今夏、京都の歴史を感じる“癒し旅”へ 「東福寺」の重要文化財や国宝と 京の迎賓館「長楽館」で贅沢な1日を
CREA WEB / 2024年7月17日 11時0分
1993年秋にスタートし、30年の節目を迎えた東海旅客鉄道株式会社の観光キャンペーン「そうだ 京都、行こう。」。2024年夏は「京都がくれる癒し」がテーマ。“旅人”として女優の安藤サクラさんが登場し、彼女が京都でさまざまな“癒し”に出会い、心情が変化していく様子を描いたCMも話題になっています。
今回は、30年に渡り、京都の魅力を発信し続けた「そうだ 京都、行こう。」スタッフがおすすめする一泊二日の“癒し旅”をご紹介。2日目はもみじの名所として有名なあのお寺と、京の迎賓館として愛されてきた歴史ある館を巡ります。
》【前篇】新緑眩しい蓮華寺とスフェラのカフェで心を整え、丁寧な時間を過ごすを読む
【2日目】「東福寺」の至宝巡りで遠い過去に思いを馳せて
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2日目のスタートは、京都市東山区に位置する東福寺から。日本最古にして最大級の伽藍(=寺の建物のこと)があるほか、本堂から開山堂を結ぶ橋廊・通天橋から見える楓の木々でも有名。秋の紅葉シーズンには、京都屈指の眺望を楽しめます。
今回は、東福寺スタッフがガイドとして同行する1日5組限定のコース「東福寺の至宝巡り」より、一般非公開の重要文化財や国宝の内部を特別に見せてもらいました。
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文化財収蔵施設の光明宝殿では、平安時代に作られたとされる阿弥陀如来坐像といった重要文化財の数々を特別公開。仏像は空調管理し、大切に保管されています。
阿弥陀如来坐像の左右に安置されているのは、運慶作だと伝わる鎌倉時代の金剛力士立像。通例と異なり、向かって左側が口を開けた阿形(あぎょう)、右側が口を結んだ吽形(うんぎょう)という珍しい配置になっています。
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総高26m、間口41m、奥行30mと広大な本堂。その天井には、大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象による龍図「蒼龍図」が描かれています。東西約22m、南北約11mと大迫力の龍図ですが、わずか17日間で描き上げられたそう。
また本堂には、かつて東福寺の仏殿に安置され、高さ約15mあったという釈迦如来坐像の手も。明治14年の大火災で釈迦如来坐像は消失しましたが、この左手だけが救出されました。
日本で最古、禅宗で最大級の三門は国宝に指定
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悟りに至るための3つの要素を3つの門で表現しているという三門は、室町時代前期に室町幕府第4代将軍足利義持によって再建されたもの。日本で最古、禅宗で最大級の三門で、昭和27年に三門として初めて国宝に指定されました。今回は三門の階段を登り、特別に楼上を拝観させてもらいました。
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三門内部へと足を進めると、厳かな存在感のある宝冠釈迦如来坐像を中心に、それぞれ持つ法具や瞳の色が異なる十六羅漢像がずらりと並びます。天井には、南北朝時代から室町時代に活躍した東福寺の画僧・明兆が弟子と描いた極彩色の浄土が今も残っています。
歴史が色濃く残る東福寺で、遠い過去に思いを馳せてみませんか。
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東福寺
所在地 京都市東山区本町15丁目778
電話番号 075-561-0087
拝観時間 4月~10月末まで/9:00~16:00
11月~12月第1日曜日まで/8:30~16:00
12月第1月曜日~3月末/9:00~15:30
拝観料(秋季期間以外) 東福寺本坊庭園(方丈)/大人500円、小人300円
通天橋・開山堂/大人600円、小人300円
東福寺本坊庭園(方丈)・通天橋・開山堂共通拝観券/大人1,000円、小人500円
※1日5組限定のコース「東福寺の至宝巡り」など、その他の詳細はオフィシャルサイトをご確認ください。
https://tofukuji.jp/guide/
京の迎賓館「長楽館」で優雅なひと時を
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一泊二日の“癒し旅”のラストを飾るのは、京都・東山の一角、円山公園のほとりに佇む長楽館。こちらは明治42年に“煙草王”と呼ばれた実業家の村井吉兵衛によって建てられて以来、京の迎賓館として国内外から愛されてきた洋館です。昭和61年には建物のみならず、多くの家具調度品を含めて京都市有形⽂化財に指定されています。
設計はアメリカ人建築家ジェームズ・ガーディナーによるもので、さまざまなお客に楽しんでもらえるよう、ルネッサンス、ロココ、ネオ・クラシック、和室など、建築様式や装飾も部屋ごとに趣向を凝らしてあります。なお、長楽館という名は初代内閣総理大臣伊藤博文によって名付けられました。
長楽館はレストラン、カフェ、パティスリーブティックを擁するほか、隣接する新館にはわずか6室の特別感のある宿泊施設も。ここではレストランやカフェで楽しめるメニューの一部をご紹介します。
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こちらの「若鮎」と「丹波牛と加茂茄子 万願寺唐辛子」は、ともにレストラン・フレンチ ル シェーヌのランチコースとディナーのセゾンコースにて用意(※食材の入荷状況により、内容・仕立ては変更する可能性があります)。野菜などの食材は、滋賀から通うという橋本和樹シェフが、毎朝3時間ほどかけて自分の足で小規模農家などから集めているそう。素材の味を生かし、食材ありきのメニューとして日々仕立てています。
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さっくりとした食感の層とたっぷりのカスタードクリームが味わえるミルフォイユは、キャラメルのほろ苦さと香ばしさを感じるキャラメルアイス付き。ウインナーコーヒーは、コーヒーに溶けゆく薔薇に見立てたクリームが儚くも美しい一杯です。
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季節によって提供メニューが変わるアフターヌーンティーセット。こちらは上段にブルーベリータルトやあんみつ、季節のフルーツ、中段にスコーンやクロテッドクリーム、下段にキッシュやサンドイッチが乗ったもの。アペリティフのスパークリングワインをお供に優雅なひと時を。
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長楽館
所在地 京都市東山区八坂鳥居前東入円山町604
電話番号 075-561-0001
営業時間 フレンチ ル シェーヌ/ランチ11:30~15:30(14:00最終入店時間)、ディナー17:30~22:00(19:30最終入店時間)
※「ミルフォイユ&ウインナーコーヒーセット」「アフタヌーンティーセット」は以下のURLより申し込みできます。
https://ec.travel.jr-central.co.jp/tp/optionalFacilities/6332G92/plans
※その他詳細はオフィシャルサイトをご確認ください。
https://www.chourakukan.co.jp/
神社仏閣はもちろん、街中にもたくさんの癒しスポットがある京都。この夏、自分だけの“知られざる癒し”を探してみませんか?
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そうだ 京都、行こう。
https://souda-kyoto.jp/index.html
文=石橋果奈
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