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上杉柊平が、細田佳央太に思わず…「胸板が厚いんだね!」人気漫画『七夕の国』ドラマ撮影を振り返る

CREA WEB / 2024年8月1日 17時0分


上杉柊平さん。

 ファッションモデルの経験もあり、抜群のスタイルで何でも素敵に着こなす上杉柊平さん。俳優としては次々と話題作に出演し、役のそれぞれの個性を見事に表現している。そんな上杉さんが次に挑むのは、人気漫画原作の超常ミステリードラマ『七夕の国』。選ばれし者が与えられた不思議な能力を持つ男、東丸高志をどんな心境で演じていたのだろうか。


閉塞的な社会や環境で生きることを考える


上杉柊平さん。

――『七夕の国』原作との出会いと、作品に対してどのような印象をお持ちですか?

 最初に読んだのは子どもの頃でした。この作品のお話をいただいたタイミングで購入して読み直してみて、改めて感じたことや気づいたことがいろいろとありました。

 例えば作品にでてくる“触れた物すべてをエグる黒い球体”というエネルギーのようなものは、物語のなかで象徴的な意味を持っていますが、この球体は比喩の一例であって、今の時代であれば、脳でも、スマホでも、使い方次第で何にでも置き換えることができると思いました。

 そして僕がこの作品で惹かれたのは、舞台となっている閉塞的な村やその村に今も残っている伝統行事。八百万の神様を自然と受け容れている“丸神の里”のような町や村が、“変化”というものを好まないことを、細田佳央太さんが演じるナン丸の視点を通して客観的に見せていますが、我々にも丸神の里の人間のような部分があるのではないかということを感じた作品でした。

――東丸高志という役をどのように捉えて、どのように役を膨らませていきましたか?

 東丸高志は、ただ愛されたくて、ただ認められたいだけのかわいそうな奴。その経験がないままに育ってしまって、欲求不満の吐き出し方が他の人とは異なっていただけだと、僕はずっと思っていました。だから自分が演じる上では、「悪い奴」というより「悲しい奴」だと解釈して、東丸高志という人物の土台を作っていきました。


上杉柊平さん。

――主人公の南丸洋二(ナン丸)を演じた細田佳央太さんについて、共演したことで気づいたことはありましたか?

 僕は細田さんのことが一方的に好きで、共演するのをとても楽しみにしていました。ご一緒するシーンも多かったので、目の前で細田さんとたくさんお芝居ができて楽しかったですし、僕が演じる東丸高志が、細田さんが演じるナン丸を振り回していくことが多い中で、振り回されているナン丸が魅力的で、愛らしい存在だなとすごく感じていました。

 撮影の合間に会話させていただく機会もあり、趣味などの話をしたこともありましたが、役としての関係性があったので、あえて必要以上の会話はしないようにしていたように思います。

 細田さんに対する先入観みたいなものはなかったのですが、実際にお目にかかってみると、芯が太くてドシッとされている方という印象で、大きく見えました。僕が怒って細田さんに詰め寄るシーンがありますが、テスト撮影のときに、彼に詰め寄って掴みかかると、しっかりとした体つきで全然びくともしないんです。思わず「胸板が厚いんだね!」って、言った記憶があります(笑)。

もし超能力を得られるとしたら…


上杉柊平さん。

――上杉さん演じる東丸高志は「窓の外に手が届く」と呼ばれる●(まる)を作り出す能力を持ちますが、もし上杉さんが何か超能力を得ることができるとしたら、どんなことができる能力を望みますか?

 瞬間移動とか、空を飛ぶとか、あったらいいなと思う超能力はたくさんありますが……髪の毛を自在に伸ばしたり、短くしたりする能力が欲しい!(笑)

 例えばジョニー・デップの映画を観て、彼のロン毛がかっこいいなと思ったら伸ばしたくなるし、映画『トレインスポッティング』を観たら、坊主になってしまいたくなる。どうしてもお仕事の関係で、自由に髪を短くしたり,伸ばしたりできないことがあるので、「今日は伸ばしたい!」と思ったときに、その超能力があったらいいですね。あとは足にタイヤが生えて僕自身が車になるのもいいな。“カーズ”になって風を感じてみたいです(笑)。

――『七夕の国』の見どころを教えてください。

 この作品を観たときに、主人公のナン丸と同じ視点で、丸神の里のことを“ヤバイ”と思う人は多いと思います。実は作品を通じて、この日本という島自体が“丸神の里”なのではないか、という問いかけが描かれているのではないでしょうか。

 外のものが怖くて、変わることが嫌で、ずっと同じ事を守り続けている。伝統を守ることはいいことだけど、それでは変われない……そういうことに気がつけるのも、この『七夕の国』の魅力かもしれません。

 海外の視点からどのように見えるのかも興味深いですね。もしかすると、少し不気味なものに映るかもしれない。どんなレビューが来るのかも楽しみです。

杉咲花さんの相手役で「このままではダメだ!」


上杉柊平さん。

――これまでに出演された作品で、ご自身に大きな影響を受けたと思う作品があれば教えてください。

 ひとつに絞るのは難しいですが、強いて言うなら、僕が俳優になって2年目くらいに出演したNHKの朝ドラ『とと姉ちゃん』です。杉咲花さんの相手役を演じさせていただいたんですが、何も出来なかったことを記憶しています。このままではダメだと思い、勉強しなければ! と思ったきっかけになりました。

 現場に入るまで、どうやってフラットでいられるかとか、緊張しないようにどうするかとか、自分の気持ちのあり方を見直して演じました。だから、今でも思い出す自分にとって大きな作品です。

――YouTubeチャンネル「上杉柊平3rdPlace」ではご自宅のリノベーションを披露されていますが、今のお住まいはご自身の理想に叶った空間なのでしょうか?

 まだゴールには達していないですね。僕の理想は一軒家。テイストは今と近いと思いますが、ミッドセンチュリーテイストにスペインやアフリカ、ヨーロッパのテイストを混ぜたような家を作りたいです。

 住環境を整えることは、僕の人生において必要事項なので、今住んでいる家でできることをやっていますが、本当の理想を追求するのはまだ先のことですね。好きな家具に囲まれて、自分の好きな空間で過ごすことで、ほかの何かをする準備ができるので、自分のスキルを蓄える空間でもあると思います。


上杉柊平さん。

――家で過ごすおひとりの時間も大切にされていると思いますが、人との関わりを通して自分の世界が広がったというご経験はありますか?

 自分の世界を広げるのは、他者という存在を通してしかできないことかもしれないです。自分の世界を深掘りすることは一人でもできますが、広げるとなると別の視点が必要で、僕にとってそれは友だちの影響が多いです。

 年々、新しい友だちは増えなくなっていますが、10代、20代でキツいことを一緒に経験した奴らは、信頼できますね。学生時代に同じ環境にいた仲間たちが僕のまわりにはたくさんいて、その中で好きだと思える人たちが今もずっと側にいてくれます。今も会うことが多いのは、10代の頃からの友だちばっかり。集まると何をするわけでもないですが、ただ帰りたくなくて、朝まで一緒にいることもあります(笑)。

――これから先のキャリアで目指していることはありますか?

 自分一人だと先々のことを考えるのは無理なので、俳優としてどういう方向に進んでいくのかをマネージャーさんとシェアしていこうと思って、1、2年先くらいのことまでは決めています。まだ先のこと、自分が50歳になったときにどうなのかということは全然考えてもいません。

 プライベートではイギリスに住んで、ヨーロッパ圏のスペインやモロッコ、アフリカにも行ってみたいです。日本とイギリスの二拠点で活動するのは理想ではあります。半年は日本で働いて、半年はイギリスで別の仕事をする。カフェでバイトするのでも良いと思います。イギリスで自分のやってみたい生活ができたらいいですね。

上杉柊平(うえすぎ・しゅうへい)

1992年、東京都出身。2015年にドラマ『ホテルコンシェルジュ』でデビュー。その後、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、映画『シン・仮面ライダー』、『幽☆遊☆白書』など数多くのドラマや映画に出演。公開中の映画『ディア・ファミリー』や『八犬伝』、現在放送中のドラマ「マル秘の密子さん」がある。

文=山下シオン
写真=平松市聖
ヘア&メイク=kazuma kimura(skavgti)
スタイリング=RIKU OSHIMA

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