英国王室御用達の上質ブランド 「モルトンブラウン」の歴史と今

CREA WEB / 2019年7月25日 17時0分

最新コレクションは
ジェンダレスなシプレ

vol.57_MOLTON BROWN


2019年7月10日に発売されるゼラニウム ネフェルトゥム コレクション。クラシカルなシプレ調に弾けるようなフィグリーフ、ゼラニウムの“青々しさ”が絶妙に溶け合い、従来のシプレとは一線を画すモダンシプレが誕生。性別や年齢を問わない、まさにその人らしさを引き出す香り。ギフトにもおすすめ。
1. ゼラニウム ネフェルトゥム ボディローション 300mL 5,400円。
2. ゼラニウム ネフェルトゥム オードトワレ 50mL 9,000円。
3. ゼラニウム ネフェルトゥム バス&シャワージェル 300mL 3,600円/モルトンブラウンジャパン

人気ヘアサロンの創設者が
自らハーブをブレンド

 今回はモルトンブラウンの巻。CREA読者の中にはホテルのアメニティグッズで知ったという人もいるかも。実は45年以上の歴史を持つ英国のライフスタイルブランドなのである。

「モルトンブラウンは1971年、ロンドンのメイフェア地区にあるサウスモルトン ストリートにヘアサロンをオープンしたことに始まります。トップヘアスタイリストだった創設者はサロンの顧客のためにハーブを自らブレンドしてヘアケア製品を作り、これが評判に。植物の力でライフスタイルを彩りたいとアイテムを広げ、販売するようになったのです」と話すのはモルトンブラウンジャパン ブランドマネージャーの雪岡あゆ美さん。

 1984年に最初のハンドケア、オレンジ・グローブ(現・オレンジ&ベルガモットの前身)が登場。

 その後もボディケア、メンズライン、ヘアケアラインが発売され、89年にホテルアメニティラインが誕生。

「業務用の製品が使われていた当時、香りや肌への効果を追求したラグジュアリーなアメニティの発表は画期的なことでした。現在は世界の1,000以上のホテルで展開しています」

 日本では2006年に本格的に販売をスタートし、2007年に初の直営店(東京・新丸ビル)がオープン。そして12年、ビッグニュースが飛び込んでくる。

「モルトンブラウンがエリザベス女王陛下よりROYAL WARRANTを受け、英国王室御用達ブランドに。とても名誉なことでブランドの認知度が一気に上がりました」

 女王陛下が認めた物作りとは? 詳しくは次の項目で。


1970年代、ロンドンのトレンド発信地だったサウスモルトンにヘアサロンとして誕生。このストリート名と創設者のブラウンズ家に由来して「モルトンブラウン」という名に。2階にはビーガンカフェを作ったというから驚き。


世界中の植物成分を
独自のブレンディングで

 モルトンブラウンの魅力は何と言っても香り。

 どの香りも奥深く繊細で脳にグッとくる感じ。優しく寄り添ってくれる香りもあれば、何の香りか分からないほどミステリアスな香りもあって、一度ハマると抜け出せなくなるのだ。

「モルトンブラウンは『メイド・イン・イングランド』のブランド。香りの設計は契約調香師とともに行い、クラシカルな中にも新しさ、モダンさを加えて。

 世界中から採取した植物成分や希少な成分を取り入れ、組み合わせ方にもこだわってモルトンブラウンらしいひねりのある香りを作り上げます。一つ一つの作業を丁寧に。ブレンディング、製造はすべて英国で行っています」

 ブランドの核となるのがハンド&ボディケアコレクション。現在はハンドケアが9種類、ボディケアが20種類以上。

 アイテムごとに香り立ちが異なり、香水のような香りの変化が楽しめる。蓋を開けた瞬間から泡立てたとき、洗い上がりの後肌、翌日の香りまで考えて設計する徹底ぶり。

「それぞれの香りにはインスピレーションとなった土地があって、たとえばオレンジ&ベルガモットはスペインのセビリア、最新のゼラニウム ネフェルトゥムはエジプトの世界観を香りで表現しています。

 香りを通して世界中を旅している気分になれるのもモルトンブラウンの特徴です」


左:日本でも不動の人気の世界的ロングセラーはハンド&ボディケア、ホームフレグランスと大充実。オレンジ&ベルガモット アロマリード 150mL 10,000円。
右:エリザベス女王のお気に入り。ライムやエレミ、パチョリをブレンドしたリフレッシュ感の高い香り。ライム&パチョリ ハンドウォッシュ 300mL 3,200円。

 女王陛下のお気に入りは意外にもすっきり系のライム&パチョリ。ミシュランを獲得したスターシェフたちにも人気のシリーズらしい。

ボトルに隠されたブランドの想い

 毎日使うものだからパッケージは機能的かつスタイリッシュに。

 モルトンブラウンのロゴの上には、女王陛下からいただいた王室の紋章が記され、その佇まいがまた美しい。

 実はずっと気になっていたのがボトルにあるポッチ。これ、何?

「モルトンブラウンでは“レンズ”と呼んでいますが、バスルームなどで転がりにくいように付けられたものであり、ブランドのメッセージでもあります。

 レンズを通して見ると物がゆがんで見えたり、今までと違った見え方がある。『固定概念にとらわれない』、ブランドの精神を表わすアイコンの一つになっています」

 そんな深い意味があったとは。ファンとしては覚えておかないと。

新フレグランスコレクションが
2019年秋に日本上陸

 ライフスタイルにラグジュアリーな香りを取り入れ、五感に働きかけるさまざまな提案をしてきたモルトンブラウン。

 この秋、新しいフレグランスコレクションが誕生し、ファインフレグランスブランドとして新たな展開をスタートさせる。

「これまでのブレンディング技術の集大成と言えるフレグランスコレクションです。オードパルファン(12種類)が新たに加わり、オードトワレ(15種類)もパッケージを一新して登場します」

 オードパルファンは今あるトワレにさらに深みを加えたほか、1つの新しい香りがデビュー。

「賦香率の違いだけでなく、香水ならではの香りの深さを楽しんでいただくためにアクセントとなる香りをプラスしています」

 写真をちょこっと見せてもらったが、パッケージも今までとはまったく違うのでお楽しみに。今後はパルファンから新しいハンド&ボディケアコレクションが生まれる可能性もありそうだ。

 香り好きは見逃せませんぞ!

●教えてくれたのは……
モルトンブラウンジャパン
ブランドマネージャー
雪岡あゆ美さん

2007年よりモルトンブラウンのPR・マーケティングを担当。モルトンブラウンの香りの世界に魅せられ、日本のお客さまにより身近に香りを楽しんでいただけるよう提案を行っている。


吉田昌佐美(よしだ まさみ)

1979年より第一線で活躍する美容ジャーナリスト。新旧の名品やブランドの歴史を熟知。情熱的な鋭い取材と確かな分析力に基づく最新技術の分かりやすい解説は、国内外のブランドの開発者からの信頼も厚い。インスタグラム「masami_cosme」

Text=Masami Yoshida
Photo=Kenichi Yoshida

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