大谷翔平選手も大好きなハンバーガー ショップで“裏メニュー”を頼みたい！ カリフォルニアを堪能する6スポット

　カリフォルニアは、地球の遊び場。日本よりも広大なエリアに、ビーチリゾートやスノーリゾート、ハイキングにワインテイスティングなど、いろいろな遊びが詰まっています。まさに遊びのオールラウンド・プレイヤー。今回は、ロサンゼルスからスタートし、ハンティントンビーチのサーフシーンを探訪。円安の今だから、バリューを感じる旅がおすすめです。

---

思い切り遊べば、幸福度MAX！

ハンティントンハーバーの豪邸が連なる水路をクルージング。

　終わりが見えない円安地獄に、海外旅行はもはや夢になりつつある昨今。それでもやっぱり、海外へ行きたい。たとえばカリフォルニアを想像してみて。太陽輝くビーチと自由で開放的な空気。誰もがピカピカの笑顔を浮かべている……。あぁ、すぐにでもその仲間に入りたい。

ハンティントンビーチのパセア・ホテル＆スパのプールサイド。

　“遊び”を研究するために設立されたナショナル・インスティテュート・フォー・プレイ（NIFP）によると、“遊び”は健康で幸せな生活に不可欠であるそう。遊ぶことは睡眠と同様に人間には必須で、遊びを取り入れると幸福を最大化することができるとか！

ワインやフードを持ち込んで、船上パーティー。

　ならば、遊びのスタイルがいろいろと揃っている場所へ行くのが得策。そこでカリフォルニア。南北約1,500キロ、日本の国土の約1.1倍もあるエリアにあらゆる遊びが揃っています。ビーチリゾートもあればスノーリゾートもあり、ハイキングに乗馬、ワイナリーなど、きっと自分にあったプレイスタイルを見つけられるはず。

　今回は、ロサンゼルスを起点に2時間圏内で行けるスポットをめぐりました。1回目はロサンゼルス＆ハンティントンビーチ。そこには、いろんな遊びが手ぐすね引いて待っていました。

LAといえば、大谷選手！　ゆかりのスポットめぐり

ロサンゼルスから旅はスタート。

　連日連夜、スポーツニュースを賑わす、生きるレジェンド大谷翔平選手。たとえ野球ファンでなくても、彼の本拠地ロサンゼルスへ来たからには、みやげ話のひとつにゆかりのスポットに立ち寄りたくなるもの。

住宅街の壁が一躍、観光スポットに。

このリカーショップの看板が目印。

　たとえば大谷選手を描いた壁画スポットはいかがでしょう。ハモサビーチの住宅街にあるリカーショップ「Oceanview」の壁画は、昨年12月にお目見えし、日本のワイドショーでも紹介されました。描かれているのは、ロサンゼルス・ドジャースとアイスホッケーのロサンゼルス・キングスの、スター選手4人。この大谷選手の似ている度は70％程度でしょうか。

スポーツ店の壁に現れた大谷選手。

　もうひとつは、ダウンタウンのファッションディストリクトにあるスポーツ店「Probase」の壁画。大谷選手がバットを担いだポーズをとっています。店の周囲は倉庫街的な雰囲気なので、ちょっとわかりにくいかも。こちらの似ている度は75％くらいでしょうか。

　今回、見ることはできなかったけれど、リトルトーキョーの「ミヤコホテル」の壁面にも巨大な大谷壁画が。ロサンゼルスにある4カ所のうち、こちらが一番似ているとの呼び声が高いです。

　また、大谷選手が大好きなハンバーガーショップ「In-N-Out（インアンドアウト）」はカリフォルニアをはじめ西海岸を中心に展開しているチェーン店。東京でも1日限定でポップアップストアがオープンしたけれど、やはり本場で食べておかないと。

カリフォルニア生まれのインアンドアウト。ハンバーガー好きの心をしっかり掴んでいます。

　インアンドアウトの特徴はバンズの種類（バンズの代わりにレタスにすることも！）やトッピングの内容、パテの枚数を細かくオーダーできること。ツウがたのむ裏メニューは、“アニマルスタイル”。これはグリルしたオニオンとピクルスを加え、ソースを増量、パテをマスタードで調理したもの。大谷ファンならずとも、ぜひおためしを。

細かくオーダーできるので、自分流のハンバーガーに仕上げられます。

大谷選手スポットめぐりのハイライトはドジャースタジアム！

丘をくりぬいて建設されたスタジアム。おかげで座席エリアに柱がありません。

1962年4月10日にドジャースタジアムがオープン。そのときの試合前のセレモニーの写真が。

　ロサンゼルスのダウンタウンを見下ろす丘に位置する大谷選手のホームグラウンド、ドジャースタジアム。試合観戦のためでも大谷グッズ目当てでも、ここへ来たからには参加をおすすめしたいのが、スタジアムツアーです。ドジャースが歩んできた歴史や数々の栄光、そして舞台裏のストーリーなどを、ドジャース愛あふれるガイドが案内してくれます。日本人ガイドもいるので、言葉の壁もありません。

実況中継を行うヴィン・スカリー・プレスボックス。67年間、ドジャースの専属実況アナウンサーとして活躍したヴィン・スカリーさんの名前が冠されています。

ローリングス・ゴールド・グラブ賞のトロフィーがずらり。目に眩しいフロアです。

　ツアーではなんとグラウンドに立つことも、監督や選手たちがスタンバイするダグアウトに座ることもできます。観客がいないだけで、大谷選手が見ているのとほぼ同じ世界を体験できると言ってもいいかも。そして数々のドラマティックなエピソードを聞くうちに、ツアーが終わる頃にはすっかりドジャースファンになっているはずです。

上からスタジアムを見下ろした後にグラウンドに立ってみた感想は、「意外と狭い」。座席エリアがすり鉢状になっているため、上から見下ろすと広く感じるのかも。

ダグアウトに座ることもできます。

大谷選手のユニフォームを手に嬉しそうなドジャースファン。

Los Angeles Dodgers（ロサンゼルス・ドジャース）

所在地　1000 Vin Scully Ave, Los Angeles, CA 90012
電話番号　[phone]
スタジアムツアーの料金／32.25USドル、子供（14歳以下）27.25USドル
所要時間／75分
https://www.mlb.com/dodgers/ballpark

ハンティントンビーチで、仲間と一緒にクラシカルなボートクルーズ

ヤシ並木が続くパシフィックコースト・ハイウェイ。ハンティントンビーチに到着です。

夕暮れ間近のハンティントンビーチピア。このビーチのアイコンです。

　ロサンゼルスから車で約1時間の移動後、“サーフシティ”の愛称をもつハンティントンビーチへ。ここはプロサーファー五十嵐カノアさんのホームブレイクで、サーフカルチャーが花開くビーチリゾート。背の高いワシントンヤシが連なる大通りの向こうに太平洋が広がるこのビーチは、米国西海岸でも最長クラスのハンティントンビーチピアがアイコンになっています。

ウッドのヴィンテージボートでクルージング。

豪邸前に自家用クルーザーがずらり。壮観な眺め！

　桟橋付近の大通りはツーリストで賑わっているけれど、ローカル気分を味わうならば、ハンティントンハーバーでのクルーズはいかがでしょう？　この界隈の人々は週末に散歩に出かける感覚で、ボートで海へ繰り出して、仲間や家族と洋上で過ごすのだとか！　またはちょっとしたイベントやパーティーでレンタルボートを利用することもあるそうです。

波のない穏やかなハーバー内、しかも安全航行なので、船酔いの心配いらず。

　今回、プリンス・チャーターズ社で手配したのはクラシックな木製ボートの「アレクサンドリア」号。波もなく穏やかなハーバーを、ボートはゆったりした速度で進みます。両岸の豪邸群の中には、手の込んだ庭を有するところも。「こんなお屋敷に住んでみたい……」。ビリオネアを夢見ながら、クルーズは続きます。

Prince Charters（プリンス・チャーターズ）

所在地　3821 Warner Ave, Huntington Beach, CA 92649
電話番号　[phone]
料金　465USドル（アレクサンドリア号プライベートチャーター、1.5時間）
https://www.princechartersllc.com/

ビーチで焚き火を囲む、南カリフォルニアらしい夜の迎え方

ワインやフードは持ち込みOK。オンラインで事前にリクエストもできます。

　南カリフォルニアの伝統的なビーチの過ごし方のひとつに、“ボンファイアー（焚き火）”があります。夕暮れ時にビーチへ繰り出し、仲間と一緒に炎を囲んで一日の終わりを迎えるというもの。つま先を砂に突っ込んで日差しの余韻を感じながら、揺れる炎を眺めていると、1/fゆらぎのとっておきのリラックスが味わえます。

　ウォーターフロント・ビーチ・リゾート内のウォーターフロント・アドベンチャーズでは、ビーチでのボンファイヤー・パッケージを用意。自分たちだけのファイヤーピットと真っ赤なアディロンダックチェア、そしてスモア（焼きマシュマロ）のセット、無料のソーダと水をアレンジしてくれます。マジックアワーから夜にかけて、ビーチでロマンティックなひと時を。

Waterfront Adventures（ウォーターフロント・アドベンチャーズ）

所在地　21100 Pacific Coast Highway, Huntington Beach, CA 92648
電話番号　[phone]
料金　391USドル～（4人まで、18:00～22:00）
https://www.waterfrontresort.com/amenities/waterfront-adventures

大空の下、地球とつながるビーチでヨガ

　砂浜でヨガ。この開放感、ぜひ味わってみてください。ポーズをとりながら目を閉じると、まぶたに日差しを、伸ばした腕に海からの風を感じます。潮騒の向こうから、ヨガの先生の声が届きます。そしてふかふかの砂浜に横たわると、背中のカーブに沿って砂がフィットして、包まれている感覚に。その気持ち良さったら！

ビーチで行うヨガは、自然とつながっている感覚をより実感できました。

　ヨガ未経験でも、レベルに応じたクラスなので大丈夫。事前にリクエストをすれば、ヨガマットも用意してくれるので、手ぶらで参加できます。スタジオではない、大空の下でのヨガの気持ち良さ、くせになりそうです。

Yoga on the Beach - Huntington Beach（ヨガ・オンザビーチ-ハンティントンビーチ）

時間、場所、料金などはサイトをチェック
https://www.meetup.com/Wide-Open-Spaces-Yoga-Huntington-Beach/

ハンティントンビーチピアを望む絶景ハワイアンレストラン

ワイキキビーチのデュークスの姉妹店。

　カリフォルニアにおけるサーフィン発祥の地、ハンティントンビーチ。1925年、ハワイから名うてのスイマーであり、オリンピアンでもあったデューク・カハナモクがこの地にやってきました。彼が11フィート（3メートル35センチ）ものロングボードでピアの波を華麗に乗りこなす姿に、地元の人々は熱狂。そんなデュークの名前を冠した、ハワイアンスタイルのレストランです。

窓の向こうに、ハンティントンビーチピア！

　ハンティントンビーチでは、眺めにピアが見えるか否かがポイントになります。ピアの付け根に位置するこのレストランは、まさにベストポジション。サンセット時の窓側のテーブルは大人気です。

Duke’s Huntington Beach（デュークス・ハンティントンビーチ）

所在地　317 Pacific Coast Highway, Huntington Beach, CA 92648
電話番号　[phone]
https://www.dukeshuntington.com/

客室の窓やバルコニーからハンティントンビーチピア！　

客室は白をベースにした海を感じるデザイン。

　パシフィックコースト・ハイウェイを挟んで、ハンティントンビーチのフロントロウに位置する4つ星ホテル、パセア・ホテル＆スパ。ビーチからすぐそばのプールエリアにはジェットバスやホットタブ、カバナが並び、リゾート気分も上々。ビーチで利用するためのタオルや軽量チェアの用意があり、夏のシーズン中はビーチバトラーが自転車タクシーで運んでくれるサービスも。

テラスからハンティントンビーチとピア。サンセットをここで迎えるのもアリ。

海で遊んだ後はプールサイドでリラックス。

　客室はオーシャンフロントまたはバルコニーから海やハンティントンビーチピアを望めます。白をキーカラーにブルーをアクセントにした爽やかな印象です。水着の上に羽織れるスウェット地のフード付きローブや、ビーチサンダル（持ち帰りOK）は滞在中に大活躍！

Pasea Hotel ＆ Spa（パセア・ホテル＆スパ）

所在地　21080 Pacific Coast Highway, Huntington Beach, CA 92648
電話番号　[phone]
https://www.paseahotel.com/

取材協力
カリフォルニア観光局　https://www.visitcalifornia.com/jp
ロサンゼルス観光局　https://www.discoverlosangeles.com/jp
ハンティントンビーチ観光局　https://www.surfcityusa.com/

古関千恵子（こせき ちえこ）

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●オフィシャルサイト　https://www.chieko-koseki.com/

文・撮影＝古関千恵子