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「ヒザが痛くなるんです(笑)」佐々木蔵之介が明かす稽古を離れたら“体のメンテナンスばかり”の日々

CREA WEB / 2024年8月10日 17時0分

 年1回というペースで舞台に立ち続けながら、ドラマや映画にも積極的に出演される佐々木蔵之介さん。インスタグラムやXも立ち上げ、今年の2月4日のお誕生日には初のインスタライブを行うなど、ファンとの交流も増えてきたのは嬉しいかぎり! インタビュー後編では、演じる役柄との向き合い方や体のメンテナンス方法などについてのお話を伺いました。


演じる役が生きた土地へと足を運び、自分の“腑”へと落としていく


佐々木蔵之介さん。

――佐々木さんはよく、出演される舞台に縁のある土地を実際に訪れると伺ったことがあります。今回のフェデリコ2世は先に土地を訪れたことが舞台着手のきっかけになっていると思いますが、実際に足を運ぶことで役作りにどんな影響がありますか?

 舞台だけじゃなくて、大河ドラマ『麒麟がくる』で豊臣秀吉を演じたときもあちこち行きました。そこでお酒呑んでご飯を食べるだけだったりもするんですけど、その場所の空気を吸うのと吸わないのとでは、全然違うんです。ここがお城の跡、水攻めしたときの跡というふうに見ていくと、段々と腑に落ちるというか。

 以前『マクベス』を上演したときもスコットランドまでフォトブックを作りに行きましたが、実際にバーナムの森を見て「ここが、魔女の出てきた場所です」「この土地でダンカンのお母さんが殺されました」と話を聞くと、情景が作れるようになるんです。それまで全然入らなかったセリフがスッと入るようになる。

 今回もシチリアで十字軍がここから海を渡っていくという街を訪れました。そこの教会へ足を運ぶと、実際に兵士が十字を削った跡が残っていたりするわけです。使命として「行かなあかん! 戦うぞ!」という想いみたいなのが感じられるというか。本当にそうだったかどうかはわかりませんが、僕はそう受け取りました。


佐々木蔵之介さん。

――ドラマや映画のお仕事もお忙しいと思いますが、こうやって毎年舞台に立たれることに対して、どんな想いをお持ちですか?

 実は、地方公演が楽しみなんです。

――地元の美味しいお酒が呑めるから、でしょうか?(笑)

 もちろん、それもあります(笑)。何と言うか、地方の劇場で地方の方たちと芝居を作れるというのが楽しい。劇場によって僕に対する見方もそうですし、作品に対する接し方がまったく異なるんですよ。

 例えば、戦争のお話を広島の劇場でやったとしたら、それは東京とはまったく雰囲気が違います。広島はそういう歴史のある場所だと改めて思うんです。映像と違って、舞台は劇場にみなさんが集ってくださるから、いろんな感覚を共有できる。それがすごくいいなぁと。わざわざ足を運んでくださっているわけですからね。


佐々木蔵之介さん。

――話題の大河ドラマ『光る君へ』にも出演されていたので、「宣孝様に会いたい!」という気持ちで舞台を観に来られる方も多いと思います。本当にいろんなタイプの役を演じられますが、「いろんな役をやりたい」という“欲”みたいなものをお持ちですか?

 正直言うと、ありますね。この役、あんまりやったことないなと思うと「やりたい!」ってなります。僕、自分には“色”みたいなものが存在してないと思っているんです。そういう意味では、多くの種類の役をやれるのは役者の醍醐味ですね。

 時代も年齢も関係ないし、別に“ヒト”である必要もありません。動物でも、木でもいい。劇団にいたときは学校の教室のロッカーの役までやっていましたから(笑)。若いときから、あんまり変わってないのかもしれませんね。

長い舞台を駆け抜けるために必要なのは……


佐々木蔵之介さん。

――今回も長丁場の舞台です。身体のメンテナンスはどうされていますか?

 これを言うと、「何言ってんの?」と言われちゃうんですけど、稽古に入る前に痩せておきたいというのが毎回あります。

 みんなには「何言うてんの、痩せてるやん! 太ってへんやん」って言われますが、やっぱりちょっとね、ヒザが痛くなったりするんですよ(笑)。だから体重を絞っておくのが重要で……。稽古に入ったら自然と痩せますが、その前から気を付けておきたいです。

――舞台は携わっている時間が長いので、オンオフのスイッチングが難しい気がします。佐々木さんはどうされていますか?

 舞台に入っているときはもう、ほかのことをしない。一切しないです。

――朝から晩まで、役に集中するのですか?

 そういう意味で言うなら、僕は役を引きずらないタイプ。稽古を離れたら、とりあえず考えることは体のメンテナンスのことばかりです。風呂入ろ、はよ寝よ、点滴打とう、鍼しよ…みたいな(笑)。自分でも「つまんないなぁ」と思っています(苦笑)。

 気分転換にショッピング……、なんて絶対にないし、ドライブもしないしなぁ。稽古、本番中は深酒もしません。寝るために、寝酒として飲むくらいで。

 僕、風呂は好きです。毎朝、毎晩入るくらいにお風呂好き。温泉も好きですね。時間ができたら結構ひとりでフラッと行くんです。大好物(笑)。


ジャケット 46,200円、シャツ 30,800円、パンツ 36,300円/すべてCONFECT(CONFECT 表参道店 03-6438-0717)

――佐々木さんが好きな温泉地を教えてください!

 最近の話で言うと、岩手県の遠野にロケで行ったんです。そこでは時間があれば温泉に入って、本当によく寝られました。普段は寝つきが悪いんですけど、あんなに寝られることないなと思うぐらい、ぐっすり。泉質が合っていたんでしょうね。

 泉質が合うという話なら、何年か前にひとりで屋久島に行きまして。レンタカーを借りて島をぐるっと周ったりしたんですが、そのときに屋久島の南側に相当いい感じの温泉がありまして。あれは、今までたくさん巡った中でも一番気持ちのいい温泉でした。

 屋久島は365日毎日雨が降るという場所ですから、途中で雨が降ったらそれを吸い上げているガーッというような音が聞こえてくる、そんな森のど真ん中にあるという環境も素晴らしかったです。

 あとは最近函館スプリントで、函館競馬場に仕事で行ったのですが、タクシーの運転手さんが「冬は猿がお風呂に入りに来るんです」って言っていたのが面白くて。一度猿と一緒に温泉入ってみたいなって思っています(笑)。

――最近佐々木さんはInstagramやX(旧Twitter)を新たに始められましたよね。とても楽しく拝見していますが、SNSを使ったコミュニケーションはいかがですか?

 慣れないし、自信がないですけど(笑)、スタッフと一緒に頑張っています。でも楽しんでいますよ。インスタライブもちょこちょこやったりとか……。

 あとはXも結構頑張っています。フェデリコクイズを出したり、いろいろやっていくので、ぜひ登録お願いします! あれ? こういうときは「フォローしてください」って言うのかな? ボチボチやっていきたいと思います。

佐々木蔵之介(ささき・くらのすけ)

1968年2月4日生まれ 京都府出身。神戸大学在籍中、劇団「惑星ピスタチオ」の旗揚げに参加、以降看板俳優として活躍。退団後、2000年NHK朝の連続テレビ小説「オードリー」で注目を集めその後テレビ・映画・舞台など数多くの作品に出演。2005年には自身がプロデュースを務める演劇ユニット「Team申」を立ち上げ不定期で公演を開催している。主な出演作にNHK大河ドラマ『光る君へ』(2024年)、『映画 マイホームヒーロー』(2024年)、『ゴジラ -1.0』(2023年)、舞台『冬のライオン』(2022年)、『「守銭奴ーザ・マネー・クレイジー』(2022年)など。佐々木蔵之介FCサイト『TRANSIT』https://sasaki-kuranosuke.com/

文=前田美保
撮影=佐藤 亘
スタイリスト=勝見宜人(Koa Hole inc.)
ヘアメイク=晋一朗

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