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テーマパークみたいなライトアップが 圧巻! 世界遺産ナイトミュージアム 紺碧の海でクルージングも!

CREA WEB / 2024年9月14日 11時0分


ライトアップされた世界遺産の古代遺跡、エフェソスの円形劇場は、現在でも「TOSCA」や「EVITA」などのオペラも盛んに上演されている。

 トルコのエーゲ海に面するイズミルは国内第3の都市。エーゲ海地方観光の拠点となる街です。トルコ国内ではもちろん、欧州のリゾート地として古くから愛されてきたエーゲ海エリアは、グルメもクルージングも遺跡などの世界遺産もまだ知らなかった魅力でいっぱい。


ライトアップされた世界遺産が夜の静寂に浮かび上がる


世界でも最大規模を誇る古代都市遺跡、エフェソス(エフェスとも)。

オープンエアの遺跡見学の前に、エフェソス・エクスペリエンス・ミュージアムでタイムトラベル体験を。

 トルコのエーゲ海地方、中央あたりに位置する古代都市、エフェソス。ヘレニズム文明と古代ローマ文明で培われた高度な都市機能、建築、宗教施設の遺跡が保存状態も良く現存し、2015年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。

 ローマ帝国時代にはアントニウスとクレオパトラも滞在し、貿易の要衝であったこのエリアは、文化的・商業的に栄華を誇った古代都市の名残が数多く遺されています。

 その歴史は紀元前6000年の新石器時代にはじまりますが、発見から120年以上経ついまでも発掘が続けられ、まだ全容は解明されていないそうです。広大な遺跡を歩く前に、まずは映像とサウンドで構成されたエクスペリエンス・ミュージアムで歴史のおさらいを。

 高度なコンテンツはまるで映画の中にいるような没入感を味わえます。迫りくる3Dの人物や街並み、建造物、自然現象に圧倒されながらも、遺跡の見どころがわかる仕掛けになっています。


日本語の音声案内もあり、理解が深まって遺跡歩きが楽しくなる!

Ephesus Experience Museums
エフェス・エクスペリエンス・ミュージアム

https://www.demmuseums.com/museums/ephesus-experience-museum/


大劇場の手前にあるアゴラ(集会広場)では政治や宗教の会合がもたれていた。

 古代都市遺跡・エフェソスは保存状態も良く見どころが多いので、遺跡好きなら1日かけても足りないほどですが、一般的には半日の見学で満足できそう。夏場の日中はかなり気温が上がり木陰も少ないため、朝からの見学がおすすめです。

 さらにおすすめは夜。広大な敷地に点在する遺跡がライトアップされ、夏の夜なら涼しい環境でネイチャーテーマパークさながらダイナミックで幻想的な経験が叶います。

 最も有名なアルテミスの神殿(紀元前625年の完成以来、9度の破壊と再建があり、現在は復元された円柱が1本残るのみ)、円形劇場、図書館などの遺跡を大理石が敷き詰められた道を歩きながら仰ぎ見て、往時に想いを馳せてみてはいかがでしょう。


かつて1万2,000冊の蔵書(巻物)があったといわれるセルシウス(ケルスス)図書館。

2万4,000人も収容できる円形劇場の聴衆席。上のほうに座っても舞台がよく観え、音も響く構造になっている。

便座が大理石製のローマ式公衆トイレ跡。下に水が流れる水洗式だった。隣の位置がまあまあ近い。

大理石の通りと呼ばれる道は、セルシウス図書館を起点にハドリアヌス神殿やトラヤヌスの泉、ヘラクレスの門などのエフェソス遺跡のハイライトにつながる。

大理石が敷き詰められたアルカディアン(ハーバー)通りは、現在は幅11m、全長約500mの真っすぐに伸びる道。4~5世紀に完成した当時は大理石下に上下水道管が敷かれ、外灯が通りを照らしていたそう。両脇には商店が立ち並び、往時は古代のエフェソス港までつながっていた。

Efes Antik Şehri
エフェソス・アンティーク・シェヒリ

所在地 Atatürk, Efes Harabeleri, 35920 Selçuk/İzmir, Türkiye

邪気を払う守り神、メドゥーサの首も遺る荘厳なアポロン神殿


メドゥーサの首のレリーフは現在、遺跡の入口に置かれている。

 イズミルのアドナン・メンデレス空港から車で約2時間のディディムというエリアにあるアポロン神殿。現在見学できるのは紀元前4世紀後半にアレクサンダー大王の援助を受けて再建された姿ですが、15世紀の大地震により、神殿のほとんどは崩れてしまいました。

 アポロン神に捧げられた巨大な神殿は古代ギリシャ人にとって神聖な場所で、ここに住んでいた神官たちは神殿に捧げられた宝物に埋もれて優雅な暮らしを送っていたそうです。

 ローマ劇場、競技場、アルテミス神殿の基礎、ローマ浴場などが発掘されましたが、見どころは神殿の柱廊やそこかしこに置かれている巨大なレリーフの数々。大理石の彫刻が見事です。


アポロン神殿の柱廊には当時120本の巨大な列柱が立っていたらしい。根本付近に施された精緻で華やかなレリーフもお見逃しなく。

遺っている列柱の一部はイオニア式円柱で約20mの高さ。壮大さに圧倒される。

古代神殿の四方は階段に囲まれている。

Apollon Tapınağı
アポロン・タプナウ

所在地 Hisar Özgürlük Caddesi Özgürlük Cad, 09270 Didim/Aydın, Türkiye

大理石彫刻の街として発展した世界文化遺産の古代都市・アフロディシアス


紀元前3000年頃の土塁の中から発見された大理石の劇場は、ほとんどその時代のままの状態で遺っている。

 2017年にトルコで17番目に世界文化遺産に登録された古代都市・アフロディシアスは、パムッカレから車で1時間ほど離れたアイドゥンというエリアにあり、古代アナトリアの豊穣の女神と、ギリシャの愛と美の女神を融合させたアフロディーテ信仰と地として知られています。

 紀元前2世紀から6世紀まで栄えた古代ギリシャ・ローマ時代において最も壮大な都市のひとつで、高品質な大理石の採掘所がアフロディーテの近隣にあったことから大理石や彫像の輸出が盛んに行われ、この地に巨大な富をもたらしたそうです。

 彫刻を学ぶ学校もあり、腕を競いあった彫刻家たちが制作した彫像やレリーフは精緻で、いまも胸を打つ芸術的価値の高いものが数多く遺っています。都市を構成する劇場や音楽堂、競技場、大浴場、寺院などの建造物も大理石で造られていて保存状態もよいので、遺跡や世界遺産にさほど興味がなくても感動必至。博物館もあるので、遺跡見学と併せてぜひ。


巨大な長円形の競技場も遺る。

かつて3階建て以上だったと思われる建造物の一部にも美しい彫刻が施されている。

ハドリアヌスの大浴場跡に遺る大理石の彫像。

アフロディーテ神殿の入口の門にあたるテトラピロン。現在は修復中。

Afrodisias Antik Kenti
アフロディシアス・アンティーク・ケンティ

所在地 Geyre, Kuyucak Tavas Yolu, 09385 Karacasu/Aydın, Türkiye

エーゲ海リゾートのクライマックス! ボドルムで気軽にクルージング体験


ボドルムのシンボル、聖ペトロ城(ボドルム城)から見下ろすマリーナ。

クルージング中にお世話をしてくれる日焼けも眩しい船長とクルーたち。

 エーゲ海に面したトルコでも屈指のリゾート地、ボドルム。トルコ未知なるエーゲ海リゾート#2でも紹介したホテル「ザ・マルマラ・ボドルム」や大衆食堂「サカルル・レストラン」も近くにあり、中世に建造された海沿いの要塞、聖ペトロ城のお膝元にあるヨットハーバーには、気軽に楽しめる観光船(中型ヨット)がひしめくように係留されています。

 観光船マリーナの脇にはトルコの離島やギリシャの島々へと結ぶフェリーターミナルがあり、スーツケースを引く観光客や移動を待つローカルの人々で賑わっています。


16名乗りのヨット。寝室も完備しているので、プランによっては海上で宿泊も可能。

 ヨットのサイズや乗船人数、プランにもよりますが、8名~12名乗りの場合、軽食やランチ、飲料などオールインクルーシブスタイルで、約半日・5,000~10,000円/1名。ディナー込みの場合や、温泉で有名なカラアダ島などの島々に上陸するコースなどもあります。因みに今回体験したヨットは16名乗りで、貸し切りで軽食&ドリンク付き約1日・1,800ユーロ(17,550円/1名)。

 このように選択肢が多いのも、元々トルコでは日常的に船遊びが根付いているからだとか。20~30人が乗船できる規模のものであれば、1名3,000円前後で体験できるカジュアルなコースも。


波穏やかな海を眺めながら冷たいワインを。

 心地よい潮風のなかをしばらく進むと、思わず息をのむほどの紺碧の海が広がります。ボドルムがトルコのモルディブと呼ばれるのも納得。海上にいることを忘れるぐらい湿度が低めで、海は穏やかなので揺れはほとんど感じません。日光浴は満喫できるけれど、日差しは強烈。帽子、日焼け止めクリームなどはぜひ持参して。

 さらに波穏やかな入り江にヨットを停泊するコースでは、海にダイブすることも可能。ビーチじゃないエーゲ海で泳ぐのもなかなか得難い体験です。また、船内ではフルーツやスイーツなどの軽食やドリンク類がテーブルに並ぶサービスも。揺れがほとんどないので、備え付けの大きなソファやどっしりとした椅子に腰をおろし、くつろぎながら楽しめます。


入り江でアンカーを下ろし、停泊中に海水浴。泳ぎたい人は水着を忘れずに。

ここでもハマムタオルが大活躍。

船内には寝室が6室、12名の宿泊が可能。各部屋にトイレとシャワーも完備している。

船内ではクルーが軽食やドリンクの準備をしてくれる。ニンジンスティックをレモン果汁に浸けたフィンガーフードなどを提供。

フレッシュなアプリコットに楊枝を刺しておもてなし。

クッキーなどの焼き菓子や塩気をきかせたスナック、パイなども登場。

聖ペトロ城が間近に迫るとクルージングも終了。

Arif kaptan C
アリフ カプタン C

https://www.guletbookers.com/gulet-arif-kaptan-c/

※2024年9月12日現在1TL(トルコリラ)=4.18円

文=CREA編集部
写真=橋本 篤

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