メイク好きにはたまらないジバンシイ 吉田昌佐美がその秘密に迫る

CREA WEB / 2019年10月20日 17時0分

これぞジバンシイ メイク!
ニコラさん渾身の代表作

vol.058_GIVENCHY


1. 4色の微粒子パウダーが絶妙に溶け合い、透明感が際立つ肌に。プリズム・リーブル 1 7,700円。2. 端正な仕上がりと潤いを保ち、外出中もお直しいらず。タン・クチュール・エバーウェア・ファンデーション 30mL 全8色 6,900円。3. 360度の角度から塗れる球体トルネードブラシで美しいパノラマまつげを実現。フェノメン・アイズ・ウォータープルーフ 1 4,900円。4. ひと塗りで鮮やかに発色して花びらのようなセミマット仕上がりが持続。スタイリッシュなオレンジレッドが人気。ルージュ・ジバンシイ 304 4,600円。5. 唇のpHに反応して発色。ケア効果を備えた万能リップバーム。ローズ・パーフェクト 202 4,200円/パルファム・ジバンシイ

20年間ジバンシイの“顔”を
作ってきたニコラさんを直撃

 今回はジバンシイのメイクの世界をブラ魂!

 このブランドの強みは何と言っても「色」にある。鮮やかな発色はもちろん、多彩なピグメントやパールを駆使した質感の美しさ。ほかにはないユニークな製品も多く、メイク好きにはたまらない存在だ。

 そのカラークリエイションを手掛けるのがジバンシイ メイクアップ アンド カラー アーティスティック ディレクターのニコラ・ドゥジェンヌさん。就任20周年を迎えた最高のタイミングで話を聞くことができた。

「ジバンシイという大きなブランドで、メイクアップを最初からクリエイトする仕事を続けてこられたのはアーティストとしても幸せなこと。マーケティングチームのみんなが私を信頼し、私も彼らを信頼している。やりたいことをやらせてくれるチャンスをもらえたことに感謝ですね」とニコラさん。

 1人のアーティストが20年間もクリエイションを行っていること自体、スゴイことだと思う。

「いろんな想いがありますが、一つ言えるのは、私がジバンシイのメイクアップを作り上げ、ジバンシイが私を作り上げたということです」

 そんなニコラさんに聞きたい、物作りで最も大事にしていることは?

「テクスチャー(質感)以上に重要なものはないと考えています。パッケージを素敵にしても色揃えを増やしてもテクスチャーを間違えたらお客様から違うと思われてしまいますから。アイテムごとに表現法は変わっても、私が感じた最高のテクスチャーを叶えること。テクスチャーは素晴らしいコスメを創り出すためのスターティングポイントでもあるのです」

 マットにルミナスマット、シャイニー、グリッターやマザー・オブ・パールの輝き……さまざまな質感が表現されてきたけれど、ニコラさんのアイディアバンク(彼はブラックボックスと呼んでいる)はまだまだ満タンになっていないらしい。

「毎日の生活の中で常に製品のことを考えています。美術館に行ったときも、何かに触れれば、それが食品だったりしてもインスピレーションになることがある。こうしたアイディアを生かせるのも活気あふれる研究所があるからこそ。私にとっても刺激的な作業です」


日本が大好きで日本人の友人も多く、プライベートでは京都で過ごすことが多いというニコラさん。

「日本で色についてさまざまなことを学びました。そして、日本の女性が感情豊かなことも。来日のたびに発見があります」

ニコラさんのこだわりが生んだ
唯一無二の名品たち

 これまで何百もの新製品や色を世に送り出してきた中で「名品」と呼ばれる製品は数多くある。ブランドのシグネチャー、4色のフェイス パウダーがセットされたプリズム・リーブルはまさにそう。

「私が就任した当時は“ミロワ”というラインで展開されていたのですが、ジバンシイのDNAに立ち返り、色の構成とテクスチャー、パッケージを一新しました。4色が肌の上で溶け込むように混ざり合い、単色では表現できないニュアンスのある仕上がりを演出します」

 フェノメン・アイズのマスカラも。日本では“ネギ坊主ブラシ”の愛称で注目を集めた球体ブラシは画期的だった。

「マスカラで気になるのが塗り方で左右の仕上がりが変わってしまうこと。まつげの根本からしっかり塗れて長く太く、放射状に美しく広がる仕上がりを実現できないかと考え、行き着いたのが球体トルネードブラシでした。マスカラ液との組み合わせも徹底的にこだわりました」

 ファンデーションは、肌に心地よくフィットして崩れないタン・クチュール・エバーウェアが評判。ローズ・パーフェクトやルージュ・ジバンシイなど、リップアイテムも好調で若い世代にファンが広がった。

「ファンデーションはあらゆる肌ニーズに応えたいという思いがあってエバーウェアを作りました。薄くつけることも、輝きを足すこともできて美しい仕上がりが持続します。ローズ・パーフェクトは潤いとケア効果、pHエフェクトで自分だけの色が楽しめるリップバーム。新しいルージュ・ジバンシイ・ノワールにはグリッターやパールをふんだんに入れ、pHエフェクトも3倍アップしてジュエリーのような唇に」

 ニコラさんの物作りって優しさを感じる。おしゃれでカッコいい色なのに、誰にでも使いやすいように計算されていて。

「そう感じてもらえたら嬉しいですね。私はフィデリティ(忠実)という言葉が大好きで、クリエイションもそうありたいと思っています。多くの方の声を聞き、製品で実現させるのが私のミッションですから」

 今後の展開は?

「新しいアイディアに取り組んでいますが今はヒミツ。他にはない面白い製品を計画しているので楽しみにしていてください」

女性を美人に見せる
「絶対口紅」が進化


 2019年秋冬の目玉は、新生ルージュ・ジバンシイの誕生だ。

 王道ラインに7色の美人カラーが加わり、パウダリーマットに仕上がるベルベット、まばゆい輝きを放つブラックニュアンスのノワール(唇のpHに応じて赤みを増す仕上がり)の2タイプを新たにラインナップ。

「ベルベットでレッドカーペットの女優のように、ノワールでミステリアス&ドラマティックに。リップでもっと遊んでほしいですね」とニコラさん。

 リアルな女性を表現したいと自然の光だけで撮影し、レタッチ(修整)を一切していない広告ビジュアルもカッコイイ。

●教えてくれたのは……
ジバンシイ メイクアップ アンド カラー
アーティスティック ディレクター
ニコラ・ドゥジェンヌさん

メイクアップアーティストとして映画やコレクションなどで活躍。1999年より現職。ジバンシイのメイクアップ製品のクリエイション、広告ビジュアルの一切を手掛ける。


吉田昌佐美(よしだ まさみ)

1979年より第一線で活躍する美容ジャーナリスト。新旧の名品やブランドの歴史を熟知。情熱的な鋭い取材と確かな分析力に基づく最新技術の分かりやすい解説は、国内外のブランドの開発者からの信頼も厚い。インスタグラム「masami_cosme」

Text=Masami Yoshida
Photo=Kenichi Yoshida

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