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伊藤美佐季が「歳を重ねた女性につけてほしい」と願う、ブロンズ製のバングルはまるで“静謐なオブジェ”

CREA WEB / 2024年8月17日 11時0分

「これ、すごく好き」と思えるモノは、自分らしさの種となり、あなたという人の輪郭を描いてくれるものになる。ジュエリー・ディレクター伊藤美佐季さんおすすめのアイテムを紹介します。


JOAQUIN BERAO

ブロンズ製 バングル


このバングルは、通常シルバー、ヴェルメイユ(24金コーティング)の2種展開。「シルバーのものは私も既に持っているのですが、ブロンズだと印象が変わるので欲しいなと思っています」。肌色に優しく馴染むムラ感のあるブラウンと、シックな輝きが洗練されたスタイルをもたらす。バングル(ブロンズ)126,500円(受注制作)/ホアキン・ベラオ ワンピース/スタイリスト私物

 ジュエリーの中でもとりわけバングルやブレスレットが好きです。いつもお守りのように身につけているブレスレットを軸に、その日の気分に合わせて、お気に入りの輝きをレイヤードしています。手元のアイテムが好きなのは、自分で見て愛でることができるから。疲れた時、手元に美しい輝きがあると、それだけでふっと癒されるような気持ちになれるのです。バングルやブレスレットはボリューム感があり、肌に艶やかな光を与えてくれるのもいいところ。365日、ほぼ欠かすことなくつけており、今や私のシグネチャーとも言うべき輝きとなっています。

 そんな「バングル好き」な私が、最近ひとめ惚れしたのが、ホアキン・ベラオのブロンズ製のバングルです。少しムラ感があり、温かみのあるブラウンの輝きは、静謐なオブジェのよう。ホアキン・ベラオらしい、柔らかく丸みを帯びた有機的なフォルムが美しく、手首に優しくフィットします。

 このブラウンのバングルを見た時に私が思ったのは、「歳を重ねた女性がこのバングルをしていたら素敵だろうな」ということ。歩んできた人生が、きちんと手に表れている——そんな人の手元に、ほのかなブロンズの光が宿っていたら、どんなに美しいだろう。そんなイメージを具現化したのが今回のビジュアルです。手元を見ただけで、この方の「人となり」がわかるような気がしませんか? 銀色に輝くヘア、優雅な物腰、衰えぬ好奇心とお洒落心——アーティスティックなバングルをさらりとつけこなす姿は、一朝一夕で身につくものではなく、どう生きてきたかを語るものだと改めて思い知らされました。

 私自身、シミもシワもたくさんある手ですが、それも“私らしくていいじゃない”と感じています。大好きなジュエリーと生活を共にしながら、これからの人生を慈しんでいきたいと思っています。

ホアキン・ベラオ

電話番号 03-6821-7772
https://joaquinberao.jp/

伊藤美佐季(いとう みさき)

ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を生かしたスタイリングは、女性誌のほか多くの女優からも支持が厚い。近著に『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』(ダイヤモンド社)
Instagram @jewelryconcierge_m

Edit & Text=Miwako Yuzawa
Photograph=Shota Kono
Styling=Misaki Ito
Nail=Chiori Ishima(uka)
Model=Noriko Kuroda

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