【創業334年】「山本山」が究極の“海苔重”と“手巻き寿司”を作った理由「目の前でパリッパリの海苔にマグロを」
CREA WEB / 2024年4月27日 11時0分
「お茶と海苔の新しい魅力を発信する店」として、1690年(元禄三年)創業の地に、2018年にオープンした「山本山 ふじヱ茶房」。山本山の商品の販売だけでなく、お茶と海苔の豊かな味わいをゆっくりと五感で楽しむことができる茶房が人気です。
なかでも、山本山の上質な海苔をふんだんに使用した“海苔が主役のお料理”による食体験は、ほかでは味わうことのできないものとして話題です。
海苔と米といえば、日本の食卓に欠かせない組み合わせ。とりわけ「海苔弁当」と「手巻き寿司」という世代を問わず愛されるお馴染みのメニューも、山本山が手がけるとこんなに魅力的な一品になる! というふたつの究極の料理をご紹介します。
山本山の最高級「にほんばし」を贅沢に使用した海苔重
■【海苔重 にほんばし膳】
海苔は山本山の最高級「にほんばし」を合計二枚半使用。海苔と米(島根県飯南町産コシヒカリ)のおいしさだけで勝負した潔いシンプルな一品。
その構造は下から、米 → 焼海苔(1/2枚)→ 米 → もみ海苔+自家製醤油だれ/じゃこ+オリーブオイル+もみ海苔+焼き塩(これらを左右に半々)→ もみ海苔+バラ干し(※板海苔にする前の状態の海苔)+焼き塩、そしてその中央には紀州南高たたき梅。
試行錯誤の末に作り出された渾身の海苔重は「海苔屋が海苔にこだわって、海苔を主役にした究極の海苔弁当」。お重の蓋を開けたとたん豊かな海苔の香りに包まれます。もみ海苔とバラ干しの食感の違い、バラ干しの豊かな磯の香りなど、海苔のおいしさを知り尽くした山本山だからこそできる、海苔で勝負した潔い一品です。
海苔重は、3つの小鉢とお椀がセットになった「にほんばし膳」のほか、持ち帰り弁当「にほんばし海苔弁当」(2,200円)もあります。お弁当は作り置きをせず、注文を受けてから作るという姿勢にも、海苔をできる限り美味しい状態で食べてもらいたいという思いが伝わります。
お馴染みの手巻き寿司には高級焼海苔「あさくさ」を使用
■【ふじヱ手巻き~Hand Roll~】
お馴染みの手巻き寿司もひと味もふた味も違う究極の一品に! こちらは、ぜひカウンター席でいただきたい。海苔は高級焼海苔「あさくさ」を使用。
手巻き寿司専門の職人が目の前で海苔を炙り始めると、まずその香ばしい香りに手巻き寿司への期待が高まります。パリパリ感が高いと言われる山本山の海苔ですがさらにパリッパリになった海苔で米と具材を巻いた、炙りたて、巻きたての手巻き寿司が専用のスタンドに置かれたらすぐにいただきましょう。ありそうで無い、この贅沢な手巻き寿司体験は大好評につき予約がおすすめです。(平日カウンター席のみの提供メニュー)
こちらは平日限定のメニューで、お茶のペアリング(二種付き)、4本セット(マグロ、ネギトロ、アナゴ、牛時雨)と、6本セット(4本セット+本日のおすすめ2本)3,500円。追加は1本500円。
山本山10代目当主が自宅で食べていた麺をアレンジした【海苔めん】
■【海苔めん】(数量限定)
そして、米だけでなく麺好きに大人気の喫茶メニューもあります。その名も「海苔めん」。子供から大人まで愛される「海苔めん」は、あっと驚くその様子と圧倒的なおいしさで、これを目指して来店されるお客様もいるという病みつきになる麺料理。
それもそのはず、山本山の10代目当主が自宅で作っていたまかない料理を、料理長がアレンジしたメニューなのだそうです。海苔の魅力を知り尽くす山本家の定番メニューですから、そのおいしさは言わずもがな。
麺はコシとなめらかな食感が特徴の香川県小豆島産の手延べ麺を使用。それに、山本山の高級焼海苔「あさくさ」を自家製出汁に時間をかけて溶かし込んだ“海苔だれ”を絡めていただくというシンプルな麺料理ですが、シンプルなだけに“海苔だれ”の豊かな旨みと海苔の香をしっかりと感じることができます。
ご紹介した3品だけでも海苔のプロ、山本山が営む「山本山 ふじヱ茶房」のすごさが十分お分かりいただけたのではないでしょうか。
「不易流行」を重んじ、伝統を守りながら時代とともに新しい息吹を商品に吹き込んできた山本山。後篇では、お茶とスイーツをご紹介します。
山本山 ふじヱ茶房
所在地 東京都中央区日本橋2-5-1 日本橋高島屋三井ビルディング1階
電話番号 03-3271-3273
営業時間 物販 10:30~18:30、喫茶 11:00~18:00(※予約可)
お持ち帰り弁当 11:00~18:00
定休日 施設に準ずる
料金 季節のお茶 1,700円、宇治玉露 2,300円ほか(お茶には和菓子が付いています)、抹茶わらびもち・お茶セット 2,200円、にほんばし海苔弁当 2,200円(持ち帰り弁当)など
https://fujie.yamamotoyama.co.jp/
山本山
1690年(元禄三年)初代・山本嘉兵衛が日本橋に茶・紙類を商う商店を開く。江戸期には「煎茶」を初めて販売し、六代目当主が「玉露」を発明するなどしてお茶の普及に寄与した。1947年からは海苔の販売も開始。不易流行の精神でお茶と海苔の新しい価値を提供している。2018年、創業の地に「山本山 ふじヱ茶房」をオープン。※※「山本山」とは「山本家の茶園」を意味する。
文=齋藤素子
写真=志水 隆
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