裏赤坂の紹介制料理店で“蒸す幸せ” 魚介のごちそうのオンパレード!

CREA WEB / 2019年7月29日 11時0分

◆蒸幸
[溜池山王]

鍋なのに鍋にあらず……?
その謎を解明するべく
裏赤坂の一軒家へ!


今日は、謎いっぱいのスチームボートとやらを体験します。

「スチームボートって食べたことある? 紹介制なんだけど、俺、会員だから一緒に行こうよ」

「スチームボート」「紹介制」、そして「俺」……、気になるキーワードが並んだ(最後のはどうでもいいか)。ふたつ返事で向かった先は、溜池山王。ANAインターコンチネンタルホテルの向かい側。


大通りから入ったところにある落ち着いた佇まいの一軒家。

「いらっしゃいませ」と中居さんが迎えてくれる。アジア料理だと思っていたのに、この始まりからしてサプライズ。

 1階は厨房と個室(セレブのみなさんは他のお客さんと顔を合わせることなく入店できるということですね)。メインの客席は2階だ。

 クリームカラーを基調にした上品な店内。ますますアジア料理からかけ離れていく……。と思っていたところで、社長が挨拶にやって来た。若い、イケメンである。開口一番こう言い放った。

「スチームボートはマレーシアやシンガポールで人気の鍋料理なんですけど、正直、現地で食べたときはおいしいと思わなかったんですよ」

 えっ。


大きな鍋がセットされたテーブル。

 そこで、自分がおいしいものに作り上げ、日本で広めたかったのだと言う。なかなかやるじゃないか。その原因のひとつは食材だと思い、まずはそこから徹底的にこだわった。

 店を調えたあとも味には試行錯誤を重ねること1年。2019年5月にようやくオープンとなった。

 コースは、8,000円、13,000円、18,000円の3つ。では、18,000円のコースで実力を余すところなく見せていただきましょう。


この日の前菜は塩窯で蒸し焼きしたポーク。コーヒーで煮た豆が添えてある。いいかんじ。

 桶に盛り付けられた「本日の食材」のお披露目。鮑、牡蠣、帆立、トキシラズ、ハマグリ、タラバガニなど。


オールスター夢の饗宴。なんともまあ、豪華じゃありませんか。

 鍋にかぶせてあった帽子が外され、スープが投入される。鍋には鶏と豚骨で8時間かけてつくったブロスに魚介のスープを合わせたダブルスープ。

 しかし、そこに直に具材を投入するわけではない。ザルをセットし、下から上がってくるおいしいスープのスチームで具材を加熱する。マレーシアでは鍋の形状から蒸気船になぞられ、スチームボートと名付けられたようだ。


鮑、海老、ハマグリをセット。

 ピチピチッ! 元気な海老は飛び跳ねるので、ドーム状のガラスの蓋がかぶせられる。

「次のメニューが蒸し上がるまでのあいだ、こちらを」と出されたお造りに驚いた。正直、鍋料理店の箸休めは、気休めにもならないと思っていたが、「このマグロ、めちゃめちゃおいしいですね」。聞けば、高級寿司店などで扱われている築地「やま幸」のマグロだという。


新店なのにこういうものを引いてこられるのは、料理長の手腕かな。

「蒸し」に魅せられたあとは
極上スープとともに第2弾

 さあ、鍋も仕上がったようだ。おいしく蒸し上げられたところを、2種類のタレで食す。

 濃厚な鹿児島産の醤油と中国産の醤油をブレンドし、トウチを利かせたものと、ゴマベースのピリ辛のもの、このタレがめっぽううまい! ニンニク、韮、青唐辛子のみじん切りもくるので、混ぜて好みの味に仕立てよう。

 ほかに、自家製のポン酢や藻塩も用意されている。

 食材とどう合わせようかな、なんていう楽しみも生まれてくるね。


シンプルイズベスト。鮑はふっくらやわらかく、海老はプリップリ。

これまた高級食材のトキシラズ。帆立には春雨をオン。さらに、牡蠣もやってきた。

タラバガニも美しく蒸し上がった!

 ひと通り蒸し物を楽しんだところで、ザルが取り外される。蒸し上げられた数々の魚介のエキスが下の鍋に落ち、素晴らしく芳醇なスープができあがっているのであった。ここから、第2弾がスタート。


スープにさまざまな野菜を入れたかと思うと……。

「イベリコ豚でございます」。

 なんと、豚シャブも楽しめるのか!

 極上のスープをごくごくしながら肉をしゃぶしゃぶ、甘い脂がタレによく合う。ますます箸はノンストップ。


〆は中華麺。そうこなくっちゃ!

 支那そばや麺工房から入れている特製の中華麺は、スープにくぐらせたあと、タレにちょいとつけてつけ麺にしてもいいし、タレをスープで割り、ラーメン風にすすってもいい。この段階ですでに満足だが、「残りのスープでもう一品作ってまいります」と、鍋が下げられた。


ごはんを投入し、雑炊に!

 塩を一切使用せず、じっくり煮込んだ出汁と魚介のエキスのみで作られたスープは、味はしっかりしているのにヘルシー。

 だから今日は、糖質制限とかいうフレーズは忘れよう。

 この極上スープを一滴残さずいただきたい。うまい、うまい。

 しかも、この出汁でフカヒレの姿煮を作ることが可能だとか。社長、早く教えてよ(笑)! 

 仕方ない、それは次回のお楽しみにとっておこう。

 無添加のジェラートでフィニッシュ。大満足な時間であった。ぜひ多くの人に味わってほしいが、困ったことにここは紹介制。少々ハードルが高いのが問題だ。イケメン社長、なんとかなりませんか?

「一度ご来店くださった方からの紹介のほか、今ならMakuakeでのご支援という方法があります」

 それって、クラウドファンディングの! 

 Makuakeで支援すれば、紹介なしでも利用できるということか。しかし、8月末までとはすぐじゃないですか。もうちょっと何とかなりませんか?

「では、9/30までの予約になりますが、電話でCREA WEBを見たとおっしゃっていただければ、特別に予約可能というのはいかがですか?」

 おっ。いいですね! さすがイケメンは決断が早い!

 夏バテしそうなこの時期にぴったりの逸品。幸せな鍋料理を味わえるまたとないこの機会。ぜひ、お試しを!

蒸幸
(むしこう)

所在地 東京都港区赤坂2-19-12
電話番号 03-5545-5558
営業時間 18:00~23:00
定休日 日曜、祝日
予算 15,000円~
http://mushiko.jp/
[2019年5月訪問]

Keiko Spice

東京都生まれ。得意なディスティネーションはハワイと香港。普段は3日に1回のペースで焼肉を中心とした食生活。別名「肉の妖精」。

文・撮影=Keiko Spice

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