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『海のはじまり』で注目の木戸大聖、大先輩・小栗旬とのゴルフに大遅刻!そのときの“不幸中の幸い”とは?

CREA WEB / 2024年8月29日 17時0分


木戸大聖さんが初声優を務めた映画『きみの色』の撮影秘話は前篇で。

 8月30日公開のアニメーション映画『きみの色』で、初めて声優業にチャレンジした俳優の木戸大聖さん。思春期の高校生たちが向き合う自立、葛藤、ほのかな恋の模様が山田尚子監督の繊細な筆致で描かれる本作において、木戸さんは音楽好きの少年・影平ルイを演じた。


©2024「きみの色」製作委員会

 インタビュー後篇では、木戸さんの代表作のひとつ『First Love 初恋』からの気持ちの変遷や、将来に向けての思い、さらには最近起こった“不幸中の幸い”ハプニングなど、CREA WEBだけに教えていただいた。


出世作『First Love 初恋』を振り返って

――『きみの色』に臨むにあたって、不安や緊張感があったというお話を前篇でしていただきました。そうした思いは払拭して作品に入るのか、その気持ちを変える努力をするのか、木戸さんはどういうタイプですか?

 最近は、自分が不安に思うことは正常だと受け止めるようになりました。逆に言えば、不安や緊張感がないほうがすごく危険だなと思うんです。満足してしまっているから不安がないのだと思うので。なので、あえて払拭しようとするのではなく、毎回「これはいい状態なんだ」と思い込んで臨むほうが自分にとってはいいのかなと感じています。

――木戸さんといえば、『First Love 初恋』(並木晴道役)で広く世間に知られたイメージがあります。環境や心境の変化など、実感としてはいかがでしょうか?

 変化は本当にありました。自分にとって大きなターニングポイントとなった作品だと思っています。『First Love 初恋』に出るまでは、「自分の役者としての代表作はこれです」とか「この作品、観てください」と堂々と言えない自分がもどかしかったんです。それが『First Love 初恋』と出合えて、あれだけの反響をいただけて。自信を持って「自分が出ている作品です」と言えるものができたことが大きいです。


木戸大聖さん。

――プラスの側面が大きかったということですよね。逆に、これからも変わらずにいたいことはありますか?

 やはり初心を忘れずにいたいとずっと思っています。今は「これ見たよ」、「あれ見たよ」と言ってもらえたり、作品や役が増えるごとに「木戸大聖」という役者の印象を持ってもらえるのが嬉しいです。

 でもこれからは、初心を忘れずに、持っていただいたイメージを上書きできるような作品を作っていかないといけないと思っています。そうしないと、常に「あの作品に出ていた人だよね」で止まってしまうので。今は『First Love 初恋』の晴道のイメージに上書き……と言ったら変な言い方ですけど、さらにイメージを重ねていける作品や役を、もっともっと増やしていきたいと思っています。

――『きみの色』もまさにその一つ、ですよね。

 本当に! そう思います。

いつか演じてみたい「スポーツドラマ」は?


木戸大聖さん。

――現在27歳ですが、20代のうちにやっておきたい役やチャレンジしたい作風など、具体的に見据えているものはありますか? 影響を受けた作品なども、もしあれば教えていただきたいです。

 これまで自分にご縁があり出会ってきた役は、自分がやりたい役、やれそうな役というよりは、「こんなオファーが来るんだ……!」という驚きのほうが多かったんです。なのできっと今後もそんなふうに役に出会っていくんだろうな。

 僕、木村拓哉さんのドラマが大好きなんです。特にアイスホッケーの選手を演じた『プライド』が大好きで! あとは山下智久さんがバスケットボールの選手をやっていた『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』も大好き。放送当時、僕も中学でバスケをやっていて夢中で観ていました。スポーツ人間として、スポーツを題材にしたドラマにたくさん影響を受けた分、今度は自分が演じる側になってみたいです。


木戸大聖さん。

――やるならバスケが一番いいですか?

 バスケももちろんいいんですが、大学時代にちょっとだけラクロスをやっていたんです。ラクロスのドラマって最近あまり観ないので、やってみたいです!

 ラクロスはアイスホッケーとちょっと似ていて、ヘルメットをつけてぶつかり合う結構激しいスポーツなんです。競技自体も面白いのでいいんじゃないかな。ただヘルメットをつけたら……顔が見えなくなっちゃうんですけど(笑)。

『プライド』のときも、木村さんがたまにメットをシャッと上げるのがすごく格好よかったので、そういうのもいいのかなって勝手に思ったりしています(笑)。

――近い将来観たいです、楽しみにしてます! 最後に、最近の誰にも話していない木戸さんニュースがあれば伺いたいです。

 (マネージャーさんに)あの話、言っていい? 言っていい(笑)?

大先輩とのゴルフに大遅刻……!


木戸大聖さん。

――ぜひ教えてください!

 今(5月中旬)ドラマの撮影に入っていることもあって、なかなか休みがない中、久しぶりに昨日お休みをいただいたんです。そのタイミングで、事務所の先輩でもある小栗旬さんから「ゴルフに行こうよ」と誘っていただいて!

 やった、ちょうどお休みだと思って「行きたいです!」と勢いよく返事をした……のですが……。当日の朝、大寝坊してしまって……。

――!!!

 寝ているときに何回か電話もいただいたみたいなんですが、爆睡で、起きたのが10時でした……。ゴルフは8時50分スタートだったんです……。

――怖い話です。向かわない選択肢はないですが……。

 もちろんです! 車で速攻向かいました!!

 小栗さんのほかに溝端淳平さんもいらして、前半は二人で回られていて、後半はスタートを待ってくださっていたので、なんとかご一緒することができました。お二人ともニヤニヤしながら「やったな~~~」みたいな(笑)。

――お叱りなく、やさしい先輩たちですね!

 おっしゃる通り、本当にやさしい先輩たちで僕は恵まれているなと思いました……。

 いつもゴルフだと早起きしちゃうんですよ。昨日もむしろ一緒に行けるのがうれしくて、興奮して1回起きて着替えもしたんです。

 そのままソファに座っていたら、ソファで寝てしまって。だから寝坊してもすぐ家を出られたといえば出られたんですけど……不幸中の幸いって、こういうことですかね(笑)。

木戸大聖(きど・たいせい)

1996年12月10日生まれ、福岡県出身。NHK BSプレミアム「おとうさんといっしょ」レギュラー出演、2023年7月公開の映画『先生!口裂け女です!』で映画初主演、同年8月放送のドラマ「僕たちの校内放送」(フジテレビ系)にて連続ドラマ初主演。Netflixオリジナルシリーズ「First Love 初恋」の主人公・並木晴道の若き頃を演じて大きな注目を集める。

衣装クレジット

Camphor Wood(https://yz-store.com/pages/contact)
MONO-MART(03-6417-0901)
SANDERS JAPAN(03-6231-0115)

文=赤山恭子
撮影=山元茂樹
ヘアメイク=速水昭仁
スタイリスト=田中トモコ

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