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焼きすぎ注意の極上肉を独占! 鎌倉・長谷「丸牛」でひとり焼肉& ハートランド生を堪能する

CREA WEB / 2024年7月17日 11時0分


焼肉とビール、最高!

 鎌倉で旦那さんと暮らしながら、ハワイや沖縄、もちろん東京でも料理の本を作ったり、取材をしたり。料理編集者・赤澤かおりさんは、どんなに忙しくても元気いっぱいなのです。

 忙しい毎日のなかで、ほっとするのはやっぱり、地元・鎌倉に戻って、もしくはおうちで目一杯働いて、お酒を飲む時間。基本的に前々から予約をとるよりも、その日のお腹に聞いて食べたいものと飲みたいものを求めて出かけます。

 ふっと時間が空いたとき、ひとりでふらりと出かけた鎌倉で、女性ひとりでお酒を楽しむなら? 今月は「鎌倉でビールを飲むならココ!」という3軒を教えてもらいました。

 2回目はひとりでも楽しく、やっぱりビール! な焼肉屋さんへ。


ハートランドの生をグビグビ!


ひとり席に乱入した大将。

 ビールといえば、焼肉! 焼肉といえば、ビール!

 夏だからこそおいしいお肉とビールでスタミナをつけたいと向かったのは、江ノ電長谷駅から徒歩3分の炭火焼肉店「丸牛」。

 地元民に愛され、今年めでたく10周年を迎えたここは、とにかく肉のおいしさに定評があるお店で、いつも地元のおいしいもの好きの方たちでにぎわっているところ。そんなお店でひとり飲み? と驚くなかれ。

 まず、なぜ、ビールをメインにした話でここをご紹介するのかというと、合わせる料理が焼肉ということもありますが、生ビールの銘柄が“ハートランド”というのが一番の大きなポイント。

 生ビールは、当たり前ですが、銘柄によって味わいが大きく異なりますので、グビグビ飲みたい派の私としては、とても重要なのです。

 ここ丸牛は、上カルビやトモサンカクなどの上等な肉はもちろん、ミノ、ハツ、シマチョウといったホルモン類がとにかくおいしいので、それに合わせるお酒は、いつもハートランドの生、と決めています。あ、たまに角ハイをいただくこともありますが、夏は特にビールとホルモン! が私的にはしっくりくる組み合わせなのです。


これが私が勝手に思っているひとり席。寂しくない。

 さて、ひとり焼肉。もうすっかり定着したとはいえ、それを謳っているところでないと、なかなかひとりで焼肉は行きにくい。しかも地元民がこぞっていくお店とあらば、なおのこと。

 ですが、なんとここにはなんとなくひとり席的なすっぽりハマる席があるのです。しかもカウンター越しに大将とも近いので、お肉の話や世間話をしながらビールのおかわりもその席からスムーズにできるというわけ。

職人技の見目麗しいカットと味付け!

 ところで、若者じゃあるまいし、焼肉なんて翌日のことを考えたらもたれる胃袋が心配でそうそう行けないという話をたまに聞きますが、そんな人こそ、ここに行ってみていただきたい!


イチボはタレで。ランプはわさび醤油で。ささみは塩で味がついており、つけダレ不要。激うま~。「上肉3点盛り」3,500円。

 まぁ、とにかくもたれない。どんなにコクのある肉を食べても、です。脂の質がいいからいくら食べてももたれない、と大将の地代所宏幸さん。味付けはすべて大将がしてくれているので、テーブルの上には焼肉ダレなるものも一切なし。

 焼いたらそのまま熱々をパクッ! ビールをグビッ! 「あぁ、幸せ」と、本気で声がもれますよ。

 カウンターを埋め尽くすくらい大きな体でガハガハ笑う、人のいい大将との気ままなトークも楽しい焼肉&ビールタイム。店内に流れる80年代のベストヒットUSAを聴きながら、海風を感じつつというのもいいのです。


焼きすぎ注意!

 大将の口癖は「焼きすぎ出禁!」。私はさっと焼きが好きなので、何も言われませんが、うちのダンナはいつも「焼きすぎ、焼きすぎ!」と言われています。

 でも、それくらいお肉に自信をもっているということ。カウンターからお店全体をよく見ていて、いろいろなテーブルに「もうそれいいよ!」と、おいしい頃合いを逃さないように焼きのタイミングの声かけをしたりしています。どんだけ肉愛が深いんだか。


ミノ、ハツ、シマチョウなど「モツ4種」2,145円。

 お肉もそうですが、30代の初め頃までに和洋すべての修業をしてきた大将が作る、季節野菜のナムルも最高。野菜も摂らないと、と思っている人はまずこれを食べてみてください。何もかもがジューシーですから。


なす、トマト、ズッキーニなどがモリモリに盛られた「ナムル盛り合わせ」880円。安い! 「和牛だけの特製コンビーフ」385円はおみやげにも人気。 「ハートランド生」715円。

 〆は青唐メシ。これがお腹いっぱいでもついついオーダーしちゃうくらいクセになるおいしさ。

 ピリリと辛い特性ダレに漬けた青唐と、白飯の相性の良さったら。おにぎりにして持ち帰りたくなるくらいです。


どんぶりで出てくる「自家製青唐メシ」550円。

 オープン当時から通っていますが、今回初めて気づいたのは、カウンターのメキシカンなタイル。聞けば、ここは以前、タコスバーだったそうで。改装は焼肉のために取り付けた太いダクトくらいで、ほぼそのまま陽気な店内を利用してしまったのだそう。けれども、今までまったくそこに気づかなかったのは、やはり大将のキャラの濃さと、タイルのインパクトを感じさせない、お店の壁ほぼ一面に貼られたメニューに手書きされた大将の心の声。

「感じてほしい ロース 脂の旨み」「最速提供! 韓国ノリ お子様大好き」「横隔膜 ハラミ タレに合う!」

 大将曰く、魂の叫びだそうです。

 この楽しいメニュー札を眺めながら、大将の愛あふれるお仕事ぶりも感じつつ、最後の〆にまたビールをおかわり。


大将の魂の叫びとともに並ぶメニュー。読んでいるだけで楽しい。

 この歳になってもおいしくお肉&ビールを堪能させてくれるここが鎌倉にあることに感謝!

 味わい深い店内の感じといい、いい意味で、ラフで雑然としている店内の雰囲気といい、いかにもアラモアナの裏手、ケアモク辺りにありそうな焼肉屋さんだなということで、やっぱりなんとなくハワイ。こういう味わいはなかなか出そうと思ってもそう簡単には出せないもの。それを知ってか知らぬか、自然に生まれたこの味わい深すぎる店内で、大将は今日も、地元民においしいお肉を食べさせたいと、昭和歌謡を聞きながら仕込みに励んでいると思います。

丸牛


ビルの1階、奥まった場所にある。

所在地 神奈川県鎌倉市長谷2-16-15 サイトウビル102
電話番号 0467-61-1929
営業時間 12:00〜15:00、17:30〜22:00
定休日 月・火曜
※予約がおすすめ。

赤澤かおり(あかざわ・かおり)

料理雑誌の編集部を経て、フリーランスに。料理と旅の編集者として活動。料理本のほか、30年以上通い詰めるハワイについての執筆、単行本編纂も多数。近著に「人生にはいつも料理本があった」(筑摩書房刊)。
Instagram @kaoriakazawa.akalohasunny

文=赤澤かおり
写真=榎本麻美

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