肝斑・シミに対策に必要な成分は トラネキサム酸とマグネシウム? ビタミンC摂取の意外な落とし穴も
CREA WEB / 2024年7月21日 11時0分
こんにちは、美容研究家のにらさわあきこです。
夏のシミ対策とケア方法を「BIOTOPE CLINIC(ビオトープクリニック)」院長の苅部淳先生に伺い、前回は、洗顔のポイントとオススメのケアアイテムを教えていただきました。
今回は、内服を始めとするインナーケアについてです。
医学的に肝斑対策に認められている成分はコレ!
私は最近、頬に大きなシミができてしまい、「肝斑なのかも?」と疑っているのですが、肝斑のケアには「トラネキサム酸やビタミンCがいい」とよく聞きますよね。
先生には、化粧品ではビタミンC誘導体ローションとトラネキサム酸配合の美容液・乳液を紹介してもらいましたが、内服ではどうなのでしょうか。
「トラネキサム酸は、医学的に肝斑に効くというエビデンスがある成分です。トラネキサム酸には、『プラスミン』と呼ばれる物質を抑える働きがあり、内服は、(塗るよりも)より効果が期待できます。ただし、使用する場合は、医療機関を受診して医師に処方してもらうようにしましょう」(苅部先生、以下同)
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●ビオトープクリニック
https://biyou.kojihifu.com/biotope
トラネキサム酸配合の薬は薬局でも買えますが、苅部先生によると、医療機関で処方されるものとは入っている量が違うそう。
「1日に摂取する量として、医療機関では2,000mgまで処方可能ですが、市販薬では750mgまでです。また、薬には必ず副作用がありますので、医師にきちんと処方してもらうのが大事です」
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なお、市販薬に配合されている成分の量が少ないからと言って、「倍以上飲む」という行為は、絶対に止めるべきだそう。
「薬は有効成分以外に、添加物なども入っています。既定量を守らないと余分な成分を体に入れることになり、健康になるための飲み方から遠のいてしまいますので気をつけましょう」
ビタミンCについて、多くの人が勘違いしていること
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一方、シミ対策やケアでよく名前のあがる「ビタミンC」については、「薬や錠剤で摂る必要はありません」と先生。
「ビタミンCはオレンジなどの柑橘類に豊富に入っているのに、わざわざ錠剤で飲むのは先ほど言った添加物の考えからしても決して良いとは言えません。カボチャやにんじんなどを食べれば、肌で抗酸化の働きが始まります。なんでも薬に頼るのでなく、食事で摂れる栄養は食事できちんと摂った上で、どうしても摂れないものだけを薬で十分量摂取すべきです」
自然の食べ物から摂取することで一つの成分が体に過剰に蓄積されるのを防げる……ということは、「薬害に繋がる恐れを減らせる(防げる)」上に、様々な成分が相乗効果をもたらしてより効果的にシミ対策に働いてくれるというのです。
「ビタミンCは、ビタミンACEと言って、A、Eと一緒に摂ることで、より効果を発揮します。先ほどカボチャやにんじんの名前をあげましたが、これらはβカロチン(ビタミンA)が豊富な食品として知られていますし、ナッツなどを食べれば、ビタミンEが摂れます。これらをサプリなどで摂ろうとしたら、数粒以上必要になるので、添加物や体に不要な成分をそれだけ多く摂ることになります。しかも、肝斑に関しては、トラネキサム酸以外で有効なエビデンスは今のところ、ありません。効果がわからないのにサプリや薬を頼るのは、無駄というだけでなく、体に害を及ぼす恐れもあるのです」
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Dr.JUNs STORE
https://select-doctors.com/
インナーケアで最も重視したいことは?
「シミを作らないようにするには、抗酸化作用のあるものを食べたり、代謝を良くして『シミのもと』を排出することも大事です」
代謝を良くするために、先生が意識すべきだと教えてれたのがマグネシウム。
「マグネシウムは、我々の体を維持する代謝活動に深く関与し、補酵素として300種類以上の酵素の働きを助けていることがわかっています。しかし、たいていの人は必要量を摂っていません」
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そこで、苅部先生は医師仲間と一緒に「Dr.HABIT M+」(4,980円/予防医療研究協会)というマグネシウム食品を開発したのだそう。
「マグネシウムはサプリにもありますが、このように液体で摂るのがベターです」
こちらも野菜同様、先生のホームページから買うことができますが、他商品を選ぶ場合でも、「食品であるかどうか」「無駄なものが加えられてないかどうか」「添加物はないか」「原材料は厳選されているか」などを意識するのが大事だとか。
「シミに効くといううたい文句に踊らされることなく、本当に体にいい素材のものを選ぶようにしてください。化粧品を選ぶ場合も同じですが、シミを取ることにこだわるあまり、結果的にシミを作るような行動を取っては意味がありません。代謝を良くして、肌に悪いことをしない。そんな意識で暮らすだけでも、肌が違ってくるはずですよ」
必要なものを厳選して、無駄を省く事もまた肌作りには大事なのだと改めて感じさせられました。
にらさわあきこ
文筆家、美容研究家。NHKディレクターを経て、文筆業に。恋愛や結婚、美容について取材・執筆を続ける中、2019年から美容活動を強化。簡単&ラクに綺麗になるための情報をブログやインスタ、雑誌ウェブなどで発信中。著書に『未婚当然時代』(ポプラ新書)。『婚活難民』(光文社)、『必ず結婚できる45のルール』(マガジンハウス)など。
インスタ:@akiko_nirasawa_beauty、ブログ:『美活☆365日 簡単&ラク~に綺麗になろう!』
文=にらさわあきこ
写真提供=BIOTOPE CLINIC
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