大阪 金沢 伊豆で大人買い! 外国人垂涎!? の「観光地Tシャツ」

CREA WEB / 2019年9月28日 11時0分

 京都で嫌がらせプレゼントとして探したことに端を発して、名所のイラストに地名がデカデカとプリントされた「観光地Tシャツ」をコレクションしているわけですが。


金閣寺と舞妓さんを大胆にあしらった京都の観光地Tシャツ。ここからコレクションは始まった。

 では、これをどこに行けば買うことができるのでしょう。それは、前回の京都駅・近鉄名店街がヒントになっています。

・時代に取り残されてそうなエリア。
・オバチャン(オバアチャン)が一人でやっている。
・どこか薄暗い感じがする。

――この辺りは、重要なキーワードになってきます。

 商売っ気のある土産屋、若い人たちにもウケようという土産屋は、売っているTシャツも、残念ながら観光地Tシャツも、変にオシャレだったり可愛かったりします。特に最近はご当地ゆるキャラがフィーチャーされたものが多い。由々しきことです。

 その点、先に挙げたキーワードの店は潔い。昭和のセンスのままの店舗で、今の流行なんて気にしていない。なので、売られているTシャツも堂々としています。

 たとえば大阪。大観光地ですが、納得のいくTシャツを売っていたのは一軒だけでした。それは千日前商店街の路地裏にある土産屋。タコのイラストがデカデカとあり、そこに「大阪」と書かれています。素晴らしい。


素朴なタコのイラストがキュート。

 金沢の兼六園も、なかなかです。かなり賑わった観光地ですが、若い人は少なく年配者と外国人が中心なので、土産屋もいい具合にくたびれています。

 その一軒に大きく飾られていたのが、金の文字で「金沢」と前面にプリントされ、その下に兼六園のイラスト。ときめきました。


金沢に行かれる際は、ぜひお買い求めを。

宮島の鳥居の後ろに
まさかの景色が

 こうした店では、新作が入荷されるにしてもターゲットが外国人観光客に完全にシフトされているため、かなり大胆なデザインになってきます。

 たとえば、伊豆は天城の「浄蓮の滝」。石川さゆりの名曲のご当地です。この滝を見上げられるエリアに土産屋があるのですが、その入口に掲げられていたTシャツは最高に素敵でした。

「滝」と一文字だけ考えられないくらい大きくプリントされ、その下部にローマ字で「JOREN FALLS」。


ここまでくるとオシャレに見えてくる。

バックプリントもぬかりない。

 さらに強烈だったのが安芸の宮島。神社エリア以外は島全体が土産屋街みたいになっています。そこの一軒に、こんなデザインのTシャツがありました。

「厳島神社の鳥居の背景に富士山」

 素晴らしくアバンギャルドです。シンプルにこれだけのアピールをやってのけるセンス、頭が下がります。


宮島から富士山が見えるわけがないのに……。

 外国人相手だからといって「侍」「忍者」「一番」などのデフォルトTシャツだけで逃げない攻めの姿勢。断固支持です。

 ただ、一つ気をつけるべき点があります。この手の店に、若い日本人が来ることはまずありません(私はアラフォーですが、この世界では完全に若手です)。そのため、それなりに若い人間が入店&購入すると、外国人と思われて英語で声をかけられるケースも少なくないです。日本語で返すと、

「あら、お上手ね」
「よく言われます」

みたいな。オバチャンたちとのそんな触れ合いもまた、観光地Tシャツ集めの楽しさの一つです。

春日太一

1977年東京生まれ。時代劇・映画史研究家。日本大学大学院博士後期課程修了。著書に『時代劇は死なず! 完全版』(河出文庫)『仁義なき日本沈没』『市川崑と「犬神家の一族」』(以上、新潮新書)『天才 勝新太郎』『鬼才 五社英雄の生涯』『仲代達矢が語る日本映画黄金時代 完全版』『美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道』『泥沼スクリーン これまで観てきた映画のこと』(以上、文藝春秋)など多数。

文・モデル=春日太一
撮影=佐藤 亘

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