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台湾の茶葉やコーヒー豆を使った 焼き菓子と台湾カステラ 京都「台湾菓子工房」

CREA WEB / 2024年6月16日 7時0分


お菓子いろいろ。

 ここ数年で台湾カステラやパイナップルケーキを出すお店がずいぶん増えて、台湾が好きな人だけでなく、スイーツ好きの注目を集めています。

 2021年2月にこのコラムでご紹介した京都・西洞院高辻の「The old taste.」は、台南出身の曾采薇(ソウサイビ)さんのおばあさんが作っていた台湾カステラを再現して、大人気になりました。(現在、閉店)

 曾采薇さんのご主人・山口友規さんは「お店のもう一つの人気商品、豆花(トウファ)や台湾茶をもっと楽しんでほしい」と、2022年1月、ご自身の地元である京都三条会商店街近くの三条大宮公園東側に、豆花・台湾茶専門店「阿嬷豆花(アマドウファ)店」をオープン。さらに、今年5月、千本丸太町に姉妹店「台湾菓子工房」を開店して、台湾茶やコーヒー豆を使った焼き菓子の販売を始めました。

 さっそく「台湾菓子工房」を訪ねると……。テイクアウトオンリーのお店で、焼き菓子と茶葉やコーヒー豆が長いカウンターにずらりと並んでいます。


カウンターにお菓子がずらり。お菓子を作る髙石あいりさん(右)とスタッフの氏家(うじけ)麻由さん(左)。

 まずは、お菓子のいろいろを紹介しましょう。


「台湾カステラ」450円。

「台湾カステラ」は、ここの看板商品。食べやすいサイズにカットされて袋入りで売られています。手でつまんで食べると、ふんわり、むっちり、卵の優しい風味で、子供からお年寄りまで誰もが大好きな味。夏は、冷やして食べるのがオススメです。


「タロイモとブルーベリーのタルト」450円。

「タロイモとブルーベリーのタルト」は、台湾ならではのタロイモを使った他にない一品。タロイモ独特の食感が面白い。

 ここらしい台湾茶を使ったお菓子には、すぐそばにそれぞれの茶葉が置かれています。お茶にも興味がわいてきます。


マフィン2種。左「東方美人茶とホワイトチョコ」350円、右「凍頂烏龍茶とくるみ」350円。

 マフィンは2種類。「凍頂烏龍茶とくるみ」は、生地に台湾を代表するお茶である凍頂烏龍茶の茶葉を使っていて、口の中で烏龍茶の香りが広がります。くるみのコリコリ食感がアクセント。

「東方美人茶とホワイトチョコ」は、こちらも人気の台湾茶・白豪烏龍茶、別名・東方美人を使った貴重なマフィン。甘いチョコの味がプラスされて、ミルクティーのような味わいです。


マドレーヌ2種。左「鉄観音茶」350円、右「茉莉花(ジャスミン)茶」350円。

 マドレーヌも2種類あります。一見、よく似た2種類ですが、「鉄観音茶」は、コク深い鉄観音茶そのままの風味が広がり、「茉莉花(ジャスミン)茶」は、ジャスミンティーを飲んだ時のような、さわやかさが感じられます。


サブレ2種。左「阿里山紅茶のサブレ」600円、右「四季春茶のサブレ」600円。

 サブレも2種類。「四季春茶のサブレ」は、烏龍茶の一種、四季春という甘い香りとさわやかで透明感のある味わいの茶葉を粉にしてたっぷり生地に入れています。サクサク噛むたびに、香り立って楽しい。

「阿里山紅茶のサブレ」は、高山烏龍茶の産地として有名な阿里山で栽培された茶葉を紅茶にしたものを使用。コクがあって甘い風味で、同じ紅茶と一緒に食べれば、相乗効果でよりおいしくなります。


スコーン2種。左「阿里山珈琲とチョコチップ」450円、右「プレーン」400円。

 四角くて大きなスコーンも目を引きます。

「プレーン」と、阿里山で栽培されている珍しいコーヒー豆を粉末状にして使った「阿里山珈琲とチョコチップ」の2種類。どちらも甘さ控えめで、お茶やコーヒーとの相性抜群。

台湾のお茶の魅力をお菓子で


焼きたての台湾カステラ。

 お菓子を作る髙石あいりさんは、高級ホテルで5年、お菓子作りに携わってきた人物。

「台湾茶の茶葉を使ったお菓子は初めてで、試作を繰り返しました」

 台湾茶の持つ独特の風味を強く出すために、お湯で抽出するのではなく、茶葉を粉にして使用。「試作ができると妻と私で味見をして検討。髙石に修正点を伝えると、配合を変えてまた作る。それを何度も何度も繰り返して納得のいく味に仕上げました」と、ご主人・山口さん。「それで、僕はかなり太ってしまいました」と苦笑い。ポイントは食感。マドレーヌはしっとり、スコーンはザクザク。どのお菓子も甘さ控えめで、台湾茶との相性にもこだわったオリジナル。一度ではまってしまいました。


お菓子に使っている台湾茶の茶葉や阿里山コーヒーの豆も販売。

 山口さんの「台湾茶やコーヒー豆を使ったスイーツを、同じお茶と一緒に味わってみてほしい」という思いから、台湾茶や阿里山コーヒーも販売されています。


「スノーボール」400円。

 唯一「スノーボール」は、茶葉を使わずに仕上げたのだそう。「お茶の味を引き立てる、シンプルな味のお菓子も必要だと思って」と山口さん。お話していると、台湾茶が飲みたくなりました。


「台湾菓子工房」の外観。

おばあさんの味を大切にした「豆花」のお店へ


「豆花」800円。冷、温、4種類のトッピング、シロップが選べる。写真のトッピングは、ハトムギ、緑豆、ピーナッツ、仙草ゼリー。きび砂糖のシロップ。

「台湾菓子工房」を後にして、「阿嬷豆花(アマドウファ)店」を訪問。阿嬷豆花(アマドウファ)とは、おばあさんの豆花という意味で、曾采薇さんのおばあさんの味、レシピを大切にしていることがわかります。


入り口すぐに置かれた豆花のトッピング。タピオカ、白玉、小豆、緑豆、ハトムギ、さつまいも団子、タロイモ団子、ピーナッツ、仙草ゼリーなど。

 入り口すぐに、豆花のトッピングのいろいろ。タピオカ、白玉、小豆、緑豆、ハトムギ、さつまいも団子、タロイモ団子、ピーナッツ、仙草ゼリーなどが並んでいて、「阿嬷豆花」を注文すると、これらから4種類を選び、きび砂糖か豆乳のどちらかからシロップを選び、冷か温かも選べます。いろいろ迷いますが、これがまた楽しい。欲張って、トッピング全部のせもあり(笑)。豆花と一緒に、台湾茶を何煎もゆっくり味わうこともできます。


三条大宮公園東側の「阿嬷豆花店」。山口友規さん(左端)とスタッフ。

 また、「ルーロー飯」や鶏肉の「ジーロー飯」、さつまいものお粥や鹹豆漿(豆乳スープ)などもあり、人気で売り切れてしまうことも多いとか。さらに、朝ごはんも始められたとのこと。台湾を旅した気分になれるお店です。


「阿嬷豆花店」の外観。

 京都三条会商店街のお店とコラボした、「東方美人茶」「タロイモ甘酒」のジェラートや「ルーローパン」といった商品も誕生したのだそう。台湾のフードが広がっていて興味津々です。

「台湾菓子工房では、お菓子の種類を増やしていきます。まず、抹茶の台湾カステラからスタート。タロイモのシュークリームやバターサンドも出したい。和菓子とのコラボも考えています」と山口さん。

 台湾スイーツが、ますます身近になりそうです。

台湾菓子工房

所在地 京都府京都市上京区小山町884 カールヴィラ千丸1F
電話番号 075-811-8801
営業時間 12:00~17:00
定休日 日・月曜
Instagram @taiwanokashi.kyoto

阿嬷豆花店

所在地 京都府京都市中京区三条大宮町273-1
電話番号 075-366-6626
営業時間 8:00~17:00
定休日 日曜
Instagram @amadouhua.kyoto

文・撮影=そおだよおこ

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