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ポルトガルの風情が香るマカオのスーパーマーケットで発見!見た目も味も喜ばれるお土産

CREA WEB / 2024年5月24日 7時0分

香港空港からバスで直行! 橋を渡ればポルトガルの風情が


マカオらしい風景の一角をなすのは、美しいカトリック教会。

 グルメにホテルライフに世界遺産巡りにと、楽しみが多く、近場デスティネーションとして魅力的なマカオ。日本からのアクセスは、マカオ航空の直行便(成田、関西、福岡)に加え、香港空港や香港市内発着のフェリーなど、いくつかの方法がある。


ヤシの木が茂る政府機関、「特別行政区政府總部」。

 この旅で選んだのは、香港空港からの直行バス。成田からの直行便(マカオに20時着、9時半発)も便利だけれど、現地での滞在時間を長くしたい時や、羽田空港を利用する際は、このアクセス方法がおすすめだ。なにより、羽田・香港間は早朝から深夜帯までフライト数が豊富だから、スケジュールが組みやすい。

 目安としては、朝9時頃の羽田発フライトを利用すると、ちょうどホテルのチェックインが始まる15時頃、マカオに着くスケジュールだ。

 香港空港では入国せず、案内にしたがってターミナル内を移動し、バスのチケットを購入。香港とマカオを繋ぐ「港珠澳大橋」を渡るバスに30分ほど乗れば、ポルトガルの風情が香るマカオに到着する。橋は専用のナンバーを持つ車しか走ることができないため渋滞もなく、地下鉄で移動するような感覚だ。


夜の空を照らす「グランド・リスボア」。その下にもポルトガル風建築が。

 マカオは大きく分けて、マカオ半島部と、タイパ地区、IR(統合型リゾート)が立ち並ぶコタイ地区、コロアン地区に分けられる。ポルトガル風建築や美しい教会が建ち並ぶ風景が見られるのは、マカオ半島部の市街地だ。


聖ラザロ教会周辺には、ポルトガル風建築の住宅が立ち並ぶ。

 コタイ地区に滞在していると、半島部はちょっと遠く感じるもしれない。でも、マカオは総面積が品川区と同じほどのコンパクトな街。半島部まで行けば(コタイ地区からタクシーで約20分)、半日で主要スポットを巡ることができるだろう。


中心地にある「民政総署」。夕暮れ時はノスタルジックな雰囲気に。

世界遺産で観光スポットのひとつ、「モンテの砦」の一角。

 体力に自信があれば、世界遺産エリアの教会や建物を、ほぼ徒歩のみで巡ることもできるはず。ただし、市街地の足元はカルサーダス(石畳み)が続き、坂道も多いからこそ美しいということをお忘れなく。散策するなら、歩きやすいスニーカーを持参で。

お土産を探しながら市街地をぶらりと散策


ミントグリーンの外壁と壮麗な円柱が美しい「ドン・ぺドロ5世劇場」。

 街の中心部で目をひくのは、カジノのネオンでも高層ビルでもなく、鮮やかな色。色彩を放っているのは、歴史建造物や公共の建物、人々が昔から暮らす家、そしてその軒先に咲く南国の花々だ。

 マカオにこんな独特の風景があるのは、4世紀以上にわたる長い歴史があるからこそ。東アジアでの交易拠点を求めてポルトガル人がこの地にやって来た16世紀以降、ポルトガルと地の文化が融合して独特の文化が育まれた。

 散策で道しるべとなるのは、アズレージョ(装飾タイル)の道路標識。どんな小さな路地にもひとつひとつ名前があって、中国語とポルトガル語が表記されている。


道標には、必ず中国語とポルトガル語が表記されている。

 人混みを避けるなら、南湾湖の西に聳えるペンニャの丘へ。ペンニャ教会へと続く曲がりくねった坂道を登れば、ますますポルトガルの風情は濃厚になる。

 途中には、ピンク色の壁に囲まれた禮賓府(迎賓館)や、黄色のポルトガル領事館。時が止まったような穏やかな景色が、マカオの変わらない美しさをみせてくれる。


ペンニャの丘のふもと、コロニアルピンクの建物の向こうに見えるのは南湾湖とマカオタワー。

 ちなみに、マカオは治安がとてもいいので、女性の一人歩きも安心。夏は涼しくなった日没後に、ぶらりと散策するのも気持ちがいい。


スーパーマーケットで気軽に買えるポルトガルの缶詰は、15パタカ前後。

マカオビールは聖ポール天主堂のファサードをデザイン。アーモンドクッキーは入手しやすい定番のお土産。

ポルトガルのオイルサーディンが、マカオ土産の定番、杏仁クッキー風に。甘塩っぱさがクセになる!

 市街地を歩いてスーパーマーケットを見つけたら、ぜひ、のぞいてみて。ポルトガルの缶詰やアーモンドクッキーは、見た目も味も喜ばれる、マカオの定番のお土産だ。

マカオを華やかに彩る才能豊かなマカエンセたち


マカエンセを代表するアーティスト、カルロス・マレイロス氏。

 西洋と東洋が入り混じるマカオの風景をさらに独特なカラーに彩るのが、マカエンセの存在だ。マカエンセとは、ポルトガル人の血をひくマカオ人のこと。16世紀半ばにマカオに定住したポルトガル人男性と、現地や近隣諸国(マレーシア、インド、日本など)出身女性との間に生まれた混血がルーツと言われている。

 現在、マカオの総人口約69万人のうち、マカエンセは約1万人。全体の2%と少数派だが、その存在感は大きい。

 マカエンセのひとり、カルロス・マレイロス氏は、気鋭の建築家、都市計画家、芸術家。マカオ愛と独自の世界観にあふれた作品は「グランド・リスボア・パレス・マカオ」のロビーにも展示されている。


「グランド・リスボア・パレス」のロビーを飾るマレイロス氏の作品は、マカオを独自の世界観で表現。

 マカエンセたちに伝わる言葉が、パトゥワ語だ。16世紀にマカオに暮らし始めたポルトガル人が、広東やマレー、インドネシア出身者とコミュニケーションをとるために母国語をアレンジしたもので、主に話し言葉として受け継がれてきた。


問屋街もカラフル! マカオではスマホやカメラが手放せない。

 現在は話せる人も激減してしまったが、マカエンセたちが演じるパトゥア語の劇が、毎年5月に上演されている。その年の社会問題をテーマとしたコメディは、風刺あり、笑いあり。英語の字幕も用意されているし、ストーリー展開もテンポよく、言葉が分からなくても最高に面白いと大人気だ。

 小さな街で、独自の文化を大切に受け継ぎ、楽しんでいるマカエンセたち。華やかなリゾートや歴史ある世界遺産、そして彼らの存在を知ることも、マカオの旅をより魅力的なものにしてくれるはずだ。

文=芹澤和美
写真=Lina Shigemitsu

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