賃貸vs購入、本当はどっちがお得? 永遠のテーマに「真の回答」を伝授

CREA WEB / 2019年9月23日 17時0分

 すでに話題になっていて、今さら聞けないマネーについての話を、ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子さんがやさしく解説。脱マネーアレルギーをめざして!


賃貸 VS 持ち家
「事情」によって答えは変わる


 ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。「賃貸 VS 持ち家」というのは永遠のテーマで、専門家の間でも議論されるテーマですね。

 絶対にどちらという解はなく、ライフスタイルやマネー事情によって、どちらが向いているのかは変わります。判断する際に重要なのは数値化して冷静に考えるということです。

実家を相続する人は有利!
賃貸のメリットとは?

 さて、賃貸のメリットとしては、身軽でライフスタイルの変化に対応しやすいということが挙げられます。

 人生100年時代。この先に続く長い人生では、転勤や結婚などのイベントや、天災が起きるリスク、日本の社会問題(超高齢化社会)、家やマンションの修繕問題などがあります。

 持ち家の場合、こうしたリスクから自分だけでなく、マイホームも守っていく必要が出てきます。戦略的に考えていかないと、マイホームが重荷になってしまう可能性もあるのです。

 また団塊の世代の住居の多くは持ち家です。親から持ち家を相続する際に、その子がマイホームを持っていない場合、「家なき子」だからこそできる節税もあります。

 持ち家のない相続人が「小規模宅地等の特例」を使い、亡くなった親などの住んでいた家の土地を相続すると、土地の評価額を8割も下げることができ、大幅な節税につながるのです。

 配偶者と同居親族のうち法定相続人がいない場合に限り、離れて暮らす家なき子が相続をしてもこの特例が認められます。将来的に実家を相続する予定があるといった人が賃貸に住み続けるのは、実はメリットが大きいのです。

では、持ち家の
本当のメリットとは?


 次に持ち家のメリットとしては、「資産になる」「社会的なステータスになる」「賃貸住宅よりもグレードの高い物件に住むことができる」「老後の安心」などが挙げられます。

 兄弟が多くて実家を相続できないという人などは、いざとなった時に自分の住まいを確保しておくと、老後まで住むところがあって安心かもしれません。

 また、不動産は相続をする時に預貯金などと比べると評価額を下げることができるため、相続対策として不動産を購入する人もいます。

 さて、これらのメリットとデメリットを比較検討した上で、数値化して冷静に判断してみましょう。賃貸を借りる場合は少しでも家賃を抑えたいですし、購入の場合も可能な限りマイホーム取得費用を抑えたいものです。

 購入の場合は自己資金が多くあると、住宅ローンの金利を優遇してもらえる場合もあり、自己資金がまったくない時と比べると金利負担が少なくなります。

 また、購入の場合は将来的に賃貸に出したり、売却したりすることも視野に入れておく必要があります。都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)などの一等地、駅近などロケーションがよいと価値が落ちにくいです。

 反対に郊外で駅から遠いなどの場合、賃貸や売却に出すことが難しい場合もあります。現在は人口減少社会なのにもかかわらず、新築マンションがどんどん建っています。将来的に価値が落ちないマンションをしっかり選んでいかないと、買い手や借り主がつかないということになりかねません。

 マイホームは非常に大きな買い物。メリット・デメリットをノートに書き出し、比較検討をして数字で計算をするなどの工夫を。「欲しい」という感情から衝動買いしたい気持ちを抑えて、冷静に判断する癖をつけることが大切です。


花輪陽子(はなわようこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、CFP認定者。1978年三重県生まれ。外資系投資銀行を経てFPとして独立。2015年からシンガポールに移住する。『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)など著書多数。
花輪陽子オフィシャルサイト https://yokohanawa.com/
海外に住んでいる日本人のお金に関する悩みを解消するサイトを運営
https://100mylifeplan.com/

文=花輪陽子

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