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米国ポートランドでスロートラベル キッチン付きホテルで料理しながら 暮らすように過ごしてみたい!

CREA WEB / 2024年8月26日 17時0分


ポートランドのアイコンの一つ、ダウンタウンにある「アーリン・シュニッツァー・コンサートホール」。1928年からの建物は国家歴史登録財。

「車がないと街を回れない!」「円高だしチップもいるし旅費がかかる」そんな風に思われがちなアメリカだが、西海岸のオレゴン州にあるポートランドで暮らすような旅をしてみるのはどうだろう? 日本からポートランドまで、最短はシアトル(日本から直行で約9時間半)で飛行機を乗り換えて約40分だ。


空港から市内直行で便利なMAX。簡単な登録で使えるシェアライドの自転車もある。

 ポートランド国際空港から市内までは、路面電車のMAXで直行(約40分)。空港からの路線を含む路面電車やバスなどの公共交通機関(TRI MET)は、2時間半ならわずか2.8ドルで乗り降り自由。

 オレゴン州での買い物は、アメリカでも数少ないノータックス。消費税がかからないスーパーマーケットに、オーガニックやローカルの食品や惣菜が数多く並ぶ。各国の料理が味わえるフードカート(屋台)も手軽でおいしい。つまり、ポートランドはゆっくり滞在を楽しむスロートラベルにぴったりの街!

 素材を買って調理してもいいし、総菜を購入して部屋で楽しんでもいい。気楽にこの地を満喫する、おすすめのキッチン付きホテルをご紹介。

TRI MET 日本語サイト

https://trimet.org/ja/index.htm


キッチン付きホテル、イン・アット・ノースラップ・ステーションは停留所の真ん前に建つ。

停留所の真ん前、自由に使えるルーフトップもお洒落

◆Inn at Northrup Station (イン・アット・ノースラップ・ステーション)

 ポートランドの街中を走る路面電車(Portland Street Car NS Line)の停留所(NW 21st & Northrup) 真ん前という抜群の立地の「イン・アット・ノースラップ・ステーション」は、70年代にアパートして使われていた建物をリノベーションしたヒップなデザインのホテル。

 70室すべて、46.5平米でリビングスペースのあるスイートタイプ、ワークのしやすいデスクもあり。ほとんどの部屋にキッチンがついていて4名定員で、日本人に嬉しいのは、全室バスタブ付きなこと。


ほとんどの部屋にこのようなキッチンが付いている。

ポップな家具がお洒落。ソファはエキストラベッドになる。

ベッドはキングサイズ。一部、クイーンサイズベッドのツインも。

 充実した設備のキッチンはカウンターもあって、朝ごはんなども楽しめそう。さらにテラスもあって、特に1階の部屋には、チェアと夜にはロマンティックに火の灯るティキトーチまで。2階以上はテラスのみだが、宿泊者がいつでも使えるルーフテラスがあり、BBQグリルも置かれている。


ルーフテラスにはスタンディングのストーブもあり、晴れていれば年中過ごせる。

 フロント前のロビーには、セルフサービスのお茶とコーヒが置かれ、いつでも気楽にくつろげる。チェックインをするとホテル専用の路面電車乗車券(2時間半、乗り降り自由)と路線図をくれるのも、初めての街歩きにはうれしいもの。あと何分でストリートカーが来るかが表示されていて、ぎりぎりまでロビーで待っていることもできる。

 月曜にはブルワリー、水曜にはワイナリーと、地元生産者と組んでの簡単な無料試飲なども振る舞われる。そのほかに、コンチンネンタルブレックファスト、高速WiFi、敷地内パーキングも無料と至れり尽くせり。


マップもあるロビーにシーソルトキャラメルが置かれているのもチャーミング。

Inn at Northrup Station (イン・アット・ノースラップ・ステーション)

所在地 2025 NW Northrup St, Portland, OR 97209
電話番号 800-224-1180
客室数 70室
料金(1室) $200~(2名利用時・税別)
https://www.northrupstation.com/

古きよきポートランドの雰囲気 キチネット付きの部屋でくつろぐ

◆The Mark Spencer Hotel (ザ・マーク・スペンサー ホテル)


クラシックな外観も素敵なザ・マーク・スペンサーホテル。

 徒歩圏内にスーパーマーケットや飲食店が数多いダウンタウンの便利なところにある「ザ・マーク・スペンサーホテル」は、前身のノートニアホテルの開業(1907年)からだとポートランド一古いホテル。

 建物は当時のままを生かし、クラシックな雰囲気を残しつつ内部を改装。洗練されたモダンな家具が備わり、快適に過ごせる。

 フロントに日本人スタッフがいるのも頼もしい。

 客室タイプは、約22平米のエコノミーから約84平米あって8名がけテーブルがセットされたホスピタリティスイートまでバリエーションがある。ほとんどの部屋にはキッチンがあり、ない部屋にも電子レンジと冷蔵庫が設置されていて便利。


マスタースイートのLDKスペース。

クラシックなベッドルーム。ゆったりとしたスペースにデスクもある。

「マスタースイート」は、約50平米。キッチンダイニングとリビングのあるスペースとベッドルームとがドアで仕切られて、アパートメントのように感じられる。

 広々したベッドルームにデスクが置かれ、バスルームまで奥行きがあって、落ち着いた雰囲気だ。


タイル壁が映えるシャワールーム。一部にはバスタブのある部屋も。

カフェは、昔のレンガ壁をそのまま生かしている。

 ホテル1階には、無料のお茶とコーヒーが置かれ、ゲストがゆっくり過ごせるライブラリー、フィットネスセンター、そしてレンガ壁に囲まれてガラス張りの天井から光の注ぐカフェがある。

 朝は、デニッシュ類が2.5ドル~、サンドイッチ類が4ドル~とお手軽。毎日午後5時から6時には無料でワインが振舞われる。古きよきポートランドの雰囲気を感じながら、部屋でもくつろげるホテルだ。

The Mark Spencer Hotel (ザ・マーク・スペンサー ホテル)

所在地 409 SW 11th Ave, Portland, OR 97205
電話番号 503-224-3293
客室数 101室
料金(1室) $200~(2名利用時・税別)
https://markspencer.com/

 ホテル以外にもAirbnbで一軒家をまるごと貸しているところも多く、多人数での宿泊先を探す時などに便利。Airbnb は、基本的にキッチンや暮らすための設備は整っているし、リスティング(宿泊施設)の絞り込み項目に「洗練されたデザイン」や「シェフ仕様のキッチン」などもあって、偶然に面白い選択ができることもある。


スケジュールと人数、どんなイメージのステイを楽しみたいかでチョイスできるAirbinbのサイトで宿泊先を探すのも楽しい。

Airbnb

https://www.airbnb.jp/oregon-united-states/stays

暮らすように滞在するポートランドで何をして楽しむ?

 気ままに暮らすように過ごせそうな滞在先を見つけたらポートランドで何をするか。おすすめの過ごし方をご紹介。

スーパーでオーガニックやローカルの食材を探す

 まずは、毎日、地元の人が買い物をするスーパーへ。1922年にポートランドで生まれたチェーン「フレッド・メイヤー」、同じく1999年設立の地元密着型スーパー「ニュー シーズンズ」、こだわりの商品構成が人気の「トレダー・ジョーズ」、大手の「セイフウェイ」や「ホールフーズ」など大小かかわらず、オーガニックのコーナーとローカルプロダクツ表示は必ずといっていいほどある。

ファーマーズマーケットで生産者のおすすめを試す

 週末と水曜日にポートランド各地で開かれる「ファーマーズマーケット」では青果や花、加工品などの生産者から話を聞きながら、吟味して買い物ができる。屋台や音楽ライブなどもあり、オープンエアで楽しい時間が過ごせる。

Portland Farmers Market

https://www.portlandfarmersmarket.org/


緑がきれいなポートランド州立大学(PSU)のキャンパスで開催されるファーマーズマーケットには100軒を超える生産者が出店。

インターナショナルなフードカートで未知な食べ物にトライ

 今や市内には500台を超えるフードカート(屋台)があるというポートランド。常設型でいろんな国の料理の屋台が固まってある。

 ダウンタウンから少し南の「ミッドタウン・ビア・ガーデン」のように屋根付き席を設けて、アルコールを提供しているところもある。検索には下記のポートランド観光協会(Travel Porland)のサイトが便利。

ポートランド観光協会(Travel Porland)

https://www.travelportland.com/food-cart-finder/food-cart-pods/


韓国、メキシコ、タイ、インド……。「トウキョウ・サンド」というユニークなサンドイッチ店やベジタリアンメニューのある店も。

ブルワリーパブのハッピーアワーで一杯

 冷涼な気候でビール醸造が昔から盛んなポートランドは、クラフトビールの聖地と呼ばれる。ブルワリー(ビール醸造所)でそのまま出来立てのビールが飲める場所も多い。ちょっとお得に飲めるハッピーアワーを狙ってみては?(午後の2時からなど、ポートランドのハッピーアワーは早めなので、事前にチェックや予約を)

 主要なブルワリーをトラベルポートランドが日本語サイトで紹介している。

トラベルポートランド

https://www.travelportland.com/ja/portland-beer/

ちょっと足を伸ばしてトレイルハイクと絶景を楽しむ

 街中を徒歩や公共交通機関を利用して回りやすいポートランドだが、車で10分も行けば、驚くほど緑豊かで、森林の中にトレイルもいっぱいある。

 車はUberやLyftなどですぐ手配もできるし、バス停近くに入り口のあるところも。

ポートランドのトレイル参考サイト

https://www.portland.gov/parks/nature/trails


ワイルドウッドトレイルを通って昔のオレゴンのメディア王が建てた「ピトック邸」からオレゴン富士と呼ばれるフッド山を望む。

 個性あふれるファ―マーズマーケット巡りやブルワリーでクラフトビールを楽しむなど、爽やかな気候のポートランドで体験できることは盛りだくさん。暮らすように過ごせそうな滞在先を選んで、次の休暇はぜひポートランドへ!


小野アムスデン道子

ロンリープラネット日本語版の立ち上げより編集に携わったことから、ローカルグルメや非日常の体験などこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ ジャーナリストへ。エアライン機内誌、新聞、ウェブサイトなどへの寄稿や旅番組のコメンテーター、講演などを通して、次なる旅先の提案をしている。日本旅行作家協会会員。
X https://twitter.com/ono_travel

文・写真=小野アムスデン道子

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