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暴走させないためには、まずは運転姿勢から!「こうすれば高齢者事故は減る!」高齢者ドライバー予備軍自動車評論家の回答は? その3

CORISM / 2019年7月4日 17時40分

高齢者事故

 

 

踏み間違いをなくすには、まず運転姿勢から


踏み違えをなくすには、あくまでも基本的な正しい運転姿勢を厳守することである。その方法は、

①ペダルを踏み込んだ状態でも膝が少し曲がるくらいの位置にシート前後を合わせる。

②シートには深く腰をかけて腰を背もたれに密着させる。

③ステアリングの上部を握っても少し肘が曲がる程度まで背もたれを起こす。

④ヘッドレスレイントの高さと頭の高さを合わせる。

⑤シートベルトの横ベルト腰の低い位置で腰骨にかかるようにしっかり締める。

これをしっかり守ると、たいていの人は、ふだんの運転姿勢に比べて窮屈だと感じるはず。でもそれくらいが正しい姿勢なのだ。乗り降りのときには、ハンドルが邪魔になってシートを動かさないと乗り降りできないかも知れないが、それでも必要なのは、正しい運転姿勢だ。

このようにしっかりした運転姿勢を確保した上で、サイドブレーキがかかっているのを確認し、フットブレーキをしっかり踏んだ状態でエンジンを始動する。このようにすれば、エンジンを始動した直後に“暴走”したなどという事故はなくなる。

発進時には、シフトレバーを“Dレンジ”また“Rレンジ”に入れた上で、まずサイドブレーキを解除し、次にフットブレーキを踏む足を少しずつ緩めてクルマが前後どちらに動こうとしているかを確認し、タイヤが一回転するくらいまでクリープで進んでからおもむろにアクセルを踏んで走り出す。これが基本だ。

たいていの人がふだんはこうしたことをしっかりやっているはず。でも気持ちが焦っていたり、何かの理由で急いでいたりすると、これらの基本操作を省略してしまうことがあり、そんなときに事故が発生するのだ。

 



 

有料駐車場の精算機前で、事故が起こりやすい理由とは?


特に注意したいのが有料駐車場からの出庫時だ。前述のように、チケットを探したり、精算機にお金を投入しようとして姿勢が乱れ、足とペダルの関係がズレて踏み間違いにつながるからだ。

駐車場から出るときには、動き出す前にチケットを探しておき、精算機の前ではシフトレバーをパーキングに入れ、サイドブレーキもかけた状態でゆっくり精算すると良い。後続車がいるから、などと焦ると事故につながるので自分のペースでゆっくり精算することが大切だ。

精算を終えたら、左右をしっかり見て、十分な安全を確認してから駐車場を出よう。名古屋のプログレは、急いで駐車場から出ようとして衝突する結果になった。あくまでも落ち着いてゆっくり、が必要なのだ。

私はふだんから前述した基本操作を実践している。特にクルマが動き出すときにアクセルを踏まないというのは、徹底して遵守している。何かの勘違いで逆方向に動き出しそうになった経験があるし、狭い駐車場で何度も切り返しをしていると、レバー操作を忘れて動かしそうになったこともあった。だから、基本操作を徹底することが大切だ。

 

もうひとつの別の踏み間違い防止法は、左足ブレーキ?


もうひとつ、別の方法として左足ブレーキがある。私はこれを何十年も前から実践していて、状況によっては人にも勧めるが、誰にでも無条件で勧められるものではないのが難しいところだ。

2ペダル車のブレーキペダルは、3ペダル車用のものに比べて左右方向の幅が広い。これは左足でもブレーキを踏みやすくするために作られているものだ。ATが大半を占めるアメリカ(今では日本もそうだ)では、左足ブレーキを使うのが一般的とされている。

アクセルは右足で踏み、ブレーキは左足で踏むと決めてしまえば、アクセルとブレーキを踏み間違えるリスクはほとんどゼロになると言っても過言ではない。ペダルの踏み間違いを防止するのに、左足ブレーキは非常に有効な方法だと思う。

 



 

左足ブレーキは一定の練習が必要


ただ、私が誰にでも左足ブレーキを勧めないのは、これを習熟するには一定の練習が必要になるからだ。特にマニュアル車で免許を取った人が左足ブレーキを使おうとすると、最初は思い切り急ブレーキをかけるような形になる。もし一般道で試して後続車がいたりしたら、追突されかねないような急ブレーキになる。だから簡単に左足ブレーキを使ってはいけない。

左足ブレーキをマスターするには、後続車がいないような状況で少しずつ練習するのが良い。最初のうちは右足でブレーキを踏むのに合わせて左足を添え、どんな加減でブレーキペダルを踏んでいるのか、少しずつ左足に覚え込ませると良い。

左足ブレーキは教習所でも教えていないことから、事故があったときに責任が持てないとしてメーカーも警察もどこも推奨していない。

また一部の人は、衝突事故が発生するとき、左足ブレーキの人は右足も同時に突っ張ってアクセルをいっぱいに踏むからダメとしている。私はそのようなことをしたことがないので、それが事実かどうか分からないが、今のクルマはアクセルとブレーキが同時に踏まれると、これはあり得ないことだと判断して、アクセルをキャンセルしてブレーキだけを効かせる仕組みが採用されている。

これをブレーキオーバーライドというが、日本では初代プリウスでも採用されていたので、20年以上前から採用されており、今では販売される全部のクルマにこの機能が備えられている。

だから、私は左足ブレーキを推奨したいが、実際に手に脚をとって教えられるわけではないので、やりたいなら自己責任で慎重に練習した上で左足ブレーキを体得してほしい。

 



 

「こうすれば高齢者事故は減る!」高齢者ドライバー予備軍自動車評論家の回答は? その1

 

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