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小説家・新川帆立さんの「いま人に薦めたい愛読マンガ」7冊「こういう福本伸行を待っていた!」

CREA WEB / 2024年9月23日 11時0分

CREA夜ふかしマンガ大賞2024
選考委員31名の愛読書と「マンガを読むときのマイルール」

 この秋、発表された「CREA夜ふかしマンガ大賞2024」。選考委員を務めてくれたのは、小説家、お笑い芸人、ミュージシャン、マンガ家、テレビプロデューサー、ベテラン書店員など、各界を代表するマンガ好きの31名。

 CREA2024年秋号では紹介しきれなかった、選考委員の皆さんのほとばしるマンガ愛を大公開!

「夜ふかしマンガ大賞に推薦する作品」「人生で思わず夜ふかしして読んだ作品」「マンガを読むときのマイルール」など、マンガ好き必読のアンケートです。


新川帆立さんが「夜ふかしマンガ大賞に推薦するマンガ」

◆『二階堂地獄ゴルフ』福本伸行/講談社


『二階堂地獄ゴルフ』福本伸行/講談社

 二階堂進35歳。10年連続プロテストに落ち続けながらもプロゴルファーの称号を諦めきれない男の未来に待つのは、天国か……地獄か……。

「大人のほろ苦い人生が詰まっている胸熱マンガ。『アカギ』や『カイジ』以前の初期福本作品から追っているファンとしては『こういう福本伸行を待っていた!』という感じ。男性向けギャンブルマンガのイメージで敬遠していた人がいたとしたら、その先入観を取っ払って読んで欲しい新シリーズです」(新川帆立さん・以下同じ)

◆『阿南さんは出会って3秒で合体したい!』松林佑/講談社

「イケオジ上司(童貞)に恋したOL(処女)があの手この手で、上司を誘惑しようとする。男性向けエロラブコメなのだが、ふたりとも恋愛経験が乏しすぎて一向に関係が発展しないため、ずっと健全なマンガであり続けるのが笑える。良識的な内容なので、女子も楽しく読める作品です。いい絵が多くて画面を見ているだけで笑えるので、疲れているときにおすすめ」

◆『ココロのプログラム』中村ひなた/集英社

「ボーイ・ミーツ・ロボットガールの青春マンガ。絵がきれいで、ものすごく読みやすい。4巻完結なのですぐに読める……のだが、読んだあとに、あれこれと考えては思い出し、あとを引く不思議な作品」

人生で思わず夜ふかしして読んでしまったマンガは?

◆『BANANA FISH』吉田秋生/小学館


『BANANA FISH』吉田秋生/小学館

「BANANA FISH」の謎を巡って巻き起こる、NYの巨大マフィアと、ストリートキッズの抗争を描いたサスペンスアクション。ストリートキッズを束ねるリーダー・アッシュと、日本人の青年エイジの奇妙な友情も話題に。

「名作なので何度も読み返しているが、一度読み始めると頭の中がNYに飛んでしまい、読み終わるまで俗世に戻ってこられない。罪深いマンガ」

新川帆立さんの「マンガを読むときのマイルール」

「マンガを読むときのルーティンではないのですが、マニキュアを塗って乾くまでの時間はマンガを読んでいます」

いま、最も注目している新人作家とその作品は?

◆『馬刺しが食べたい』桜井さよる/集英社

 好物である馬刺しの絵で、絵画コンクールの大賞を受賞した女子高生・梅野かえで。その絵が話題となり、なぜか強面な同級生・竹内聡巳に目をつけられてしまう。

「食べ物の絵を描くことで、男子同級生の偏食を直していく、まさかのグルメ×美術マンガ。馬刺しネタでこれだけ押せるのがすごい。幸せな気持ちになる読後感。そして馬刺しが食べたくなる」

食欲の秋におすすめのグルメマンガは?

◆『1日外出録ハンチョウ』原作:萩原天晴、漫画:上原求、新井和也、協力:福本伸行/講談社


『1日外出録ハンチョウ』原作:萩原天晴、漫画:上原求、新井和也、協力:福本伸行/講談社

 福本伸行のマンガ『賭博破戒録カイジ』の登場人物が主人公。借金帳消しのため、地下王国で強制労働に従事している男が、1日外出券を利用して美食巡りを楽しむ様子を描いたギャグマンガ。

「グルメマンガなのかは定かではないですが……。大人の週末、一日だけぽっかり予定がない日。『何か外でおいしいものを食べようかな』『でも何を食べたらいいか思いつかない』というときに、このシリーズがうってつけ。次の休みが楽しみになる」

疲れも吹き飛ぶ! 癒しの動物マンガは?

◆『まめきちまめこニートの日常』まめきちまめこ/KADOKAWA


『まめきちまめこニートの日常』まめきちまめこ/KADOKAWA

 ニートのまめこと暮らすのは、犬のこまちと猫のタビ。思わずにんまりせずにはいられない、ほっこりとした日常をリアルに綴る。

「動物が出てきてかわいいというのもあるのですが、何よりも作者さんのギャグセンスの高さに癒されるマンガ。特徴のある絵柄が癖になる。ニートがだらだらしている話がメインなので、疲れているときにうってつけ」


小説家
新川帆立(しんかわ・ほたて)さん

東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』(宝島社)でデビュー。著書『競争の番人』(講談社)など多数。近著に『女の国会』(幻冬社)がある。

■発表! CREA夜ふかしマンガ大賞2024


写真=平松市聖

眠りにつく前のひとときに、日中のあれこれを忘れさせ、新しい世界に連れ出してくれる力のあるマンガを称える「CREA夜ふかしマンガ大賞」。昨年からはじまった一般読者による投票を一次選考として、200作品以上が候補にあがるなか、2024年のナンバーワンが決定しました。

文=大嶋律子(Giraffe)

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