「手紙を読んだ愛子さまの目からは涙が」愛子さまの日赤ご勤務に寄り添う天皇ご夫妻との“絆”〈ご成婚から31周年〉
CREA WEB / 2024年6月9日 6時0分
内親王愛子さまが大学を卒業、日本赤十字社に就職されてから2カ月、両陛下はご成婚31周年を迎えられた。ご成婚から8年後に愛子さまが誕生されてからは、ご家族3人が互いに支え合って歩んでこられた。愛子さまと両陛下が築いてこられた、「家族の肖像」を取材した。
「母は憧れの存在」――ロールモデルは雅子さま
6月9日、天皇皇后両陛下はご成婚31周年を迎えられる。
この日、勤務先の日本赤十字社は休日のため、愛子さまはご家族とお祝いの夕食をゆっくり召し上がることだろう。
「愛子さまは、毎年、両陛下の結婚記念日にお祝いのメッセージカードを贈られてきました。今年5月にも初任給で両陛下にプレゼントを贈られたそうなので、結婚記念日にもきっとお祝いの品を贈られると思います」(宮内庁関係者)
両陛下が社会人となった愛子さまからメッセージカードとプレゼントを受け取られるのは、初めてのこと。ご成長なさった証を改めて感じられて、感無量の思いをされることだろう。
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ご一家は、記念日にメッセージカードを贈られることを欠かさない。プレゼントに添えられた心温まるメッセージは、それぞれ大切に保管してあるという。今年3月の大学卒業後に日本赤十字社への就職が決まっていた愛子さまには、雅子さまから祝福の長い手紙が贈られたといわれた。
その手紙を読み進めた愛子さまの目からは涙が溢れたといわれるほど、母として、また社会人としてのご経験を持っておられる雅子さまの励ましの言葉は愛に包まれていたという。
愛子さまにとって、働く女性のロールモデルは、やはり、外務省に勤務なさっていた雅子さまなのだろう。「母は常に優しく、尊敬する人であり、国内外を視野に入れて働いてきた憧れの存在でもある」と高校時代の友人に語っている。そんな雅子さまからの手紙の言葉を胸に、愛子さまは社会人として踏み出されたのだ。
愛犬が運んできたメッセージカード
雅子さまは、ご実家でも家族の記念日や人生の節目などで、お礼や励ましの言葉などをメッセージカードにこめられて来た。
皇室入りなさる前の年(1992年)のクリスマスには、両親に向けて次のような内容のメッセージを贈られた。
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お父様、お母様
一足遅れのⅯerry Christmasですが…
今年一年は本当に随分と御心配をお掛けしました。お陰様で私も十分に考えた結果、新しい人生の一歩を踏み出す決心をすることができました。こうして皆でクリスマスや年の暮れをお祝いできるのもこれで最後かもしれないけれど、今思うことは、こんなに温かい家庭でずっと幸せに育てて頂いて本当に有難うということです。
これから暫くまた大変になると思いますが、どうぞ宜しくね。
最後に一杯の幸せをお祈りして……Sincerely 雅子
ご実家のテーブルの上にそっと置かれたクリスマスカードだったというが、愛子さまもまた、カードを夜テーブルの上に置いておかれることが多いそうだ。
愛子さまが小学生だった時には、愛犬が首にカードを下げてきた時もあったという。驚いた愛子さまは歓喜の声を上げたそうだ。いつもユーモアを忘れないご夫妻ならではの演出だった。
会話とユーモアと思いやりを大切に
ご一家と親交のあるご学友のひとりは、
「天皇ご一家は、結婚なさったばかりの皇太子ご夫妻の頃から、会話とユーモアと思いやりを持つことを大切になさってきました。愛子さまも両陛下からのそうした思いを継いでいらっしゃるのをお言葉の中から度々感じることがあります」と話す。
会話とユーモアと思いやり――。
ご成婚31周年を迎えられる両陛下の家族像は、変わっていないという。
愛子さまに対しても、ひとりの人間として尊重なさる
陛下の「雅子さんのことは、僕が一生全力でお守りします」というプロポーズの言葉に、雅子さまは「殿下にお幸せになって頂けるように、私自身も良い人生だったと振り返れるように努力したい」という決意で皇室入りなさった。
その言葉通り、お二人は思い合って来られた。雅子さまがご病気になってからも、周囲から批判を受けても、陛下は雅子さまを支え続けて来られた。反対に陛下がご入院なさった時には、雅子さまは医師団が心配しても病を押して毎日お見舞いに行かれたほどだった。
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愛子さまの子育てについても常にお二人で相談なさりながら、できるだけ関わってこられた。
まだ幼かった愛子さまに対してもひとりの人間として、その意思を尊重なさり、共感する。けっして押しつけることなく、愛子さまがご関心を示されたタイミングを計って、興味の幅を広げていくことに努められた。
愛子さまのボランティアへの強いお気持ち
例えば愛子さまは幼い頃、お歌やリズムを取ることがお好きだったというが、いきいきとしたご様子を見逃さなかった両陛下は、室内に童謡やクラシック音楽を流すことを欠かさなかった。愛子さまは、お歌を歌ったり、身体を動かしながら、五七五になる言葉遊びをされ、次第に短歌を作られるなどなさったという。その後、学習院大学文学部日本語日本文学科に進学された。
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今年4月の日本赤十字社への就職についても同じだった。
「愛子さまが、大学院に進学するよりも、さらに国民の気持ちに寄り添えるボランティアのような活動をなさりたいという強い希望をお持ちであることを、両陛下は会話を通じて何度も確認なさったといいます。だからこそ愛子さまは、日赤の青少年・ボランティア課の仕事を早く覚えたいからとおっしゃって、休むことなく連日ご出勤なさっておられるのでしょう」(宮内庁職)
愛子さまは、両陛下のお務めを側で見聞きなさりながら、ご自分の道に進まれている。
文=友納尚子
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