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“怖いほう”の小日向文世の本領発揮 夏ドラマ『降り積もれ孤独な死よ』 誰もが知るあの名作の“狂気”再来!

CREA WEB / 2024年8月25日 17時0分

 こんにちは、ドラマウォッチャーのMです。愚痴っても仕方ないのですが、殺人級の暑い夏ですね……!

 ただでさえインドア人間は、この暑さでますますインドアに拍車がかかり、ドラマや映画ばかり見ています。

 夏ドラマは、個人的に好みの作品も色々あるのですが、全体的には若い男子が多い印象。おじさん俳優はクセ強な役の人が目につきます。そこで今回も、注目したいおじキャラと、演じる俳優たちを3名厳選してご紹介します。

 ちなみに、このコーナーでは“おじさん俳優”を、40歳以上と定義してます。


◆『降り積もれ孤独な死よ』の小日向文世

“怖いほう”の小日向さんの本領発揮! 謎の男をまっとう中


全身の出で立ちから不穏な灰川十三(小日向文世)。©井龍一・伊藤翔太/講談社 ©ytv

 久しぶりの不気味な小日向さん来たーーーっ、とガッツポーズしてしまうような、不気味だけれど目が離せないキャラクターを演じているのが、放送中の『降り積もれ孤独な死よ』(読売テレビ・日本テレビ系)。

 物語は、ある屋敷の地下室から13人もの子どもの白骨死体が見つかることからスタート。刑事の冴木 仁(成田 凌)たちは捜査を開始し、現場である“灰川邸”の持ち主、灰川十三(小日向文世)を探し始める。

 そんな中、灰川を父と呼ぶ女性、蓮水花音(吉川 愛)が現れ、灰川は何人もの子どもを屋敷に連れてきて、共同生活を送っていたことが判明。現在生き残っている子どもたちの行方も追うことになるが……という、謎の多い設定。

 小日向さんは事件の鍵となる男、灰川十三役。顔の半分に大きな痣があり、丸レンズで瞳がほとんど見えない黒サングラスに、黒タートルネックという、見るからに怪しい出で立ちで登場するのですが、第1話ラストであっさり逮捕。第2話ラストでは刑務所内でなんと首を吊って死んでいる姿が発見されてしまいます……!

 ですがもちろんそのまま完全退場というわけではなく、灰川邸で本当は何があったのか、灰川と子どもたちの間で何があったのか、などの真相が暴かれていく回想シーンで引き続き登場しています。

 にしても今回の小日向さんは不気味です。

圧倒的な不気味オーラ


子ども時代の花音(有香)に、リッカのマークの意味を語る灰川。©井龍一・伊藤翔太/講談社 ©ytv

 ビジュアルがそうなっているから、もありますが、湖のほとりにたたずんでいるときや、子ども時代の花音(有香)に万引きを教えているときも、表情がほとんど変わらない、抑揚のない話し方で何を考えているのかまったくわからない、体温が低そうな感じがさすがの演技。ご本人も公式HPで、「どういう人物像なのかが非常に謎めいています」とコメントしています。

 そもそも灰川は、子どもたちを強制的に連れ去ったのではなく、親から虐待を受けていた子どもを連れてきていた、つまり救済しようとしていたようなのですが、その目的は今のところ不明。

 “謎の男”というキャラクターは、ミステリーや刑事ものではよく出てくると思いますが、その“謎っぷり”をここまで見事に体現できることって、なかなか少ないと思います。

 最近は、ドラマの公式SNSで、撮影中のオフショットが公開されるのが当たり前となり、キャストたちのNGシーンや、ふざけたりリラックスしている写真や動画を見られることが増えました。

 ですがこのドラマの公式SNSでは、小日向さんのそういったオフショットは今のところ皆無。あるのはドラマ内の場面写真だけです。

 灰川のミステリアスさを終盤まで維持するためには、それは正解だと思います。なぜなら、小日向さんの人懐っこい笑顔は、灰川とはあまりにも真逆だからです。

 小日向文世さんは舞台、ドラマ、映画ですでに膨大な数の作品に出演していて、演じたキャラクターの幅もあまりにも広いのですが、番組でご本人が話すところなどを見たことがある人は、明るい、可愛らしいという印象を持っている人もいると思います。

 ですが怖い役、嫌な役のときの彼の放つ不気味オーラは他を圧倒するものがあります。

うっすら狂気をはらんでいる役の小日向さんは格別


親に虐待されていた子どもを屋敷に集めていた灰川。その目的は……。©井龍一・伊藤翔太/講談社 ©ytv

 その昔筆者が小日向文世という役者をハッキリ認識したのは、最近配信されて人気のすごさを改めて知らしめていた『古畑任三郎』(フジテレビ系)のサードシーズン、田中美佐子が犯人の回。

 潔癖症で几帳面、さらに妻に対するモラハラとも独占欲ともいえる束縛で、家に縛りつけようとする粘着夫・小田嶋佐吉でした。

 当時まだ小日向さんの顔をよく知らなかったおかげもあり、この束縛する夫が本当にいやらしく憎たらしく見え、殺されて当然とすら感じていました(あくまでドラマ内で、の話)。

 そのくらいこの役の小日向さんは、そういう人に見えた。

 優しい性格のキャラクターや、可愛らしさを感じさせるキャラクターも多くあるのですが(忘れられない愛すべきキャラクターは『木更津キャッツアイ』(TBS系)の公助!)、映画『20世紀少年』シリーズで演じたヤマネ、『真田丸』(NHK)で演じていた豊臣秀吉など、うっすら狂気をはらんでいる役の小日向さんは格別だと思うのです。舞台『国民の映画』でナチス党員のゲッベルスを演じたときもすごかった。

 そして今回の灰川十三役は、そういう狂気ともまた少し違う怖さを感じます。

 物語は中盤から終盤に向けて二転三転中で、まだ真相はまったくわからない状態。灰川十三と子どもたちの間に何があったのか。さらに小日向さんの凄みが見られることを期待しています。

『降り積もれ孤独な死よ』

毎週日曜22時30分放送(読売テレビ・日本テレビ系)
https://www.ytv.co.jp/furitsumore/
Instagram:@furitsumore_ytv

文=斎藤真知子

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