リサ・ラーソン「赤白しましま猫」に誰も知らない“原型”があった? ヒットの生みの親が語る誕生秘話
CREA WEB / 2024年6月11日 11時0分
1998年に日本の女性誌ではじめて「猫」を特集し、パイオニアだったCREAが、終わらない猫ブームが続くいま、12年ぶりに、猫と人との幸せな関係を紐解きます。
「CREA」2024年夏号の「猫のいる毎日は。」特集。その一部を抜粋し、掲載します。
猫好きならずとも、その名を聞けば誰もがわかる、あの「猫」。
そこに込められた思いを知ればもっと好きになる、有名な猫キャラクターの誕生秘話に迫ります。
◆リサ・ラーソンの「猫」
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おしゃれでスタイリッシュな赤白のしましま猫・マイキー。強くてやさしい性格で、いろんな模様に変身できるのが特技。
お話を伺ったのは
トンカチ代表
勝木悠香理さん
日本でいちばん有名な北欧デザインの猫
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マイキーの生みの親として知られるスウェーデンの陶芸家リサ・ラーソン。2024年3月11日に惜しまれつつ92歳の生涯を閉じたが、亡くなる直前まで好奇心を持って創作活動を続け、作品を通じて多くの人々に喜びと感動を与えてくれた。リサの日本での人気を確固たるものにしたマイキーについて、誕生から現在までを知る「トンカチ」代表の勝木悠香理さんに話を伺った。
「今から16年前、トンカチでリサの絵本を出すことが決まった時、彼女が描いたスケッチの中に、のちのマイキーになる猫がいました。たくさんの動物がいる中でふてぶてしさが目を引き、絵本のデザインを担当していた佐々木が、“この子をスターにしよう”とひらめいたのがすべての始まりでした」
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そのことをリサに話すと賛成してくれて、2010年にマイキーを表紙にした絵本『BABY NUMBER BOOK』を出版。その後もしばらくは名なしだったが、ある日、マイキーの布をつくることになり、グラフィックデザイナーであるリサの娘・ヨハンナと一緒にスウェーデンのファブリック工場へ向かった勝木さんと佐々木さん。そこで名前の話が持ち上がり、ヨハンナの思いつきで「マイキー」と命名。マイキーは北欧デザインらしい洗練されたキャラクターで、大人の女性たちから支持されるようになった。
しかし実は、絵本のイラストに登場する前に、リサから勝木さんにマイキーそっくりの猫が描かれた自作のカードが贈られている。
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「パリ出張を控えていた時で、“頑張って”という言葉とともにマイキーによく似た猫のイラストが描かれていました。いま考えると、マイキーの原型はこの時すでにリサの頭のなかにあったのかもしれません」
マイキーの人気を確実にしたジャパンシリーズの誕生
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もともと親日家だったリサは、絵本を出した翌年におきた東日本大震災に際して「日本のために何かしたい」と立ち上がり、震災直後に「ジャパンシリーズ」というプロジェクトをスタート。日本の伝統工芸とコラボレーションを続け、リサの存在は日本で広く知られるようになった。
マイキーの手ぬぐいや豆皿なども発売され、幅広い層から愛される存在になる。マイキーにさまざまな柄ができたのは、2018年の猫の日。マイキーの友達をつくろうという話から、「世界中の猫たちが猫の日のお祝いに集まった」というコンセプトで、実際の猫の柄を落とし込んだ多種多様な猫が誕生した。
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自身も昔から猫を飼っていて、猫のアイデアスケッチを描いては、個性的な作品を世に送り出してきたリサ。
「リサが昔、“猫は、ミステリアスで、自由で、一番で、美しくて、しなやかで、強いの。だから好き”と言っていて、猫に対する特別な思いを感じました。マイキーに対しても、好きな時期と嫌いな時期があって(笑)、感情豊かに接していたのが印象的でした。これからも、リサが残してくれたものを大切に受け継いでいきたいです」
リサ・ラーソン展
知られざる創造の世界 -クラシックな名作とともに
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2024年6月8日(土)~ 8月25日(日)
岐阜県現代陶芸美術館(ギャラリーⅠ)
開場時間 10:00~18:00
休業日 月曜
料金 一般1,000円、大学生800円、高校生以下無料
http://www.cpm-gifu.jp/museum/events/event/event-8359
K-POP界のレジェンド、ドンヘさん、ウニョクさんをお迎えしたスペシャルインタビュ―、JOさんと愛猫ミントの貴重な2ショット、SNSで話題沸騰中のマンガ『猫に転生したおじさん』作者・やじまさんによる特別描きおろしマンガ&シール付録など、「猫のいる毎日は。」特集は「CREA」2024年夏号でお読みいただけます。
文=田辺千菊(Choki!)
写真=平松市聖
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