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トウモロコシの“ヒゲ”捨てるなんて もったいない! 湿気と暑さでだるい& 胃腸が疲れた時に活躍するレシピ3選

CREA WEB / 2024年8月8日 11時0分

 暑さと湿気で身体がなんとなくだるい……。そんな時は薬膳の考えを取り入れてみてはいかがでしょうか。国際中医薬膳師のさとうあいさんに、今が旬のトウモロコシを使った薬膳レシピ3選を伺いました。

古来から生薬として取り入れられていたトウモロコシのヒゲ

 今が旬のトウモロコシ、プチプチとした食感と甘みのある味が魅力の野菜ですね。トウモロコシは、薬膳では体の余分な水を体外に排出する力があるとされています。蒸し暑く湿気っぽい空気は、身体の中にも入ってきて不快症状として現れます。

 むくみや疲労感、身体の重だるさを感じる方は、湿気が原因の不調でしょう。梅雨から夏の蒸し暑い時期を元気に乗り越えるためには、身体に溜まった湿気を体外に排出する食材を活用するのがおすすめです。

 今回ご紹介するトウモロコシのヒゲは、実の部分よりも効能が高いのが特徴です。普段捨ててしまいがちな部分ですが、細かく刻むことで違和感なく美味しく食べることができますよ。


生薬としても使われているトウモロコシのヒゲ。

 トウモロコシのヒゲを乾燥させたものは、生薬名「玉米鬚」(ぎょくべいじゅ)と呼ばれ、高い利尿作用がある食材です。トウモロコシを剥く前に見えるヒゲの部分が褐色になっているものが、熟して美味しいトウモロコシの見分け方。褐色の部分は口に残りやすいので、料理に利用するのは皮を剥いた後に出てくる、黄色のヒゲの部分がおすすめです。

 今回はトウモロコシのヒゲを使ったお手軽薬膳レシピをご紹介します。蒸し暑さで体調を崩しがちな方は、ぜひご活用ください。


◆甘みと旨みが詰まったトウモロコシと枝豆のご飯


疲れた胃腸の調子を整えたいときに。

 トウモロコシを丸ごと味わえる炊き込みご飯です。生の実と芯を使うことで、甘みと旨みをしっかり感じることができます。蒸し暑さで弱ってしまいがちな胃腸の調子を整えてくれる枝豆を一緒に入れて仕上げます。

 味付けは塩のみなので、あっさりと食べることができるのも嬉しいポイントです。湿気を感じるシーズンは、濃いめの味付けは消化に負担がかかりやすいので、薄味を心がけるといいでしょう。

●材料(4人前)


材料はこちら。

・うるち米:2合
・トウモロコシ:1本
・枝豆:100g
・塩:少々

●作り方

(1)トウモロコシは芯から実を包丁で削ぎ落とします。トウモロコシのヒゲは、細かく刻みます。


トウモロコシは芯から実を包丁で削ぎ落とす。ヒゲは、細かく刻む。

(2)米を水で洗って研ぎ、2合分の水を入れ、(1)のトウモロコシの実、ヒゲ、芯、塩を入れます。蓋をしてから強火で加熱します。沸騰したら弱火にし、15分加熱します。


米を水で洗って研ぎ、2合分の水を入れ、(1)のトウモロコシの実、ヒゲ、芯、塩を入れる。蓋をしてから強火で加熱。沸騰したら弱火にし、15分加熱する。

(3)鍋に湯を沸かし、枝豆を茹でます。枝豆が柔らかくなったら、ざるで湯切りをします。


鍋に湯を沸かし、枝豆を茹でる。枝豆が柔らかくなったら、ざるで湯切りをする。

(4)粗熱が取れたら、枝豆の実を取り出します。


粗熱が取れたら、枝豆の実を取り出す。

(5)トウモロコシの芯を取り除き、(4)の枝豆を入れて全体をかき混ぜます。


トウモロコシの芯を取り除き、(4)の枝豆を入れて全体をかき混ぜる。

(6)混ぜた後、再び蓋をして10分ほど蒸らし時間を置き、器に盛り付けて完成です。


混ぜた後、再び蓋をして10分ほど蒸らし時間を置き、器に盛り付けて完成。

◆食感も楽しいトウモロコシとキャベツのつくね焼き


ひき肉と合わせると、トウモロコシの甘みと旨みを味わえるつくねに。

 シャキシャキとしたキャベツと似た、トウモロコシのヒゲの食感が味わえるつくね料理です。キャベツも湿気を除去する効能がある食材なので、ジメジメするシーズンにはぜひ積極的に取り入れましょう。

 鶏肉や生姜はお腹を温めてくれる食材。ついつい冷たい飲み物を飲む機会が増え、お腹が冷えてしまう方にもおすすめの食材です。

●材料(4人前)


材料はこちら。

・鶏ひき肉:200g
・トウモロコシ:1本
・キャベツ:100g
・生姜:10g

<下味調味料>
・塩胡椒:少々
・醤油:小さじ1
・調理酒:小さじ1

●作り方

(1)トウモロコシの実は、包丁で削ぎ落とします。ヒゲ部分は、細かく刻みます。キャベツはみじん切り、生姜はすりおろします。


トウモロコシの実は、包丁で削ぎ落とし、ヒゲ部分は、細かく刻む。キャベツはみじん切り、生姜はすりおろしておく。

(2)ボウルに鶏ひき肉、(1)のトウモロコシの実とヒゲ、キャベツ、生姜を入れます。


ボウルに鶏ひき肉、(1)のトウモロコシの実とヒゲ、キャベツ、生姜を入れる。

(3)練るように全体をよく混ぜ合わせ、<下味調味料>を入れて味を整えます。


練るように全体をよく混ぜ合わせ、<下味調味料>を入れて味を整える。

(4)5センチほどの大きさの円形に丸く形を作ります。温めたフライパンに成型した生地を並べ入れます。


円形にして温めたフライパンに成型した生地を並べ入れる。

(5)弱火でじっくり加熱し、きつね色に焼き色がついたら裏返して反対の面も焼きます。


弱火でじっくり加熱し、きつね色に焼き色がついたら裏返して反対の面も焼く。

(6)中心まで火が入ったら、器に盛りつけて完成です。お好みで醤油やポン酢をつけて、召し上がってください。


中心まで火が入ったら、器に盛りつけて完成。お好みで醤油やポン酢をつけて、召し上がれ。

◆きゅうりの新しい魅力を発見! トウモロコシときゅうりのスープ


栄養が溶け込んだスープ。

 トウモロコシと同じく利尿効果がある、きゅうりと組み合わせた簡単スープ料理です。日本ではきゅうりは生のまま食べることが多いですが、加熱してスープや炒め物に入れても美味しく召し上がれます。きゅうり料理のバリエーションも広がるのでぜひお試しください。

 薬膳ではスープ料理は、食材の効能を引き出す手段として有効な調理法だと言われています。トウモロコシのヒゲを煮込むことで、効能を余すことなく取り入れることができますよ。

●材料(4人前)


材料はこちら。

・トウモロコシ:1本
・きゅうり:小2本
・玉ねぎ:小1個
・卵:1個
・水:800ml
・鶏がらスープ:小さじ1/2
・塩胡椒:少々

●作り方

(1)トウモロコシの実を包丁で削ぎ落とします。トウモロコシのヒゲは、細かく刻みます。玉ねぎは角切り、きゅうりは縦に半分に切った後、斜め薄切りにします。


トウモロコシの実を包丁で削ぎ落とす。トウモロコシのヒゲは、細かく刻み、玉ねぎは角切り、きゅうりは縦に半分に切った後、斜め薄切りにする。

(2)鍋に水、鶏がらスープを入れて沸騰させます。(1)のトウモロコシの実、ヒゲ、玉ねぎを入れます。


鍋に水、鶏がらスープを入れて沸騰させる。(1)のトウモロコシの実、ヒゲ、玉ねぎを入れる。

(3)玉ねぎが柔らかくなったら、塩胡椒、きゅうりを入れます。


玉ねぎが柔らかくなったら、塩胡椒、きゅうりを入れる。

(4)卵をよく溶き混ぜます。


卵をよく溶き混ぜる。

(5)沸騰したスープの中に卵を回し入れ、すぐに火を止めます。


沸騰したスープの中に卵を回し入れ、すぐに火を止める。

(6)全体を簡単に混ぜたら、器に盛り付けて完成です。


全体を簡単に混ぜたら、器に盛り付けて完成。

蒸し暑い日々には、トウモロコシのヒゲを活躍させよう!

 今が旬のトウモロコシ、そのまま食べてももちろん美味しいのですが、ヒゲを使った料理にも挑戦してみましょう。特に、湿気が原因で身体のだるさや、むくみ、胃腸の不調を感じている方はヒゲを活用した薬膳料理が効果的です。

 旬の食材で、身体のケアが手軽にできるのが薬膳の魅力です。いつもは捨ててしまうトウモロコシのヒゲを使って、蒸し暑い季節を元気に過ごせる知識として活用しましょう。


さとうあい

宮城県仙台市在住の料理家。フードコーディネーターや学校講師などを通して飲食業界に携わること20年以上。現在は国際中医薬膳師の資格を取得し、子どもの不調を整える薬膳料理講座や、企業へのメニュー提案などをする傍ら、レシピライターとしても活動中。

文・撮影=さとうあい

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