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【十和田アートと一緒に楽しみたい】ビッグなスズメがお出迎え! 雑貨と 器がかわいいショップ「鳥曇」他3選

CREA WEB / 2024年8月10日 7時0分

「AOMORI GOKAN アートフェス 2024」開催中


「十和田市現代美術館」外観。

 2024年9月1日までの期間、青森県の美術館5館が協働した「AOMORI GOKAN アートフェス 2024」が初開催中です。このイベント最大の特徴は、フェス全体を総括するアートディレクターを配置せず、地域に根ざした各館のキュレーターが企画・運営していること。

 2024年度は、共通テーマである「つらなりのはらっぱ」を、それぞれが解釈し、展覧会やプロジェクト、パフォーマンスなどに落とし込んで展開します。

 CREA WEBでは、「AOMORI GOKAN アートフェス 2024」の開催に合わせて、短期集中連載をスタート。5館の展覧会と、各館へ行ったら立ち寄りたいスポットを、青森県在住のライターがご紹介します。第5回は「十和田市現代美術館」です。


「十和田市現代美術館」のメイン企画は「野良になる」


丹羽海子《メトロポリス・シリーズ:太陽光処理施設》2024

「十和田市現代美術館」では、「AOMORI GOKAN アートフェス 2024」のメイン企画として、「野良になる」を開催。アートフェスのテーマである「はらっぱ」を、自然と人間の交わるところと捉え、野生でも飼育されるのでもない「野良」をキーワードに、自然と人間の関係を考え直す展覧会を行っています。

日本とアメリカにルーツを持ち、トランスジェンダー女性として生きる丹羽海子は、コオロギを用いたインスタレーションを展示。害虫として駆除される存在であるコオロギは、丹羽にとって喪失や孤独の象徴でもあるといい、ゴミで作られた街を行き交います。


䑓原蓉子《大湊線》2024

 幼少時、学校へ行くことができなくなった経験を持つ䑓原蓉子は、編み物と出会うことで心の安心を得ることができたといい、羊毛を素材として、青森で見た自然や東京での日常のなかで感じたことをテキスタイルに表現。


アナイス・カレニン《植物であったことはない》2024

 ブラジル出身のアーティストで作家、そして研究者の顔も持つアナイス・カレニンは、人間による植物の管理と、植民地化の歴史に関心を持ち、《植物であったことはない》と題したインスタレーションを展示。写真、音、植物、香りで構成された作品は、展示室、廊下、中庭に広がっています。


永田康祐《鮭になる》2024

 品種改良や養殖といった人間のコントロールと動植物の生が交錯する関係を、映像や料理を通して表現する永田康祐は、養殖の鮭をモチーフにしたアニメーションを制作。展示室とカフェスペースで上映しています。7月と11月には、青森でのリサーチを《Feasting Wild》と題し、コース料理にして発表予定です。

 また、「十和田市現代美術館」といえば、常設展の豪華さでも知られています。


ロン・ミュエク《スタンディング・ウーマン》2007

 チェ・ジョンファの《フラワー・ホース》やロン・ミュエクの《スタンディング・ウーマン》をはじめ、草間彌生や塩田千春、レアンドロ・エルリッヒなど、アート好きにはたまらないラインナップです。

十和田市現代美術館

所在地 青森県十和田市西二番町10-9
電話番号 0176-20-1127
開館時間 9:00〜17:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日(7月15・29日、8月5・12日は開館)
観覧料 一般1,800 円(常設展込み)
https://towadaartcenter.com/

現役編集者が店主の本屋さん「TSUNDOKU BOOKS」


現役編集者が店主の本屋さん「TSUNDOKU BOOKS」

 十和田市現代美術館でアートを満喫したら、十和田散歩も楽しみましょう。美術館から徒歩約7分の「TSUNDOKU BOOKS」は、2024年5月にオープンしたばかりの新刊書店。築55年の物件を改築したという、約12坪の小さなお店です。


本が積まれている店内。

 今年Uターン移住した店主の長嶺李砂さんは、現役の編集者。自身も数多くの料理書の編集を手がけてきたため、食にまつわる本のセレクトが多め。「TSUNDOKU BOOKS」という店名には「積読こそ、愛せよ」という思いが込められています。


青森にまつわる本を集めたコーナー。

 毎月1日から15日までオープンし、16日から月末は編集者の仕事に専念するためお休み。月の前半で本を買って、後半は読む期間にするという常連さんも。開店は15時から21時と、一日が終わる時間帯に営業しています。


オリジナルのしおりやシール。

TSUNDOKU BOOKS

所在地 青森県十和田市稲生町14-52
営業時間 15:00~21:00 
定休日 毎月16日~月末
https://www.instagram.com/tsundoku_twd/

センスのいい雑貨と野鳥モチーフのアイテムが集まる「鳥曇」


お手製のスズメバルーン「ビッグ・チュン」が迎える。

 せっかく十和田を訪れたなら、ミシュラン・グリーンガイドで二つ星に選ばれた奥入瀬渓流にも寄りたいもの。

 美術館から車で約30分、奥入瀬渓流の玄関口である焼山エリアの近くにある「鳥曇」は、2023年9月オープンの、日用雑貨や野鳥モチーフの彫刻などを扱う店。


鳥をモチーフにした商品が並ぶコーナー。

日用雑貨は“高すぎず日常的に使えるもの”をセレクト。

 物販を担当するのは、妻の杉浦香菜子さん。国内外の日用雑貨をメインに、作家ものの器など、“一人暮らしの女性が家でほっとできるような、高すぎない手頃なもの”を基準にセレクトしています。

 併設する喫茶では、コーヒーやチャイなどのドリンクのほか、スイーツも提供。


併設する喫茶。年季の入った梁をあらわしに。吹き抜けが気持ちいい。

 野鳥好きの夫・裕志さんが製作した、野鳥モチーフの彫刻を販売しているほか、工作教室も行っており、彫刻への絵付け体験ができます。


工作教室が行われるスペース。

店舗の奥には大きな窓があり、緑を借景に。

 築50年以上、間口が狭く奥行きのある“うなぎの寝床”をリノベーションした建物を店舗にしており、柱や梁は可能な限り生かし、もともとの建物にあった床板などもカウンターや階段として再生させています。

 実は店内の壁色は「リトルスワン」や「スズメのおなか」をイメージして調色したオリジナル。場所によって色を使い分けているので、ぜひ見比べてみてくださいね。

鳥曇

所在地 青森県十和田市法量焼山64の181 
電話番号 050-3491-8783
営業時間 9:00〜16:00
定休日  不定休
https://www.instagram.com/torigumori_towada/

東北の手仕事が集まる「暮らしのクラフト ゆずりは」


「暮らしのクラフト ゆずりは 奥入瀬店」。

 美術館から車で約30分。「鳥曇」と同じく焼山エリアにある「暮らしのクラフト ゆずりは 奥入瀬店」は、“日々の暮らしの中で使えるもの”をテーマに、東北の手作りの品々を扱うセレクトショップ。はじまりは36年前、オーナーの田中陽子さんが東北の職人を訪ね歩くことからスタートし、“この地の素材を使い、この地で作られたもの”を紹介する「暮らしのクラフトゆずりは 十和田店」をオープンしました。


「暮らしのクラフト ゆずりは」十和田湖店。

 姉妹店である奥入瀬店をスタートさせたのは6年前のこと。奥入瀬渓流の自然に身を委ねたあと、北国の厳しい気候風土により育まれた手仕事の品々に触れてほしいという思いから誕生したお店です。


「暮らしのクラフト ゆずりは 奥入瀬店」の内観。

 冬期間はオーナー自ら全国各地へ手仕事の品々を運び、200回以上の「東北の手仕事展」を開催してきました。海外でもフランス・パリをはじめ、地方都市での巡回展を開催し、手仕事の素晴らしさを伝えています。

「ゆずりは」という店名は、新芽が出揃ったのを見届けたように旧葉が落ち、入れ替わる常緑樹からとったそう。東北の手仕事が「ゆずりは」のように末長く受け継がれるように、現代の“用の美”を提案しています。

暮らしのクラフト ゆずりは
奥入瀬店

所在地 青森県十和田市大字奥瀬字栃久保11-253 
電話番号 0176-74-2151
営業時間 11:00~17:00
定休日 冬期(11~4月)休業

暮らしのクラフト ゆずりは
十和田店

所在地 青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔休屋486
電話番号 0176-75-2290
営業時間 10:00~17:00
定休日 冬期(11~4月)休業
https://www.yuzuriha.jp/

文=栗本千尋

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