「役との共通点はジップロックがお財布代わりなところ」朝ドラ俳優・趣里が型破りすぎる役に挑む
CREA WEB / 2024年10月1日 17時0分
10月14日より、カンテレ・フジテレビ系で放送がスタートする新・月10ドラマ『モンスター』は、常識をを持たず感情を排除して相手と向き合う変わり者の新人弁護士が、現代にはびこる問題をすくい上げるリーガルエンタテインメント。主演の神波亮子役は、昨年のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』でヒロインをつとめた趣里さんが演じます。手段を選ばず、縦横無尽に真実に向かって突き進む個性的なキャラクターとどう対峙していくのか。趣里さんに話を伺いました。
人間の本質に法律を通して触れる
――本作では弁護士役を演じます。脚本を読み、弁護士とはどんな職業だと思われましたか。
白か黒かの答えを出すことも大きな使命ですけど、白とは言えない対象に対して自分の正義をどう律するのか葛藤する、難しい職業だと感じます。無罪を勝ち取ることは、弁護士としての実績にはなる。でも脚本を読んで向き合いたいと思ったのは、法律を通して触れられるかもしれない人間の本質です。答えは一つじゃないかもしれない。それが、主人公の神波亮子が大切にしていることなのかもしれません。
――神波亮子の役づくりをする上で、どのようなアプローチをされていますか。
実は最初に台本を読んだときに、どうすれば神波亮子に近づけるのかまったく見当もつかなかったんです。何を考えているのか、どういう態度なのか、どんな表情で話しているのか……台詞からも読み取れないくらい難しい役だと思いました。けれど何度も台本を読むうちに、フラットでいればいいのかもしれないと思えるようになりました。私は亮子を動かしていくけれど、役として関わる人たちや環境や事件によって亮子は動かされていく存在でもあるのだからって。
――亮子は、型破り・変わり者と呼ばれながら、自分の直感と間合いで生きている女性です。そんな亮子に共感できる部分、ご自身と重なる部分はありますか。
共感というより、亮子がうらやましいと思いながら第一話の脚本を読みました。監督とも話していたのですが、亮子は一見感情を持たず淡々と生きているような描写がされていますが、実は感情を誰よりも持ち、人の心を理解している。そして自分の感情も、あらゆる物事も俯瞰して見ている人。ふだんの私は感情に左右されすぎるので、亮子の冷静さや強さがうらやましい。もちろんそうじゃない部分もこれから描かれていくんだろうと思いつつ、今のところは正反対。だから逆に、演じるのが楽しみでもあります。
思いがあれば行動に移すところは似ているかもしれませんが、私はビビりなので(笑)。とにかく石橋を叩きまくるので、亮子のような瞬発力がほしいです。
役との共通点はお金をビニール袋に入れて持ち歩くところ?
――本作のどんなところに注目してほしいですか。
まずは亮子の諦めない姿です。真実までたどり着き、裁判に勝つという信念。引力のある亮子がモンスター級に自由になっていく姿をぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。そしてやっぱり、作品は皆さんと一緒に作るもの。型破りなキャラクターだからといって1人で進むのではなく、リアクションや掛け合いでこのドラマを作っていきたいです。
正直一筋縄ではいかない問題もあると思います。あえてそこにフォーカスするんだ、という果敢さもある。今は小さいかもしれない声をすくい上げることで、自分自身も含め、考えるきっかけにもなれたらいいと思います。
――亮子は常識にとらわれない人。対して、今回コンビを組むジェシーさん演じる杉浦は常識を重んじる人。趣里さんご自身はどちらのタイプですか。
一般的な常識はあるタイプだと思います。でも「普通」とか「常識」ってなんなのか、と考えることもあって。だって、自分では普通だと思っている行動や言葉も、友人からは「変」って言われたりもしますから。いろんな人や考えがあって当たり前ですし、自分の「普通」がつねに基準になるわけではないと知っていたい。
――それでも、常識だとされていることでこの常識はちょっと……と思うことはありますか。
質問の意図とは違うかもしれないのですが、最近どこのお店も現金払いじゃなくなりすぎていませんか(笑)? 新札も発行されたばかりなのに、なかなか手にする機会が訪れなくて。だから、お店がOKならば現金で支払うようにしているんです。作品中で亮子は、ビニール袋に現金を入れて持ち歩く設定なのですが、実は私も、一時期はジップロックがお財布代わりでした。すぐに取り出せるし、楽じゃないですか。今はお財布に入れていますけどね。今ごろ思い出した亮子との共通点です。
自分から余計なものを取り払った姿が今回の役
――趣里さんが主演をつとめた映画『ほかげ』の塚本晋也監督がインタビューで、「趣里さんは憑依型の俳優だ」とおっしゃっていました。今回、役を憑依させるために実践したことはありますか。
到底理解し切れないくらい難しい役柄だとも感じていますが、裏を返せば、演じる上ではすごく振り幅があるということ。自分の直感や衝動に任せて動いているように見える亮子も、実は対峙する人々からもらうものによって動かされているんですね。だから亮子として、一緒に演じる皆さんにどこか乗っかる気持ちでもいます。
人からどう見られるのかとか、これを言ったら踏み込みすぎているかなとか、自分の立場がこうだからとか、時代や周りを気にして躊躇している自分の今の状態から一歩踏み出して、むき出しの状態になってみるのが亮子に近づくいちばんの方法なのかもしれない、と思い始めているところです。
――趣里さんがこれまで演じられた役は、映画「生きてるだけで、愛。」の寧子やドラマ『ブラックペアン』の猫田など、言葉を感情表現の手段にしない人物が多いですね。趣里さんご自身は、自分の感情は言葉にするタイプですか?
喜びの感情は素直に伝えられるけれど、負の感情はなかなか伝えられない。意外と我慢しちゃうタイプで、心配が募っていってしまうんです。そんなときは、話せる人にだけひっそり話して、時が過ぎるのを待ちます。すると、あるときふと「どうでもいいかもしれない」という瞬間が訪れる。若い頃は、たった一つの小さな出来事でこの世の終わりだ! と絶望していたけれど、歳を重ね、こんなことで終わるわけがないと思えるようになりました。
表現することを諦めなくてよかった
――亮子は古田新太さん演じる弁護士だった父の影響でゲームが好きになり、裁判に興味を持ち、今や裁判をゲーム感覚で捉えています。趣里さんは、これまでに歩んできた道がきっかけで好きになったものはありますか。
途中で怪我をして続けられなくなってしまったけれど、やっぱりバレエですね。今でも大好きです。バレエはできなくなってしまっても表現の道を歩んで、芸術と触れ合う喜びを持ち続けられている。表現することを諦めなくてよかったなと思います。
――暮らしの中で大切にしている「マイルール」があれば教えてください。
年齢を重ね、自ら休みにいくことの大切さに気づきました。やらなければならないことが多いときこそ、考えすぎているときほど無理にでも休む。すると意外にも、焦りが静まって、答えにたどり着けたりするものです。
趣里(しゅり)
1990年生まれ。東京都出身。2011年『3年B組金八先生ファイナル』で俳優デビュー。映画『生きてるだけで、愛。』で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。NHK連続テレビ小説『ブギウギ』で福来スズ子を演じ話題になる。
衣装クレジット
ジャケット 143,000円、パンツ 77,000円(ともに3.1 Phillip Lim/3.1 Phillip Lim Japan)
ネックレス29,700円、ピアス39,600円(ともにBONEE/EDSTRÖM OFFICE)
ブーツ、中に着たトップス/スタイリスト私物
文=藤井そのこ
撮影=平松市聖
ヘアメイク=スズキミナコ
スタイリスト=中井綾子(crêpe)
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