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「ハネムーンの聖地」から進化した“ソロ旅歓迎”のモルディブへ!雨季のいま行くべき、ごほうび旅

CREA WEB / 2024年9月1日 11時0分

 インド洋のモルディブはひとつの島が丸ごとリゾートになった、“1島1リゾート”スタイル。一周歩いて回れる小さな島には、リゾーターが思いつくかぎりの夢が詰まっています。モルディブには“ハネムーナーの聖地”というイメージがあるけれど、実は昨今、事情が変わってきているとか!?


160以上の個性あふれるリゾート島。いろいろ体験してみたい!


空からみると、水玉模様の海が広がるモルディブ。

 “インド洋の真珠のネックレス”と呼ばれるモルディブは、1192の島々が26の環礁を形成し、楕円を描くように浮かんでいます。もしも島を全部合体したとしても、国土の総面積は東京23区のおよそ半分。ひとつひとつの島が小さく、歩いて回れる程度しかありません。


ひとつの島にひとつのリゾートが、モルディブのホテルの基本形。

 島々にはそれぞれ役割があります。地元の人が暮らす島、空港の島、畑の島、ゴミの島もあったりします。その中でツーリストが滞在するのは、リゾートの島です。

 モルディブの宿泊施設は、基本的にはひとつの島を丸ごとひとつのリゾートにした、“1島1リゾート”スタイルです。こんもりと茂るヤシの木も、真っ白なパウダーサンドも、光踊るラグーンも、そこに滞在しているゲストだけのもの。もちろん、民家はありません。


浅いハウスリーフにかけられた桟橋を渡ってリゾートへ。まさに夢のかけ橋!

リゾート島には宿泊ゲストとスタッフしかいません。子供達も安心して遊んでいます。

島の内部は熱帯の植物がこんもりと。各部屋に自転車を用意しているリゾートも。

 ひとつのリゾートが島を占有しているのですから、リゾート側としては自分たちの世界観を“島”という舞台に造りあげることができます。ベアフット・ラグジュアリー系(ナチュラルだけどエレガント)、元気いっぱいのポップ系、デスティネーションスパやダイバー向けなど、それこそ島の数だけ個性があるといってもいいほど。

 島を縦断するロングプールや、ウォータースライダー付きの水上コテージ、水中レストランなど、もはやリゾート建築の実験場のよう!? 子供の頃に思い描いた夢もモルディブなら叶えられそう。ちなみに水中レストランや水中スパ、水中ナイトクラブ、水中ホテルなど、海中を楽しめるいろいろな施設があるのも、モルディブの特徴でしょう。

雨季のモルディブは旅の狙い目!


斬新なデザインも! リゾート建築の見本市のよう。

島を横断するプールなど、アイデア勝負。

各種マリンスポーツも用意。エンジンを使わないものは無料のケースも。

 これだけ魅力的なリゾート島があるのだから、人生一度のハネムーンだけだなんて、もったいない。あちこちリゾート島を旅して、リラックスしたり、最新の施設にびっくりしたり。御朱印めぐりではないけれど、ひとつずつ島の思い出を増やすのも楽しそう。

 ファミリー向けの施設も充実し、ほとんどのリゾート島にキッズクラブなどの施設があります。キッズクラブの中には幼い子供とティーンといった、年齢層を分けて用意しているリゾートも。また、予算控えめの若い世代向けもあります。今回の滞在中、ソロ旅で朝食を優雅に楽しんでいる女性も幾度か、見かけました。今のモルディブは、カップルばかりが旅しているわけではないようです。

 日本の夏は、モルディブは雨季のオフシーズン。そう聞くと敬遠したくなりますが、実は旅行代金が下がり、比較的空いている狙い目のシーズンです。魚影が濃くなるのでダイビング的にもオススメ。それに雨季といっても、ずっと雨が降り続けるというより、ザッと降ってパッと止む傾向にあるようです。


ドルフィンウォッチングツアーも人気。

夏はマンタも出没率アップ!

 さぁ、ごほうびに、モルディブ。まずはこの夏、いかがでしょう?

世界初の水中スパ。上質なリゾートに遊び心をひとふりしたフヴァフェンフシ


フヴァフェンフシはバンガローやパビリオンが46棟。

 国際空港からスピードボートで約30分。開業20周年を迎える老舗の実績を備え、2023年10月にリニューアルオープンしたばかりの快適さもあわせもつフヴァフェンフシ。

 モルディブの言葉で“夢の島”を意味するとおり、一周歩いて約15分の島にはあらゆる夢が詰まっています。たとえば、開業時から世界初の水中スパや当時モルディブにはなかった地中ワインセラーを導入し、全室に“タクル”という名のバトラーサービス付き。


リビングルームから直接入れるインフィニティプール。

 水上コテージにプライベートプールを導入したのも、おそらくこのリゾートが初だったのでは。「あったら、いいなぁ」と夢描くサービスをいち早く導入する、まさに進取の気性のかたまり。それをさらに昇華させたのが、今回のリニューアルといえそう。

 洋上に築かれた「スパ」はマッサージやスパのメソッドの開発者、世界的に有名なベアタ・アレクサンドロヴィッチさんの指導のもと、新たなメニューに。水中スパのトリートメントも、数年前に訪れた時から刷新されていました。

 水深8メートルに築かれた水中スパ。木の階段を下りていくと、ガラス面がぐるりとめぐらされたトリートメントルームへ。奥中央にあるリラクゼーションスペースと、手前にある真ん中で2室に仕切られたトリートメントルームからなります。


上半身を起こした状態でトリートメントが受けられる水中スパ。

 かつて施術を受けた時はベッドにうつ伏せになっていましたが、今回はリラクゼーションソファに座るスタイル。この姿勢なら、ムリなく水中世界を満喫しつつ、マッサージが受けられます。

「アンダーウォーター・ドリーム」(60/90分)の施術は、足から始まり、モモやスネ、足裏のツボを丁寧に押していきます。頭のコリもほぐしてくれて、顔のマッサージも!

 これはベアタ・アレクサンドロヴィッチさんが長年研究している、治癒力を高める睡眠とマッサージの技術を組み合わせた内容で、海の中という静けさに包まれた空間が相乗効果となって、とびきりのリラックスが味わえます。サンゴの周りを泳ぐ魚を見るうちに眠気に誘われ、後半は眠ってしまいましたが……。

モルディブ初の地中ワインセラー、毎朝楽しみな朝食など充実の食体験

 常夏の島国モルディブですから、ワインの管理は一筋縄ではいかないもの。そのためフヴァフェンフシが考え出したのが、地中のワインセラー「ヴィナム」。もちろんモルディブ初の施設でした。そして禁酒の国モルディブにソムリエが誕生したことも、ちょっとした話題に!?


秘密基地のように地下に隠された(!?)ワインセラー。

 ヴィナムでは600以上の銘柄、5000本以上のボトルをキープ。ワイナリー内のテーブルで6コースメニューやワインとチーズのテイスティングも行っています。

 日本の居酒屋料理にラテンのひねりを加えた「ソルト」、オーガニックな食材を使い、火を使わずに調理した「ロウ(RAW)」、この2つは洋上に築かれたスペシャリティレストラン。


上がソルト、下がロウ。隣接した水上レストランです。

ロウで提供されるのは、火を入れない(RAW)調理法で、植物のもつ酵素を最大限に生かした料理。

チョコレートオリンピックでベストペーストリーシェフに輝いたシェフの一皿。

 そして毎朝のお楽しみが、「セルシウス」の朝食! エアコンの効いた部屋にビュッフェメニューがずらりと並んでいます。

 しぼりたてのジュースにフルーツをのせたペーストリー、グルテンフリーコーナーのブリオッシュやグラノーラも美味しそう。ミツバチの巣箱から直行したようなハニーコムの塊も、スプーンで削って器にポン!


セルシウスはラグーンに面したテラス席も。

セルシウスの屋内は白砂を敷きつめたサンドカーペット。

ヘルシーなメニューが多いセルシウスのビュッフェエリア。

右の赤い器がツナのフレークとココナッツ、玉ねぎや唐辛子を合わせた、モルディブの定番・朝ごはん、マスフニ。

 オーダーメニューも充実し、見た目も美しいアサイボールからモルディブの朝ごはん“マスフニ”までも! どれもこれも手を伸ばしてしまい、朝から満腹になるのも必至です。


昔ながらのクリスタルでろ過をした水をボトル詰めに。エコフレンドリーかつモルディブの海を守ることに積極的。

客室数はわずか46。心尽くしのサービスに感涙!

 客室はバンガローとパビリオンなどが計46棟。白木のようなウッドを多用したナチュラルな風合いで、広さはなんと130平方メートル以上!


水上コテージはラグーンとオーシャンの2タイプ。

 水上コテージは一部サンセットが見られる“オーシャン”と、内海に面した“ラグーン”の2種類。さらに2つのプライベートプールを持つビーチバンガローや2~3ベッドルームがあるファミリーやグループ向けのパビリオンなどもあります。


水上コテージのエリア。春はアジサシのシーズンなのか、無数の海鳥が羽を休めていました。

やわらかく、ナチュラルな色の室内。

ラグーンを望むバスタブは、フヴァフェンフシの代名詞。

ビーチバンガローの海側のプール。

ビーチバンガローの裏手のプール。2つもプールが!

 客室数は50足らず。各部屋にタクルという担当バトラーがいて、滞在中なにかとケアをしてくれます。

 到着時にバンガローの入り口に描かれていたトビエイの絵、そして最終日にはベッドの上にヤシの葉で「See you soon」と置いた文字。空港へ向かう船の時間には、手の空いているスタッフが総出でお見送り。こうした心のこもったサービスが再訪したくさせるのです。


色の違う砂で描かれたメッセージ。

チェックアウト時、船を待つまでの間にシャンパンのサービスが。

Huvafen Fushi(フヴァフェンフシ)

所在地 North Male Atoll Po Box 2017, Republic of Maldives
電話番号 +960-664-4222
https://www.huvafenfushi.com

チョコレートアワーやフローティング朝食など食体験が充実したモーベンピック


ほぼ360度海の眺めが楽しめる水上レストランの「ボドゥマス」。

 モルディブの北部、比較的近年に開発されたヌーヌ環礁に位置するモーベンピック リゾート クレディヴァル モルディブ(以下、モーベンピック)。国際空港からは水上飛行機で約45分。移動中に眼下に広がるドット模様のような島々も見どころのひとつです。


2018年に開業した比較的新しいリゾート。

白砂ビーチの先にはごくごく浅瀬のラグーンが広がります。

 モーベンピック ホテルズ&リゾーツは現在アコーグループのブランドですが、もともとはスイスのレストランから始まった、濃厚かつクリーミーなアイスクリームやワイン、チョコレート、ヨーグルトなどで知られる会社です。


チョコレートアワーは毎夕1時間、アイスクリームやチョコレートが食べ放題。回転するアイスクリームの冷蔵庫も登場します。

 そのせいか、食が大充実! ホテルランクとしてはプレミアムクラスでも、食に関してはラグジュアリークラスとの呼び声も。中でも大人気のサービス “チョコレートアワー”はゲストが毎日楽しみにしている1時間です。


新たに加わったワインセラーの「オーク・ラウンジ」。14カ国、270ラベルをキープしています。

ソムリエがおすすめする最高の一本のひとつは、ルイ・ロデレールの「クリスタル2014」。

水上コテージは140平方メートル。ファミリーにはビーチプールレジデンスが羨望の的

 客室は72棟の水上プールヴィラ、30棟のビーチプールヴィラ、3ユニットの3ベッドルーム ビーチプール レジデンスの計105棟。


広々としたテラスにはプールや海上ハンモック、サンラウンジャーなどが置かれています。

 水上プールヴィラは、他の水上ヴィラが視界に入る(といっても気にならないほど距離は離れています)水上プールヴィラ・ラグーンがエントリークラス。客室の扉を開けると、通路の正面に光り輝く海、そしてガラスパネルの下にも海。通路を挟んで左右に分かれてリビング&ベッドルーム、広々としたバスルームのレイアウトになっています。


青の差し色が効いているリビング&スイート。室内に滞在中に使えるバッグとビーチサンダルが用意されています。

バスタブとシャワーブースからなるバスルーム。シャワールームはセミオープンで、波音が下から聞こえてきます。

 テラスにはインフィニティエッジのプールやハンモック、サンラウンジャー、テーブル&チェアなどが置かれ、海へ直接下りられるハシゴも。テラスのエリアも広く、滞在中ここで過ごす時間が長くなりそう。

 3ユニットのみの3ベッドルーム ビーチプール レジデンスは、このリゾートのハイエンド。きちんと泳げるサイズのプールやアウトサイドラウンジもあり、広さが230平方メートルもあります。


ファミリーやグループで利用したい3ベッドルーム ビーチプール レジデンス。

巨大マクラに身をゆだねて、プールにぷかり。

 アウトサイドラウンジは2階の高さがあり、海の眺望と潮風が楽しめるスペース。ファミリーやグループで集う場になりそう。ベッドルームがあるメイン棟エリアにはマッサージルームも。随所に居心地のいい場所がちりばめられています。


アウトサイドラウンジは高い位置から海を眺められます。

モルディブの島選びではレストランが重要。その点でもおすすめ!


地元の言葉で“大きい魚”を意味する「ボドゥマス」。伝説に由来するネーミングです。

 モルディブでは、レストランが美味しいことは大きなプレステージ。というのも、レストランが口に合わないからと、隣の島へ気軽には行くことができないのです。その点、モーベンピックの食はバラエティに富み、シチュエーションも多彩。そしてチョコレートやアイスクリームが食べ放題の毎日のお楽しみ、“チョコレートアワー”も!


チョコレートアワーはアート作品のようなチョコレートや、チョコレートファウンテン、回転するアイスクリームの冷蔵庫(!?)などが並びます。

 レストランは、メイン1カ所、シグネチャー2カ所、ワインセラー1カ所。メインの「オヌ・マルシェ」はビュッフェスタイルのダイニング。チョコレートアワーの会場でもあります。ディナーのテーマビュッフェもお皿に盛りすぎてしまうこと必至なくらい充実しています。


ロマンティックなテーブルセッティングもお手のものです。

テーマビュッフェ「アトランティス・ナイト」ではシーフードが山盛りに。

巨大な鍋で炊いたパエリア。絶対おいしい!

 シグネチャーの「ボドゥマス」は和のエレメントを取り入れた水上レストラン。ランチはキラキラ輝くラグーンを、ディナーはLEDスクリーンに映りだされる映像を眺めながら、ロマンティックなひと時を過ごせそう。もうひとつのシグネチャー「ラティチュード5.5」はメインプールの近くに位置するインターナショナル料理レストラン。サンセットはぜひ、ここで!


インフィニティエッジのメインプールと海を望むラティチュード5.5。

クリエイティブな和食メニューも楽しめるボドゥマス。

 オンザビーチでのキャンドルを灯したディナーやプライベートバーベキューなど、「デスティネーションダイニング」では記憶に刻まれる食体験をアレンジしてくれます。今回お願いしたのは「フローティング・ブレックファースト」。お部屋のプールにバスケットに乗せた朝食を浮かべるフォトジェニックなアレンジですが、見た目が美しいだけでなく、クオリティも実に高いのです。卵料理の種類やジュースなどはメニューから好みのものをチョイスできます。


お部屋のプールに浸かりながら朝食が楽しめるフローティング・ブレックファースト。

 トリュフが香る半熟卵とベーコン、アボカドディップをのせたバゲットに、フルーツやキノア、ナッツを彩りよくのせたヨーグルト、4種類のチーズとドライフルーツの盛り合わせに、パンケーキには溶かしたチョコディップとハニーも添えて……。美味しくてヘルシー、見た目もステキ! ボリュームもあるので、ブランチにちょうどいいかも。


写真映えだけではなく、ちゃんと美味しい!

 一周25分ほどの細長い島には、サンスパ・バイ・ヒーリングアースやヨガパビリオン、子供大喜びのキッズクラブ、テニスコートやマリンスポーツセンターなど、幅広くアクティビティが揃っています。


水上とジャングルにトリートメントルームが分かれるスパ。

朝と夕方に無料のヨガセッションを開催。

キッズクラブが充実しているので、パパとママも安心。

モーターを使わないほとんどのものは無料で利用できる各種マリンスポーツ。ただしクリアカヤックとウォーターバイクは有料。

比較的新たに開発されたヌーヌ環礁。イソマグロやカスミアジなど銀鱗系の大物が期待できるそう。

 リゾートの開業は2018年とモルディブのリゾートとしては後発組。それだけに他で評判のイイトコ取りをしつつ、独自のサービスや最新のファシリティを加えたリゾートと言えそうです。

Mövenpick Resort Kuredhivaru Maldives(モーベンピック リゾート クレディヴァル モルディブ)

所在地 Kuredhivaru Island, 20076 Noonu Atoll, Maldives
電話番号 +960-656-3000
https://movenpick.accor.com/en/asia/maldives/kuredhivaru/resort-kuredhivaru.html

取材協力
モルディブ政府観光局日本事務所
https://www.instagram.com/visitmaldivesjapan/
https://visitmaldives.com/en
シンガポール航空 https://www.singaporeair.com/ja_JP/jp/home#/book/bookflight


古関千恵子(こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること30年あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

文・撮影=古関千恵子

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