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満を持して4月オープン! 南青山 【Haruka Murooka】で演出される 一皿ごとに珠玉のデザートコースとは

CREA WEB / 2024年4月17日 7時0分


女性シェフならではの感性が楽しみ!

 その瞬間にその場でしか味わえない、作りたてのおいしさを味わうというデザートの醍醐味。その魅力を存分に堪能できる、デザートコースを提供するお店が増えています。

 カウンターに腰かけ、シェフの言葉に耳を傾けながら目の前で仕上げられるひと皿、ひと皿に胸を高鳴らせ、香りや温度、音を感じ、味わいを楽しむひとときは、まさに至福の時間。

 とっておきのデザートコースを味わいに、いざ!


話題のデザートコース専門店へ


雑木を再生利用したトレイやスマートフォンスタンドは、静岡「iwakagu」製。

 今年4月11日にオープンし、早くも話題を集めているのが、東京・南青山の「Haruka Murooka」です。

 お店は、フェミニンでありつつ高級感が漂うやさしい雰囲気。オーナーパティシエを務めるのは、料理人から転身してパティシエとなり、レストランなどを舞台にパティシエとして約16年腕を磨いてきた室岡春香さんです。


満を持しての開店だ。

 15年ほど前に、「リベルターブル」の森田一頼シェフによるデザートコースに衝撃を受けて以来、いつか自分でもやりたいと思い続けてきたという室岡さん。レストランでの仕事の傍ら、自らのデザートコースイベントを不定期で開催し、好評を博してきました。

 満を持して開いたお店に掲げたのは、自身の名前である「Haruka Murooka」。そこには、春の香りを意味する名前そのままに、「四季が巡る一年の生活の中で、特別で一瞬しかない春の香りの儚さとワクワク感とときめき。そんなひとときを、私にしかできない表現を通して感じていただけるお店にしたい」という思いが込められています。


カウンターには野菜の姿も!?

 コースの内容は季節で変わり、おまかせデザート5~6品とアルコールまたはノンアルコールのペアリング3種、食後のお茶がセットに。主役となる旬のフルーツや野菜は、室岡さんが信頼を置く全国各地の生産者から直接取り寄せたものを使用しています。

「これまで開催してきたデザートコースイベントでも、本当においしいものや新しい食材を求め、そこに価値を見出してくださるお客様がたくさんいらっしゃいました。そのご期待に応えられるよう、フレッシュな旬のフルーツや野菜本来の魅力を生かして調理し、みなさんにそのおいしさを存分に楽しんでいただきたいと思っています」と、室岡さん話します。

 では、4月11日から5月5日まで提供されているおまかせコースをご紹介しましょう。

◆富士山麓のIDEBOKU牛乳


「富士山麓のIDEBOKU牛乳」。

 いつの季節も変わらず一品目に提供されるのが、室岡さんの故郷である静岡県朝霧高原から届けられる、「いでぼく」(代表の井出行俊さんは、室岡さんの同級生!)の牛乳を使ったデザート。


季節ごとのミルクの味も感じられる。

 さっぱりとしたホルスタイン乳はプリンに、濃厚なジャージー乳はソフトクリームのようなジェラートに。ミルクのピュアな香りとクリアな味わいが、体にすーっとなじんでいきます。フレッシュなオリーブオイルと塩をかければ、ミルクの甘みがぐっと引き立ち、また違ったおいしさに。

◆藏光さんの八朔と数種の柑橘、甘酒ジェラート


「藏光さんの八朔と数種の柑橘、甘酒ジェラート」。

 クレメ・ダンジュ(レアチーズムース)に、果実味たっぷりの清見オレンジとデコポンのジュレ、キンカンのコンポート、フレッシュな八朔、清見オレンジとデコポンを重ね、ブーケのように。その上に、少しショウガを加えた甘酒(静岡「白隠正宗」)のジェラートをのせ、薄いアメを重ねてお花をあしらい、柑橘「媛小春」の皮をふりかければ、みずみずしさと清々しさいっぱいのひと皿に。


まるで室岡さんのパレット。

 アルコールペアリングは、柑橘と相性ぴったりなドイツのリースリングワインを。香りがふくよかに膨らみます。

◆淡路島産 新玉ねぎのムースとにんじんのチュイル


「淡路島産 新玉ねぎのムースとにんじんのチュイル」。

 3皿目は、料理人経験のある室岡さんならではの、野菜を使った料理のようなひと皿。

 新タマネギのムースにパースニップのピュレが深みを添え、「ひとみ人参」の泡、羽衣のように薄い3種のニンジンのチュイール、新タマネギのアイスパウダーとやさしく混じり合い、まるでなめらかでふんわりとしたヴィシソワーズのよう!

◆熟成キタアカリを練りこんだ焼きたてのフォカッチャ


オーブンが開くと同時にいい香り!

 目の前のオーブンで焼き上げられるフォカッチャには、オリーブオイルとローズマリーをかけて。生ハムをのせて熱々をほお張れば、外はカリッ、中はフワッ、生ハムの旨味と塩気がジュワーッと広がって、後半にむけての心地よいリセットに。


切りたての生ハムがほんのり溶ける。

 アルコールペアリングは、ブルゴーニュのドメーヌ J.A.フェレ「ピュイィ・フュッセ」(1993!)を。深みある味わいが体にしみわたります。


貴重なワインが登場。

◆水カカオ


シグネチャーの「水カカオ」。

 再びスイートなデザートの世界へと引き戻すひと皿は、室岡さんの代表作。

 カカオパルプとカカオマスーの極薄チュイールと、チョコレートの泡の下から現れるのは、コロンビア産深煎りコーヒーのグラニテと、ミルクではなく水を使ったチョコレートのジェラート、カカオのエキスのジュレ。


カカオのパーツを重ねていく。

 ローストしたカカオニブが食感のアクセントを添えます。そのみずみずしさとクリアさといったら!「カカオのフルーティーさや酸味を表現しした、“飲めるカカオ”です」と室岡さん。

◆愛媛県産せとかのスフレ


「愛媛県産せとかのスフレ」。

 ジューシーで味わい濃厚な「せとか」のスフレは、せとかの皮に生地を流してオーブンへ。熱々をいただくと上はふわふわ、食べ進めると器のせとかからも果汁が染み出てトロトロ、じゅわじゅわ、果実味いっぱい。


途中でソースを。

「さらに途中でキャラメルソースをかけると、クレープ・シュゼットみたいなおいしさが楽しめます」と、室岡さん。皮ごと使ったせとかのソルベと交互に味わえば、体じゅうがせとかの香りに包まれて、すがすがしさいっぱいに。


アルコールペアリングは、後味が紅茶を思わせ、せとかとマッチするオレンジワインを。

◆イチゴのヴァシュラン


「イチゴのヴァシュラン」。

 イチゴは「あまりん」と「とちおとめ」を使用。「とちおとめ」のソースにのせたメレンゲ中には、ピスタチオのセミフレッドと、ローストしたピスタチオ、フレッシュなとちおとめが。


イチゴは切り方も変えて。

 その上にフロマージュ・ブランのクリームと輪切りにしたフレッシュなあまりん、2種のイチゴのジェラートをのせれば、イチゴの甘酸っぱさが弾ける愛らしいひと皿が完成! イチゴの力強い味と香りに圧倒されます。

◆チュロス


「チュロス」。

 室岡さん自身が大好きで、どうしてもやりたかったという「チュロス」。揚げたてにシナモンシュガーをまぶし、外はさくっ、中はふわとろの食感が魅力的。


揚げたてを食べられるのが醍醐味。

◆イチゴマカロン/さつまいもモンブラン


左:イチゴマカロン、右:さつまいもモンブラン。

 お茶菓子には、カスタードクリームとイチゴ、ラズベリーとイチゴのジャムを重ねたマカロンと、焼き芋にしたさつまいも「紅はるか」のモンブランを。パクっとひと口で素材のおいしさが力強く広がります。


マカロンを組み立てる室岡さん。

「コースとして、最初はニュートラルな味わいから入って、2品目はさっぱりと、3品目と4品目はお食事っぽいもので意外性と変化を出し、5品目で甘いものの世界へ再び戻り、6~7品目は王道のおいしさで満足感を感じていただくという、メリハリと流れのある組み立てにしました」と話す、室岡さん。


お花のようなロゴは、室岡さんの夫でイラストレーターの渡邉亮太さんがデザイン。

「これからも私にしか出せない世界観やコースを追求して、お客様に楽しんでいただきたいと考えています」。


室岡さんの雰囲気そのままの気品ある店内。

Haruka Murooka


外観。

所在地 東京都港区南青山1-21-9 LUXE南青山1F-B
電話番号 03-6434-9168
営業時間 13:00〜、17:30~
定休日 月・火曜
料金 おまかせコースのみ。ノンアルコールペアリング17,600円、アルコールペアリング23,100円(2024年4月11日~5月5日)。価格は季節ごとに使う食材によって変動あり。
Instagram @haruka.murooka
※オンラインから要予約


オーナーパティシエ 室岡春香さん

1982年静岡県生まれ。フレンチの料理人として経験を積んだのち、「リビエラ青山」でイタリアンドルチェやレストランデセールを学び、シェフ・パティシエに就任。この頃からデザートコースイベントの開催を重ねる。銀座「リストランテオット」、代官山「WAJO」、広尾「薫 HIROO」を経て、2024年「Haruka Murooka」を独立オープン。

文=瀬戸理恵子
写真=榎本麻美

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