BMW 3シリーズ試乗記・評価 期待を裏切らないスポーツセダン
CORISM / 2019年6月9日 11時6分
5シリーズと区別が付かなくなった新型BMW 3シリーズ
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8869-210x140.jpg)
また、長所かもしれないが、全長は4,7mを超え、大きく一段と立派になった押し出しの強いスタイルは5シリーズとの区別が難しくなった。
軽く700万円オーバー? 新型BMW 330i Mスポーツを試す!
今回試乗したのは、新型BMW 3シリーズの中で上級グレードに位置する330i Mスポーツ。この330i Mスポーツは、明るいメタリックのブルーのボディカラーで、更にクールでカッコイイ。
エンジンは2.0L直列4気筒ツインターボ、最高出力184ps/5,000rpm、最大トルク300Nm/1,350-4,000rpmを発揮する。車両本体価格は632万円だが、オプションのレーザーライトなど欲しい装備した試乗車は700万円を軽くオーバーする。ターボ付きと言っても2.0L直4エンジンのセダンで、この価格は少々高価に感じてしまう。
進化が実感できる2.0L直4ターボエンジン
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8898-210x140.jpg)
アイドリングからスタート直後こそトルクは薄いが、それも一瞬で、直ぐに330iを名乗るのに相応しいぶ厚いトルクをアクセルペダルから伝わってくる。
更に強くアクセルペダルを踏み込むと、重厚なエンジンサウンドを伴いながら、レッドゾーンの6,000rpmまでストレス無く回る。気持ち良くエンジンが回るため、つい無駄にアクセルを踏み込んでしまった。
カタログのスペック通りに最高出力の5,000rpmでシフトアップした方が、燃費も良く、スピードのノリも良いかもしれないが、車好きならエンジン・サウンドに酔いながらレッドゾーンまで回してしまうだろう。
従来モデルのエンジンと比較すると、常用回転で50Nmのトルク増と最高出力6psは、スペックだけでなく実感が伝わる改良である。
定番である電子制御8速ATのDレンジを選んでおけば、アクセルペダルに意志を伝えるだけで充分以上に市街地、高速道路、山岳道路をスムーズかつ速く駆け抜ける。それでも飽き足らないなら、ステアリングのパドルシフトを使えば気持ち良さが更に高まる。
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8876.jpg)
硬いサスペンションは、Mスポーツの伝統だから問題なし!?
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_9029-210x130.jpg)
その固さは、乗り心地面ではデメリットだが、ワインディングロードでの運転では楽しくなるメリットに変化する。ターンインで僅かにステアリングを切るだけで、前輪はコーナの狙ったラインを突き進みアンダーステアをあまり感じない。クリッピングポイントを抜け、ステアリングを戻しながらアクセルペダルを徐々に踏み込むと、荷重が後部に移動しリヤタイヤはしっかりと路面を掴み、増大したトルクが気持ち良い加速感を身体に感じさせながら加速していく。
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8791-210x140.jpg)
また、ブレーキキャリパーがブルーに塗装されたブレーキのコントロール性と対フェード性も一般道では充分な性能で、安心して運転を楽しめる。車と一体感があるこの気持ち良さは、もはやスポーテイカーではなく、スポーツカーを運転している時の気持ち良さと同様である。運転が楽しいだけでなく、その速さは、数世代前のM3と同等以上かもしれない。
ボディサイズの拡大による運動性能のデメリット、2.0Lエンジンなのに車両価格が高いなど330iに対しての事前のネガティブなイメージはすっかり吹き飛んでしまった。
車中で「OK、BMW」と話すのは、少々気恥ずかしい? インテリジェント・パーソナル・アシスタントとは?
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8799-210x140.jpg)
また、「OK,BMW」と呼びかければAIによりナビ操作などが可能になるインテリジェント・パーソナル・アシスタントを搭載。音声による操作はナビなどで可能だったが、その他の機能操作や曖昧な指示でも操作が出来るようになった。使えば使うほどにドライバーの好みを学習し、車両の操作や情報へのアクセスが容易となる。
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8814-210x140.jpg)
その他、新しい機能として直前に前進したルートを最大50mまで、同じルートをバックで正確に戻る事が出来るリバースアシストは便利である。例えば、駐車場で空いていると思って奥まで進んだものの、駐車スペースが無かった経験した人は多いだろう。これがあれば泣きながらバックしなくても、アクセルとブレーキ操作だけでハンドルは車に任せて涼しい顔で入口まで戻る事が出来る。少し試してみたがハンドルが勝手にクルクル回り、車の軌跡を正確に捉えていた。
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8785.jpg)
逆に動くデジタルのタコメーターは、慣れが必要
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8825-210x86.jpg)
メーターは遂にというか、ようやくなのか12.3インチのフルデジタルメーターが採用された。必要に応じてナビゲーションマップの一部が表示可能となり視線の移動が減り、より安全に運転ができるようになった。
しかし、タコメーターの針が従来と逆回転の右下から上昇するタイプに変わり、その違和感は試乗の最後まで取れなかった。
期待を裏切らないスポーツセダンが新型BMW 3シリーズ
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8906-210x137.jpg)
今後ディーゼルエンジン搭載の四輪駆動モデルやプラグインハイブリッドモデルの投入も控えている。運転が好きで、新しいモノが好きな人にはお勧めである。勿論、車の興味が無い人でも後悔しない懐の大きいセダンである。
BMW 3シリーズ価格
・BMW 320i SE 4,520,000円
・BMW 320i Standard 5,230,000円
・BMW 320i M Sport 5,830,000円
・BMW 330i M Sport 6,320,000円
BMW 3シリーズ、燃費、ボディサイズなどスペック
■代表グレード BMW 320i M Sport
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8773-210x140.jpg)
・ホイールベース(mm) 2,850
・トランク・ルーム容量(L) 480
・定員(名) 5
・エンジン型式 B48B20B
・種類 直列4気筒DOHCガソリンターボ
・総排気量(cc) 1,998
![新型BMW 3シリーズ](https://www.corism.com/review/wp-content/uploads/sites/3/2019/06/IMG_8930-210x139.jpg)
・最大トルク(Nm 〔kgm〕 / rpm (EEC)) 300〔30.6〕/1,350-4,000
・燃費消費率 JC08モード(km/L)15.2
・燃料消費率WLTCモード(km/L) 13.1
・トランスミッション 8速AT
・タイヤサイズ F:225/45R18 R:255/40R18
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