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神戸・三宮近くで かわいくて、おいしいロシア発見! 「ロシアカフェ神戸ミーシカ」

CREA WEB / 2024年8月11日 11時0分


店内焼きのピロシキとサシースカ(ソーセージ入り)。

本格的なロシアのおやつを楽しめるカフェが誕生


カウンターの上には、ピロシキやサシースカが!

 神戸・北野にあったロシア料理レストラン「バラライカ」が、昨年3月、ひっそりと閉店しました。1951年(昭和26年)の創業で、三宮駅北のビルにあった頃、母とよく出かけた思い出の店でもあります。阪神淡路大震災後も移転して営業を続けていたのですが、閉店してしまい、人気メニューだったボルシ(ボルシチ)とピロシキの気軽なセットや「タンシチューつぼ焼き」などが、もう食べられないと思うと、とても残念、と思っていたら、なんと、新たにロシアカフェができているとの噂。さっそく出かけました。


三宮駅にほど近い住宅街に、隠れ家のようなロシアカフェが!

 場所は、各線三宮駅から北東へ徒歩約10分。住宅街の一軒家の外壁に「M」の大きな文字。店名はロシア語で読めませんが(笑)、2024年5月にオープンした「ロシアカフェ神戸ミーシカ」です。


店内にはロシアの小物がさりげなく飾られて。カウンター6席、テーブル6席。

 店内は、赤や黒、グリーン、ピンクの独特の色使い。シャンデリアがきらめき、ミーシカ(子熊)やマトリョーシカなどロシアの小物があちこちに飾られていて、明るく楽しい雰囲気。カウンターの中で、店主・古池麻衣子さんが笑顔で迎えてくれます。


取材時のピロシキ2種。左「ひき肉と玉ネギ」450円、右「卵とネギ」450円。

 目をひくのが、カウンターに置かれたピロシキ。

「今日のピロシキは、卵とネギ、ひき肉と玉ネギの2種類です」と古池さん。毎日、ひき肉とマッシュポテト、キャベツ、ズッキーニなど、色々な具で作るのだそう。時間をかけて発酵させたパン生地で1個1個ていねいに包み、油で揚げずにオーブンで焼き上げた「焼きピロシキ」です。

 手でつまんで、パクリ。まさにロシアのおやつです。生地は、サクッ、モチッとした歯応えで、とても食べやすい。食感が軽いので、いくつでも食べられそうです。

「卵とネギ」は、ふんわりまろやかな茹で卵の風味が広がる優しい味。

「ひき肉と玉ネギ」は、ピリリと胡椒がきいていますが、こちらも優しい味わい。


「サシースカ(ソーセージ入り)」450円、ビーツとホエイ(乳清)のオリジナルドリンク「赤の広場」600円。

 ロシアで人気のソーセージ入り「サシースカ」には、オリジナルドリンク「赤の広場」を合わせてみました。

「赤の広場」は、凍らせたビーツとホエイ(乳清)をソーダで割ったもの。ビーツの赤がキレイです。よく混ぜて、凍ったビーツとホエイが溶けて変化する味を楽しむのも一興。ソーセージロール「サシースカ」も手で持ってパクリ。ムシャムシャ食べる気軽なおやつです。


自家製のカッテージチーズを使った「ヴァトルーシュカ」。食べやすい小さめサイズ。

「他にも珍しい色々なお菓子を作ります。今日は、私が大好きなヴァトルーシュカも焼きました」と古池さん。

 カッテージチーズを使った「ヴァトルーシュカ」は、ロシア定番の焼き菓子。古池さんはカッテージチーズを牛乳から手作りし、食べやすいよう小さなサイズにしていると言います。誰もが好きなほんのり優しい甘さ。生地はピロシキと同じで、サックリ、モッチリ。


「ヴァトルーシュカ」1個400円、人気の「イワンチャイ」600円。

 一緒に、ヤナギランの葉と花のハーブティー「イワンチャイ」を注文。ビタミン、ミネラルが豊富でノンカフェイン。ロシアではポピュラーなお茶なのだとか。古池さんがロシアから持ち帰ったというグジェリ焼きのティーカップ&ソーサーで供されます。ひとつひとつ異なる形の丸みを帯びた独特のデザインで、厚みがあり、藍色で描かれた手描きの柄も美しい。ヨーロッパの有名ブランドのような逸品でお茶を飲むと、ロシアの貴族になったかのよう。珍しいスイーツがあったり、貴重なロシアのお茶を注文できたり……。旅先のカフェで一休みしている気分になれます。

ロシア人も歓喜する本格ボルシチ


「ボルシチ」700円、手包み「手包みペリメニ」3個450円。

 ぜひ味わいたいのが、古池さんお手製の「ボルシチ」と「手包みペリメニ」。

 ボルシチは、ロシア人の客が「おばあちゃんの味」「家庭の味」と大喜びする一品。「生のビーツをたっぷり使って、ビーフではなくチキンで作っています。ロシアの友人宅で振舞ってもらったような素朴な味を一工夫してレストラン風に仕上げています。これまで日本で親しまれてきたボルシチとは、ちょっと違っているかも」と古池さん。サワークリームも、日本で手に入るものをブレンドして、現地に近い味にしているのだそう。

「手包みペリメニ」は、モチモチの皮を手作り。ジューシーなフィリングとバターのコクがたまらない、クセになる味わいです。色々な具、様々な色のペリメニがあるそうで、それらが登場することがあるかもしれません。

「ロシアではハーブのディルを多用します。ボルシチにもペリメニにもたっぷり使いたいんですが、日本では高価だし、通年で手に入れるのが難しくて」。本場の味にこだわる古池さんなのです。


「ロシアを好きになり、ロシアカフェを始めました」と古池麻衣子さん。毎日ピロシキを手作り。

 古池さんは、ヨーロッパ文化の研究をしていて、イタリアやヴァチカンによく出かけていました。その途中、5日間だけ立ち寄ったモスクワが好印象で、何度も訪れることになったのだそう。

「モスクワを拠点に地方にもあちこち出かけて、友達もできて、どんどん好きになって」。日本でロシア領事館主催のイベントに関わったりもしたと言います。もともとお料理が得意だったので、ロシアで食べた味を再現して友人に振る舞うと、大好評。「カフェをやったら?」と勧められ、昨年からシェアキッチンで色々作ってトライアル。「ロシアの最新の音楽を流してお店をしたら楽しくて」。物件を見つけ、できるところはDIYで壁に絵や文字を描いたりと工夫して、とうとう自分のお店を始めてしまいました。

 古池さんは、ロシアを好きになってもらうため、色々なイベントを企画しています。イギリスより先に紅茶文化が発展していたロシアの紅茶文化を知ってほしいと、お店に飾っている給茶器・サモワールを使ったお茶会を開催しました。もちろん、お菓子付き。


サモワールのお茶会のお菓子。カッテージチーズとベリーのソースの一品と、シナモン風味の「プリューシカ」。

 ロシアのカップ&ソーサーで紅茶や緑茶を出し、ロシア風のお菓子も手作り。サモワールに触れたり、蜂蜜を口に入れて紅茶を飲んだり、ロシアの街を訪れた時の話を聞きながらの、楽しいお茶会。今後も企画するそうです。


サモワールを使ったお茶会。

「私は、ロシアが大好き。ロシアの話ができる、ロシア好きが集える場所がほしかった。関西在住のロシア人の方もたくさん来店してくださいます。私が感じたのと同じように、ロシアを、おいしい、かわいいと思ってもらえる和やかなカフェでありたい」

 おいしい、かわいい、ロシアの家庭の味が楽しめるカフェが、神戸に根付きますように。

ロシアカフェ神戸ミーシカ


外観。

所在地 兵庫県神戸市中央区琴ノ緒町1-8-9
電話番号 078-380-5381
営業時間 11:30~19:00(18:00L.O.)
定休日 火・水曜
Instagram @russiancafe.kobe.mishka

文・撮影=そおだよおこ

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