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見つけた! カリフォルニアの新しい遊び場「テメキュラ」ってどんな町?ウワサのスモールタウンに行ってみた

CREA WEB / 2024年9月30日 11時0分


テメキュラの朝の恒例の風景、ぶどう畑の上空に浮かんだ熱気球。

 カリフォルニアはビーチリゾートからスノーリゾートまで揃い、海遊びに山遊び、あらゆるアクティビティが楽しめるオールラウンダー。まさに最高のプレイグラウンド!

 前回は大谷翔平選手ゆかりのLAを中心にご紹介しましたが、今回はLAから車で2時間、これから人気が出そうなワインカントリー「テメキュラ」にフォーカス。ウワサのスモールタウンには、熱気球に乗馬にワイナリーめぐり……大きな冒険が待っていました!


アクティビティも多彩な、注目のワインカントリー

 車でLAから約2時間、サンディエゴからは約1時間。人気のシティからアプローチしやすい立地にありながら、正直、あまり聞き馴染みの薄い旅先「テメキュラ」。緩やかに起伏する丘陵地帯が続き、中でもテメキュラ・バレーは美しいぶどう畑が広がる南カリフォルニアきってのワインカントリー。ここを訪れた旅行者は口を揃えて「予想外のお宝を見つけた!」と評するとか。


希少価値が高く、高品質なテメキュラのワイン。こちらは、ダンザ・デル・ソル・ワイナリーのジョンさん。

 今はワイナリーも50軒を数え、賞を獲得するほどに成長しましたが、そもそもテメキュラのワイン文化がスタートしたのは1968年のこと。他のカリフォルニアのワインカントリーに比べると、新しい存在です。また、市としても新しく、新天地を求めてやってきた人が乗馬クラブや熱気球など新しいアクティビティを始めたのだとか。


乗馬に携わって30年というワイン・カントリー・トレイルズ・バイ・ホースバック。

 それでいて、オールドタウンはまるで西部劇や禁酒法時代の世界観。軒を連ねる木造のショップには、おしゃれなレストランやオーガニックなオリーブオイルの専門店もあります。


カリフォルニアの食材を使ったクリエイティブな料理を供する、オールドタウンの「スモール・バーン」(https://smallbarn.com/)。

オールドタウンにあるレストランの裏口から入るスピークイージー(禁酒時代)をモチーフにした「アパリションルーム」(https://apparitionroom.com)。

 スモールタウンの心地良さと、これから“はじまる予感”が漂う、新しい旅先テメキュラ。LAから行きやすいことから、セレブもこっそりやってきているとか!? まさに旅先の掘り出し物を見つけた気分です。


おしゃれをしてワイナリーで女子会。楽しそう!

5000のアワードに輝く、希少なテメキュラのワインとの出会い


太平洋に比較的近い立地や北イタリアに近い気候など、ワイン造りに適した環境が揃ったテメキュラ。

 テメキュラ・バレーはいくつかの幸運な条件が重なり、ワインづくりに適した環境にあります。まず、夏は暖かく乾燥し、冬は涼しく、降雨量が少ない地中海性気候であること。

 太平洋まで22マイル(約35キロメートル)と近く、「レインボーギャップ」と「サンタマルゲリータギャップ」の2つの谷間から海の冷たい風が内陸に流れ込みます。

 また、“テメキュラ”という地名の由来である“霧を通して輝く太陽”のとおり、朝霧がよく立ち込めます。朝霧→日中の暖かな太陽→午後の太平洋からの風→涼しい夜、のサイクルがぶどうの生育に好影響を与えます。

 気候は北イタリアに似ているそうで、サンジョヴェーゼやモンテプルチャーノなどのイタリア系や、ヴィオニエなどのフランス系、テンプラニーニョなどのスペイン系のぶどうに適しているそう。ん? 聞いたことのない品種ばかり!?


サウスコーストワイナリーのテイスティングでは、まずはスパークリングを試飲。

 もちろん、おなじみのカベルネソーヴィニヨンやカベルネフラン、シャルドネなども育てていて、品種は20種ほどを数えるそうです。

 また、テメキュラ・バレーのワイナリーの多くはヴィンテージワインを少量しか生産をしておらず、米国でもリカーショップや食料品店で見かけることは珍しいのだとか。しかも国内外で5000を超える賞に輝き、専門誌『ワイン・エンスージアスト』では高評価の91点を獲得!


カリフォルニアのワインといえば、ナパなどの北のイメージがあるけれど、南だってこの実力!

 そんな希少かつ高品質なテメキュラのワインとの出会いを求めて、ワイナリーめぐりに出かけましょう。ちなみに、アメリカの法律では、飲酒は21歳からです。

<おすすめワイナリー>

■サウスコースト・ワイナリー・リゾート&スパ(South Coast Winery Resort & Spa)


トスカーナをイメージしたテイスティングルーム。

 2003年に創業した家族経営のワイナリーながら、カリフォルニア州の「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に5回も輝く実力派。63エーカーの自社畑で栽培されたぶどうのみを使用し、ボトリングから保管まですべて自社で行い、サスティナブル認証を獲得しています。

 スペイン風の建物に、レストランやショップ、テイスティングルームなどを併設。ワインテイスティングは白や赤に加え、スパークリングやデザートワイン、スペシャリティワインもラインナップ。グラスでも、購入すればボトルでも楽しめます。グラス5種でUS$15~。


ワインリストを見ながら、気になる銘柄を指さしオーダー。

 レストランでは150種のワインを揃え、『ワイン・スペクター』誌でも高評価。宿泊施設やスパもあるので、ワイン尽くしの滞在が楽しめそう。

サウスコースト・ワイナリー・リゾート&スパ(South Coast Winery Resort & Spa)

https://www.southcoastwinery.com/

■ダンザ・デル・ソル・ワイナリー(Danza del sol Winery)

 テメキュラ・バレーの中でも11軒のワイナリーが集まる“デ・ポルトラ・ワイン・トレイル”沿いに、いち早く1972年開業したパイオニア。


テラス席で太平洋から運ばれてくる風を感じながら(!?)テイスティング。

 高台に建つテイスティングルームはテラス席がおすすめ。なだらかに起伏するぶどう畑を一望にできます。チーズやドライフルーツ、シャルキュトリーがセットになったボックスと一緒に、ピクニック気分でテイスティングを。平日US$25、週末US$28。

 また、専属ガイドとATV(四輪バギー)に乗り込み、ぶどう畑を訪れるツアー(US$70税別)もワイン好きなら、ぜひ。ぶどう畑でワインを味わいながら聞く、テメキュラ・バレーの歴史や土壌などの説明は、より興味が湧くはず。そしてぶどうが育つ地で飲むワイン、格別です。


ぶどうが育った土を感じながら味わうワイン。より美味しく感じます!?

ダンザ・デル・ソル・ワイナリー(Danza del sol Winery)

https://www.danzadelsolwinery.com/

■ヨーロッパ・ビレッジ(Europe Village)

 ひとつのエリアに、スペイン、イタリア、フランスの古き良き時代の村を再現した3つのワイナリーを併設した、テーマパーク的なワインリゾート。


カリフォルニアで、ヨーロッパのワイン文化を体験。

 1970年代に若きビジネスマンがヨーロッパの田舎に訪れ、その地の食べ物やワイン、ライフスタイルに深く感銘。30年を経て、テメキュラ・バレーに土地を購入し、その情熱をカタチにしたのが、こちら。現在、スペインの「ボレロ」、イタリアの「ヴィエンツァ」が営業し、近々フランスの「セラビ」が開業予定と、段階的に展開しています。

 スペイン料理のレストランやイタリア食材を扱うデリカテッセンなど、ヨーロッパの食文化をカリフォルニアで1日にして周遊できるこちら、実は貴重な体験かも。

ヨーロッパ・ビレッジ(Europe Village)

https://www.europavillage.com/

朝霧を抜けて上空1800メートルまで上昇。テメキュラを一望する熱気球ツアー


集合場所から広場に移動すると、スタッフが熱気球の準備中。

 テメキュラの美しいぶどう畑を空から眺められる熱気球(バルーン)ツアー。日の出前に集合し、スタッフが熱気球を準備するところから、ワクワクする冒険ツアーのはじまりです。


膨らませている途中のバルーンの中はこんな感じ。

 そして熱気球は次々と上空へ上昇。眼下にはどこまでも広がるぶどう畑や区画だった果樹園、糸杉の並木道やプール付きの豪邸などが広がります。


ドライバーはバーナーの火力の加減で、高低差を調節していました。こんな低空飛行をしているバルーンも。

 ハイライトは地名の由来でもある朝霧を抜けて、地上1800メートルの上空へ。まるで飛行機の窓から見る雲の世界を、生身で体験しているよう。ただ、これはこの日、たまたまの現象。日々、違う光景が繰り広げられます。


上空1800メートルの風景。

 バルーンを操るのは、その道30年の熟練パイロットさん。約1時間のフライト後、ツアー参加者が乗ったままの状態でケージをトラックの荷台にみごと着地させた技術の高さには、みんなで拍手!

A Grape Escape Baloon Adventure(ア・グレープ・エスケープ・バルーン・アドベンチャー)

電話番号 +1-951-699-9987
料金 シェアフライトUS$149~
https://hotairtours.com/grape-escape/

ぶどう畑で乗馬。高い目線で見る景色に、気分爽快!

 ぶどう畑を空から眺めた後は、馬の背に揺られながら満喫するのはいかがでしょう?

「ワインカントリー・トレイルズ・バイ・ホースバック」ではテメキュラの風景を楽しみながら、のんびりとしたペースで乗馬が楽しめます。大きく波打つようなぶどう畑、ぽつりと佇む教会、整然と並ぶ糸杉など、牧歌的な景色はどこかヨーロッパの田舎のよう。いつもの目線より高い位置の馬の背からは、遠くまで見晴らせて、気分も爽快です。


木陰でひと休みをしている馬たち。

 乗馬の経験者はもちろん、まったくの初心者でも、ガイドが馬の性格に合わせて選んでくれるので心配ご無用。私が乗ったリロイ君は道草好きでしたが、おっとりとしたやさしい性格でした。


手前がリロイ君。おっとりさんです。

 この施設では虐待にあった馬たちを引き取り、これまで50頭もリハビリを行ってきたそう。馬たちも、スタッフのケアと美しい景色に心癒されているのかもしれませんね。


ダンザ・デル・ソル・ワイナリーのぶどう畑をめぐるコースでした。

Wine Country Trails by Horseback(ワインカントリー・トレイルズ・バイ・ホースバック)

電話番号 +1-951-795-1444
料金 平日US$139、週末US$159
http://www.winecountrytrailsbyhorseback.com/

テメキュラでおすすめのステイ先2軒


パティオへ出ると、この眺め。贅沢な気分に浸れます。

 今回滞在した「カーター・エステート・ワイナリー&リゾート」はバンガロータイプの客室が全60。各部屋の前には駐車スペースがあるので、レンタカー派も使い勝手がよさそうです。


数室で1ユニットのスタイル。各部屋の前まで車が付けられます。

 バンガローからパティオへ出ると、目の前は広大なぶどう畑。ワイナリーで仕入れたワインボトルとグラスを用意して、緑の景色を愛でながらパティオで飲むワインの美味しいこと! 朝食もパティオで、いくつもバルーンが頭上を通り過ぎるのを眺めながら、のんびりとした朝を過ごせます。

 バンガローは広さ56平米。暖炉のあるダイニングエリアとベッドルームがひと続きになった間取り。大理石のバスルームには、肩までしっかり浸かれるバスタブも。グループやファミリーなら、さらに広い2ベッドルームのスイートもあります。


落ち着いた印象の色使い。余裕のスペースがあります。

Carter Estate Winery and Resort(カーター・エステート・ワイナリー&リゾート)

所在地 34450 Rancho California Road, Temecula, CA 92591
電話番号 +1-888-364-5709
https://www.carterestatewinery.com/

 もうひとつ、おすすめは「ポンテ・ヴィンヤード・イン」。ホテルの格付け機関AAAによる4ダイヤモンドを13年間連続して獲得をしている人気のワインリゾートです。


テメキュラきっての人気を誇るワインリゾート。

 目の前に自社のぶどう畑、遠くに山並みを望むテメキュラ・バレーらしい景色の中、宿泊施設やレストラン、テイスティングルーム、ブライダル施設を併設しています。

 ダイニング「ブーケ レストラン&バー」はカリフォルニア料理と高級ワインの品ぞろえが評判。イタリア式庭園を望むテラス席、あるいは照明を落とした室内のテーブル席、どちらもロマンティックな雰囲気です。


ドレスアップして訪れたいブーケ レストラン&バー。

Ponte Vinyard Inn(ポンテ・ヴィンヤード・イン)

所在地 35001 Rancho California Road, Temecula, CA 92591
電話番号 +1-951-587-6688
https://www.pontevineyardinn.com/

取材協力

テメキュラ観光局 https://www.visittemeculavalley.com/
カリフォルニア観光局 https://www.visitcalifornia.com/jp​

文・写真=古関千恵子

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