して計8個のスピーカーを搭載し、高音から低音まで幅広い音域表現を実現した。
値上がりしたが、コスパはどうか?
こうした大改良が施されたこともあり、新型三菱アウトランダーPHEVの新車価格は大幅にアップした。従来型アウトランダーPHEV Pグレードの新車価格は6,023,600円。新型アウトランダーPHEV Pグレードの新車価格は6,405,300円となった。約38万円もの価格アップとなった。
ただ、駆動用バッテリーの刷新によるEV航続距離の大幅アップや、約20%もアップしたシステム総出力、充実装備など、進化幅もかなり大きい。国産ライバル車と比べると、価格アップしたとはいえ、なかなかコストパフォーマンスに優れる価格設定と言えそうだ。
コストパフォーマンスが、さらに向上したのか? それとも価格なりなのか? この判断はジックリと試乗してから決めると良いだろう。
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三菱アウトランダーPHEV(GN0W型)グレード別、新車価格
・M 5人乗り 5,263,500円
・G 5人乗り 5,879,500円/7人乗り 5,970,800円
・P 5人乗り 6,314,000円/7人乗り 6,405,300円
・P Executive Package 5人乗り 6,594,500円/7人乗り 6,685,800円
三菱アウトランダーPHEV(GN0W型)燃費、航続距離、ボディサイズなどスペック
・代表グレード:三菱アウトランダーPHEV Pエグゼクティブ パッケージグ
・全長×全幅×全高 4720×1860×1750mm
・ホイールベース 2705mm
・トレッド前 / 後 1590/1595㎜
・最低地上高 200mm
・最小回転半径 5.5m
・タイヤサイズ 255/45R20
・車両重量 2180㎏
・乗車定員 5 名
・駆動方式 4WD
・モーター 搭載数 2 基 (フロント 1、リヤ 1)
・モーター最高出力 フロント:85kW、リヤ:100kW
・モーター最大トルク フロント:255N・m、リヤ:195N・m
・バッテリー種類 リチウムイオン電池
・総電圧 350V
・総電力量 22.7kWh
・エンジン型式/タイプ 4B12型/2.4L 4気筒 MIVEC ガソリンエンジン
・エンジン最高出力 98kw/5000rpm
・エンジン最大トルク 195N・m/4300rpm
・ハイブリッド燃料消費率(WLTCモード) 17.2㎞/L
・充電電力使用時走行距離 102㎞
・サスペンション形式(前:後) マクファーソンストラット:マルチリンク
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