1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

たった100分で未知の惑星に 降り立ったようなスペクタクル空間に 浅間山を望む、長野・黒斑山ハイクへ

CREA WEB / 2024年9月2日 7時0分


右手の後ろに見えるのが浅間山。

 長野と群馬の県境にそびえ、円錐形に長い裾野がのびる姿が美しい浅間山。

 じつは富士山と深い関係をもつ山で、浅間山を御神体とする浅間神社の御祭神・岩長姫と富士山を御神体とする浅間神社の御祭神・木花咲耶姫はきょうだいと言われています。また古くから地元の人や旅人にも親しまれ、群馬の小学校では運動会の組分けに「浅間団」と名付けられるほど。

 そんなシンボリックな浅間山を一望できる黒斑山(くろふやま)を訪れるツアーが、アウトドアブランド「アークテリクス」で開催されると耳にし、アウトドア好きのライター平野が参戦! 人間工学に基づき開発されたアークテリクスの快適ギアを身に纏い、登山口から歩くこと2時間弱。そこには、まるで惑星に降り立ったようなダイナミックな景色が広がっていました。


絶景まで片道100分! 初心者も手軽に登れる「黒斑山」へ


登山口にある浅間連峰の地図を見ながら、ルートを説明してくれるガイドの照井さん。

 上信越自動車道の小諸インターから車で約30分、チェリーパークラインを登ったところにある「車坂峠」が、今回の登山のスタート地点。登山口の駐車場には、カフェやトイレなどを設備するビジターセンターがあるので、初めて登山に訪れた方でも安心です。

 今回黒斑山まで案内してくれるのは、長野と北海道を拠点に活動する登山ガイド・照井大地さん。山頂まで片道約100分と手軽なコースではあるものの、登山にリスクはつきもの。とくに夏は暑さ・日焼け対策は必須なので、水分は一人1.5Lを持参。サングラスや帽子、日焼け止めでしっかり日差しから体を守ります。さらにケガを予防するための正しい靴の履き方や、登山の前にやっておくべきことなどをレクチャーしてもらったら、いよいよ山頂に向けて出発です!


ビジターセンター内はとてもきれい。着替えて準備をします。

靴紐は足首部分だけでなく、しっかり指先側から締めて足をホールドしましょう。ホールドがあまいと靴の中で足が前後にずれてしまい、下山時に指先や爪が靴にあたり痛めてしまう可能性があります。

万一に備えていつ、どこへ、誰と、どのルートで登るか、緊急連絡先などを記す登山届は必ず提出すること。登山口に設置されている登山計画書とポストを利用するか、もしくはWEBで事前に提出することも可能です。

いよいよ出発です!

短いルートにも見どころ満載。可憐な花や木漏れ日に癒される


“和製エーデルワイス”と呼ばれているウスユキソウ。

 黒斑山までの道は、深緑につつまれた樹林帯。湿り気を帯びた不快な暑さに晒される日常とはちがい、からっとした風が吹き抜ける夏の山はとても心地いい。山の中に漂うマイナスイオンと木々が放つフィトンチッドの香りがもたらす癒しの効果を感じながら、静かなトレイルを歩いていきます。


緩やかな傾斜を登っていく。

 可憐な白い花を咲かせる和製エーデルワイス、鮮やかなオレンジが映えるクルマユリなど、トレイルの脇に咲く色とりどりの花と出合えるのも夏山の魅力です。スマホで写真に収めておいて、あとで何の花だったのか答え合わせをするのも楽しそう。

 黒斑山は火山地帯に多く生息するカラマツの希少個体群生地としても知られています。山の中にはカラマツ以外にもマツ科のシラビソも多く見かけるので、見つけたときは葉を指でこすってみてください。レモングラスのような爽やかな香りが心を落ち着かせてくれます。


左はクルマユリ。茎に輪生する葉を車輪に見立てたことで名付けられたそう。右はシラビソ。葉をこするとレモングラスのような香りがし、血圧低下や心拍を落ち着かせる効果があると言われている。

木漏れ日の模様を映し出した心地いいトレイルがつづく。

樹林帯を抜けると、空が急に近づいてきた。

溶岩が堆積してできた、世にも美しい“プリン”の山


右手が浅間山。裾野から左手に連なっているのが火山によって形成された第一外輪山。

 歴史に記されている浅間山最古の噴火は今から1300年以上も前のことだそう。その後も火山活動が繰り返されたことにより、浅間山は第一外輪山、第二外輪山から成る3重式火山に姿を変え、その特異な山体や地形は多くの人を魅了しつづけています。


トーミの頭で記念写真。

 樹林帯を抜けると、「トーミの頭」と呼ばれる絶景ポイントに到着。すると、噴火により流れ出た溶岩や火山礫が堆積し、プリンのような形をした美しい浅間山が目の前に現れました。なだらかな裾野に描かれた茶と緑のグラデーション、むき出しになった外輪山の地層のミルフィーユを目にすると、どこか違う世界に足を踏み入れたような不思議な感覚がします。


街までよく見えます。

黒斑山の道標の前でも記念写真。

 トーミの頭からさらに20分ほど歩くと、ついに黒斑山の山頂へ。山頂からも目の前に浅間山が鎮座しているので、ランチ休憩をするにはぴったりです。


山頂の岩場でひと休み。山で食べるおにぎりは最高!

 景色をたっぷり堪能したら、サクッと下山できるのも手軽なこのコースならでは。ただし、下山時はつい気を抜いてしまい、重大なケガにつながることも多いので注意が必要。

 ガイドの照井さんによると、すべりやすい砂利道を下るとき、とくに登山初心者は恐怖心から“へっぴり腰”になっている場合が多いと言います。すると重心が踵にかかってしまい、余計に滑って転びやすくなるそう。重心を中心に保ち、足裏全体に均等に荷重をかけて着地するように心がけましょう。


ゴロゴロとした石が多く足元が不安定なガレ場では、浮石を踏み抜かないように慎重に下山します。

アークテリクスの人間工学に基づいた高機能&洗練ギアが導く快適ハイク


天気に恵まれたので出番がなかったアークテリクスのレインシェルジャケット。アークテリクスには自然からインスピレーションを得て色をデザインするカラーデザイナーが存在。本作のスモーキーなピンクもニュアンスがあって魅力的です。ベータ ライトウェイト ジャケット※現在はベータ SL ジャケットに名称変更 ¥84,700(アークテリクス)

 今回のツアーで着用したのは、アークテリクスのバックパックとウェア。人間工学に基づいて設計されたアークテリクスのアイテムはシンプルで機能的、それでいてデザインが洗練されているから、使っていて快適なだけでなく気分もアガるのが嬉しいところ。

 ここからはそれぞれのアイテムについて、ライター平野が使用したインプレッションと合わせてご紹介します。

“ベスト”なバックパックは、収納力も背負い心地もベスト


より日帰りハイクに適した18Lサイズが新登場。アークテリクスのエアリオス18 バックパック 29,700円(アークテリクス)。

 バックパックは、アークテリクス独自素材の「ハドロン LCP(液晶ポリマー)」を採用した「エアリオス18」を使用。

 置いたときにしっかり自立しますが、背負うととても軽く感じたのは500mlのペットボトルと同程度の重さ(567グラム)しかないから。それでいて写真のような岩場にも対応する優れた耐久性も持ち合わせています。


ベスト型のハーネスゆえに、ポケットも大きくて出し入れしやすい。

 スマホや日焼け止め、お菓子など、行動中は細々したものを出し入れするシーンが多々あります。そのためすぐにアクセスできる収納があると便利なのですが、その点エアリオスは優秀でした。

 トレイルランニングのようなベスト型のショルダーハーネスの左右には、ストレッチポケットとジップ付きスラッシュポケット計4つのポケットが備えられ、収納力が抜群なのです。また幅広かつソフトな素材感のショルダーハーネスのおかげで体と一体化しているような背負い心地で、肩への食い込みや負担はほとんど感じません。


パッド入りのバックパネルは自然なS字カーブを描いていて、背中にピタッとフィット。背中に触れる場所は汗処理機能の強い素材を使用し、夏の暑い山行も快適です。

 さらにショルダーハーネスはパック内部のマジックテープで固定されていて、それを取り外すことで長さが調整できるシステムを採用。自分に合ったフィット感やポケットの位置をミリ単位で調整できるので、歩いているときにバックパックが振られることもなく、肩や腰に疲れを感じず背負うことができました。

汗冷えもニオイも気にせず、おまけにタフ


アークテリクスのラナ メリノウール クルー ショートスリーブ 15,400円(アークテリクス)。

 夏の登山で汗をかくのは必至ですが、休憩のために停滞したり、稜線上で冷たい風にさらされたりすると一気に体が冷えてしまいます。そのため適度に衣服内のムレを放出しながら、肌の温度を下げないウール素材のベースレイヤーは一枚持っていると便利。

 ただウール100%だと耐久性に欠けるのが難点。しかし、アークテリクスのラナメリノウールクルーは上質なメリノウールにナイロンを混紡しているので安心です。それに天然ウールならではの耐臭機能のおかげで、イヤな汗の臭いも気になりません。

 また立体構造パターンが採用されていて動きやすいだけでなく、リラクシーなシルエットは普段着でも重宝しそうです。

足上げしやすい美シルエットパンツ


アークテリクスのガンマ ライトウェイト パンツ 27,500円。

 ガンマ ライトウェイト パンツの「ガンマ」は、クライミングなどハードなシーンでも使える耐久性の高いソフトシェル製品に付けられている名前だそう。その名の通り、「Fortius 1.0 ソフトシェル」という薄手のナイロン素材が使用され、岩場にこすれても気にならない耐久性を誇ります。適度な通気性も備えているので、それほどムレることなく、歩いている間も快適に過ごすことができました。

 さらにストレッチ性にも優れていて、足上げがとてもラク。ヒップポケットをあえて設けず、足上げの際に干渉しない太もも部分にポケットを設けているのも気が利いています。

 ややテーパードがかかった細めのストレートシルエットによって、スタイルよく見えるのも嬉しいポイントです。


こんな気持ちの良い景色が見れるのがハイクの醍醐味。

 夏の黒斑山ハイクはいかがでしたか? 山が初めての人もそうでない人にとっても、使い心地がよく洗練されたアークテリクスのアイテムは、旅の満足度を大いに高めてくれるはずです。ぜひこの夏、アークテリクスと絶景の魅力をぞんぶんに味わってみてください。

アークテリクス

https://arcteryx.jp/

文=平野美紀子

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください