忙しくて体のことはつい後回し そんな人に、材料を集めて煮だすだけ 手軽で美味しい薬膳養生茶5選
CREA WEB / 2024年5月18日 7時0分
健康的な食生活は気になるけれど、なかなか時間がとれず自炊ができない方も多いのではないでしょうか。そして、外食したり、インスタント食品やお惣菜に頼ったりしてしまう生活に、罪悪感を持たれてはいませんか。
そんな時におすすめなのが、薬膳の考えを手軽に取り入れられるお茶レシピです。日常的に口にする水分を、体調に合わせたお茶に変えてみることで、体の不調を整えるきっかけになりますよ。
今回は体調に合わせた5種類のお茶をご紹介。どれも簡単に作れるので、手軽に健康的な生活をおくってみたいと考えている方は、ぜひお試しください。
◆疲れやすい方に:なつめとクコのお茶
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体を温め、疲れを回復させる効果のあるなつめと、体に潤いを与えてくれるクコの実を活用したお茶です。色鮮やかで、柔らかい甘みを感じる養生茶です。
薬膳では「1日3粒のなつめを食べると、老いを防ぐことができる」とも言われているスーパーフードです。美を追求した世界三大美女である楊貴妃も、好んで食べていたとされており、いつまでも美しくいたい女性におすすめの食材です。最近ではスーパーで販売されていることもあるようですが、近くのお店で手に入らない場合は、ネット通販を利用してみましょう。
デーツと見た目が似ているために、間違いやすいですが、違う食材なので注意しましょう。
●材料(作りやすい分量)
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・なつめ:2個
・クコの実:10g
・水:500cc
●作り方
(1)なつめは手で裂いて半分にします。クコの実と共にポットに入れ、水を注ぎます。
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(2)3分ほど弱火で加熱したら、グラスに注ぎます。
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◆熱っぽさがある方に:桑の葉入り緑茶
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青汁の原料としても使われる「桑の葉」は、風邪をひいたときの初期の発熱や、頭痛に使われます。喉の痛みや咳などをケアしたいときにも、おすすめのお茶です。
また、目の状態を改善する効果もあり、目の充血や眼精疲労が気になる方にもいいお茶です。桑の葉だけでお茶を作ることもできますが、緑茶と合わせることで清涼感が増し、飲みやすくなりますよ。これから暑くなる季節に活躍する組み合わせです。
どちらの食材も体の熱を冷ます効果があるので、冷えを感じている時には注意が必要なことは覚えておくといいでしょう。
●材料(作りやすい分量)
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・緑茶:小さじ1
・桑の葉:小さじ1
・水:500cc
●作り方
(1)ポットに緑茶、桑の葉を入れて湯を注ぎます。
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(2)3分ほど蒸らし時間を置いたら、カップに注ぎます。
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◆浮腫みのある方に:はとむぎ茶
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特別な食材を入手しなくとも、手軽に使えるお茶パックでも薬膳茶を作ることは可能です。麦茶、黒豆茶、紅茶やコーヒーも、自分の体の状態に合わせて飲めば、健康効果のある薬膳茶になるからです。
こちらのはとむぎ茶は、食品スーパーのお茶コーナーでも入手することができる手軽さが嬉しいお茶。はとむぎは、体の余分な水分を排出し、浮腫みや下半身のだるさを和らげる役割があります。じめじめした、湿気が気になるシーズンにもおすすめです。
●材料(作りやすい分量)
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・はとむぎ茶:1パック
・水:500cc
●作り方
(1)容器に、はとむぎ茶と水を入れて1時間ほど抽出します。
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(2)お好みで冷やして、グラスに注ぎます。
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◆食べ過ぎが気になる方に:黒豆山査子茶
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血液をサラサラにしてくれる黒豆と、食べ過ぎや胃もたれに効果のある山査子をブレンドしたお茶です。ついつい外食や、カロリーの高い食事が多くなってしまいがちな方に効果的です。特に、山査子は肉類の消化を促進する効果が高いことが特徴です。
黒豆の香ばしさと、山査子の酸味のある味が、口の中をさっぱりとしてくれます。山査子はネット通販や、薬膳食材店で入手できますよ。黒豆は一度にたくさん煎り豆にして保存しておいてもいいでしょう。
●材料(作りやすい分量)
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・黒豆:大さじ1
・山査子:5g
・水:500cc
●作り方
(1)黒豆はさっと洗ったら、フライパンで乾煎りします。
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(2)黒豆の殻が割れてきたら、山査子、水と共にポットに入れます。
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(3)3分ほど蒸らし時間を置いたら、カップに注ぎます。
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◆吹出物や肌荒れが気になる方に:小豆茶
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食生活が乱れてしまうと、肌の状態も不安定になりがちです。赤い吹出物や、ニキビなどの肌荒れが気になる方は、解毒効果のある小豆茶を試してみてはいかがでしょうか。クセの無い味で、お茶パックとして販売されている商品もあるので、取り入れやすいのもポイントです。
体の老廃物を排出する小豆は、腸内環境を整え便通改善の効果も期待できます。食生活の乱れで便通が整わず、体のだるさや疲労感があるという方はぜひご活用ください。
●材料(作りやすい分量)
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・小豆:大さじ2
・水:500cc
●作り方
(1)さっと洗ったら、フライパンで乾煎りします。
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(2)小豆の表面に黒くツヤが出てきたら、ポットに水と共に入れて加熱します。弱火で5分ほど加熱し、グラスに注ぎます。
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薬膳茶を活用して手軽に健康的な毎日を!
忙しい毎日の中で食事を整えることは難しいけれど、本当は健康的な生活を送りたいと思っている方は、今回ご紹介したお茶をまずは取り入れてみてはいかがでしょうか。
お茶は、食事よりも日常的に口にできることから、不調改善の近道になるとも言われていますよ。また、自分の体の状態に合わせたお茶をセレクトすることから、自身の体調と向き合うきっかけにもなりそうですね。疲れたり、不調を感じたりした時には、ご自身をいたわってあげる食事やお茶をぜひご活用ください。
さとうあい
宮城県仙台市在住の料理家。フードコーディネーターや学校講師などを通して飲食業界に携わること20年以上。現在は、企業様向けフードコンサルティング事業を行う、motto cooking tableを主宰する傍ら、レシピライターとしても活動中。また、国際中医薬膳師として、アレルギー体質などの不調に悩む子ども達へ、美味しく食べて健康になれる薬膳料理「こども薬膳」を広める活動も行う。
文・撮影=さとうあい
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