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デビュー30年を迎える三宅健が“アイドルとして”の覚悟を語る「移籍後、ソロ活動を決めたとき…」

CREA WEB / 2024年7月11日 17時0分


三宅健さん。

 一昨年ソロデビューを果たし、間もなくデビュー30周年記念イヤーに突入する三宅健さん。2024年6月5日にリリースしたニューアルバム「THE iDOL」に込めた想いや、無限の可能性を感じているという「アイドル」でいることへのこだわり——ソロのアイドルとして活動するからこそ、決めたことがあるという。


アイドルが持つ潜在的な可能性を広げたい


三宅健さん。

 職業 idol。一昨年、ソロデビューを果たした際に開設したTwitter(現X)のプロフィール欄で、自らそう名乗った三宅健さん。それはグループではなくなってもなお、アイドルとして生きていくという覚悟の表明だった。

「ひとりで活動していこうと決めたときに、自分が何者になっていくのかということを考えて、そのときに“アイドル”と名乗ることが一番適切じゃないかと思ったんです。

 そのときに、あらためて“アイドル”という言葉を調べてみたら、いろんな意味がある中に“偶像”とか“幻想”というものがあって、僕は、それを“何者にもなれる存在”として解釈しました。アイドルが持つ潜在的な可能性をもっと広げていくことができたら…。そう思ったことが、活動をしていくことを決めたひとつの理由になりました」(三宅健さん・以下同)

 見つめているのは、自分自身のことよりももっと広い、“アイドル”という概念や存在そのもの。その根源にあるのは、13歳で芸能界入りしてから30年間、夢を見、憧れ、推進していく力となってきた世界への敬意と感謝に依るところが大きい。

「これまで先陣を切ってくれていた多くのアイドルの方々が、いろんな活躍をしていく中で少しずつ可能性を広げてくれて、僕自身、その恩恵を受けて今ここに存在していると思っているのです。

 そのうえで、30年間活動して得たものもたくさんあるし、それで確信を持ったこともあって。それを踏まえて、今度は自分が後進の道を作っていく存在にならなくちゃいけないと思いましたし、自分自身の可能性を広げることも追求していきたいとも思いました」

ボーダーを超えられるのが、アイドルの特性


三宅健さん。

 今やアイドルは、歌やダンスのみならず、お芝居、バラエティなどさまざまなフィールドで活躍するマルチな存在となっている。

「ボーダーを超えられるのが、アイドルの特性だと思っています。そのボーダーというのは、歌やダンスに限らないさまざまなジャンルの仕事をするということだけでなく、たとえば国境や文化の壁を越えるとか、そういうもっともっと広い意味で。それはある意味、透明性とも言えると思うんですよね。何色にも染まれるというか」

 しかしその一方で、アイドルというと、いまだ世間的に未完成な印象を持つ人も少なくない。それゆえ“アーティスト”という呼称が使われることも。「あくまでもこれは僕の意見だけれど……」と話し出す。

「アーティストって、僕はゼロからものを作る人のことだと思っているんですよね。僕は、プロデュースはしているけれど、作詞作曲はしていなくて、楽曲を提供してもらっている側。でもそこにネガティブな気持ちはなくて、自分がアーティストさんとコラボレーションして作ってもらった楽曲を、どういう形で表現してアウトプットしていくかは僕自身に委ねられているわけです。そこで何かに染まることで、また新たなものになれる可能性がいくらでもあって、つまりジャンルレスなんですよね。その自由度の高さが、アイドルの面白さかなって」

 その言葉には、ゼロからものを生み出すアーティストへの深いリスペクトも込められている。

「ゼロから何かを生み出すって、並大抵のことじゃないと思うんです。自分の身近には、そういう仕事をしているクリエイターがたくさんいて、生み出すことの苦しみを知っているからこそ軽く扱いたくないし、そこに対する敬意は払いたいです」

多彩なアーティストたちとの化学反応を楽しむ


三宅健さん。

 今回、三宅さんは、新天地に活動の場を移して初のアルバムをリリース。タイトルに冠したのが『THE iDOL』。ジャマイカとハワイアンにレゲエの要素を加えたジャワイアンレゲエという新しいジャンルを確立したMicroさんのような大ベテランのほか、ソウルやR&Bとヒップホップとを融合させた洗練された楽曲で注目を浴びるSIRUP、YouTubeやTikTokで話題を呼び今注目を集めるWurtSや、ポップさとシュールさの入り混じった独自の世界観が話題の現役大学生シンガーソングライター・ミヤケ武器のような新進気鋭まで、ジャンルもキャリアも出自も違う多彩なアーティストたちが楽曲提供として参加。まさに言葉通りの多彩で豪華な一枚となっている。

「それぞれの方々とかなり密にコミュニケーションをとって、こんな楽曲にしてほしいというオーダーは結構細かく伝えさせていただきました。そのうえで、そのオーダー通りのものというわけではなく、アーティストの皆さんそれぞれが僕が提示したレファレンスよりもさらに素晴らしいものを作ってくださったと思っています」

今の自分のリアルな思考や感情をリリックに込めて


ジャケット 88,000円、パンツ53,900円/コール (ダフオフィス 03-6303-2591)、靴 72,600円/アデュー (バウ インク 070-9199-0913)、ネックレス155,100円/プリュイ (プリュイ トウキョウ 03-6450-5777)、その他/スタイリスト私物

 収録曲の中には今年1月に配信リリースした、元Def TechのMicroさんによる「iDOLING」も。これは、同じMicroさんが手掛け、2010年にソロ曲として発表した「“悲しいほどにア・イ・ド・ル”〜ガラスの靴〜」の続編であり、アップデートバージョンとして位置付けたもの。

 リリース時のコメントには、「『悲しいほどにア・イ・ド・ル』がその時のリアルを閉じ込めた作品であるならば、『iDOLING』は、決して切り離すことができないこれまでのアイドル人生、過去・現在・未来、これからのアイドル人生への思いや願いを封じ込めました」とある。

「もともと『悲しいほどにア・イ・ド・ル』という楽曲自体が、当時の自分の恋愛観だったりアイドル観だったりを歌ったもので、『iDOLING』は、あれから十数年を経た今の自分のリアルな思考や感情を歌うということが、そもそものコンセプトでした。

 制作に入る前にMicroと長い時間、何度も話を重ねて、その上で彼がリリックを書いてくれたのですが、赤裸々に語った僕の言葉をうまくオブラートに包みながら、でも漏れ出る想いをちゃんと残してくれていて、韻の踏み方も含めて、自分の想像以上のものを仕上げてくれていて。その匙加減の絶妙さに、やっぱり彼は本当に言葉の魔術師だなと思っています」

 時代という名の大きな渦の中心に身を置き、早くからアイドルとして華々しい場所で活躍してきた。しかしそんな自分自身を、そして自分が置かれた場所をどこか冷静に俯瞰しているように見える。だからこそこんな質問を投げかけてみる。アイドル・三宅健のセールスポイントとはどこだと思いますか?

「自分で言うのはなかなか難しいですよね。でも、このアルバムを聴いていただければ、それがわかるんじゃないですか(笑)」

 そう言ってにやりと笑みをのぞかせた。

三宅 健(みやけ・けん)

1979年7月2日生まれ。神奈川県出身。2023年7月最初のTOBEアーティストとして出発することを発表。表現者として、新たなエンターテインメントの形に挑戦していくこと、そして新たな「アイドル像」を描いていくことを表明した。New Album「THE iDOL」が6月5日にリリース。豪華アーティストによる提供楽曲と進化し続けるKEN MIYAKEの表現力を詰め込んだ表情豊かなアルバムとなっている。公式YouTubeの『KEN MIYAKE』チャンネルにて毎週火曜日21時には『 健ちゃんの食卓』 、毎週木曜日 21時には『三宅健のゆるりと生配信』を配信中。今年6月22日・23日には東京・有明アリーナにて単独コンサート『2024 Live Performance The Otherside : Another Me Presented by KEN MIYAKE』の開催。
後日、Amazonプライムにて配信が予定されている。

文=望月リサ
写真=SAKAI DE JUN
ヘア&メイク=井手賢司(UM)
スタイリング=井田正明

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