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マヂラブ村上、自宅トイレで泣く日々 「小さくて弱い存在を慈しもうという気持ちがやっと育った。犬はすごい」

CREA WEB / 2024年9月28日 11時0分

犬は「汚い」とすら思っていた村上さんが、愛犬の写真で泣くようになるまで


マヂカルラブリー村上さん、くむくん、妻のいとくとらさん。

 お笑い芸人さんに一緒に暮らすペットを紹介してもらう「お笑い芸人の“うちの子”紹介」。第37回はマヂカルラブリー・村上さん。

 ポメラニアンのくむ(オス・2歳)と暮らしています。元々、ペットを飼った経験がなかったという村上さん。最初は行動ひとつをとっても困惑することばかりだったそうですが、段々と魅力に気づいてメロメロに。一緒に暮らすようになって、自分の中に新しい感情が生まれたと語ります。

 インスタグラムの愛犬専用アカウントには、これまでの成長を感じさせる写真がたくさん掲載。愛情をたっぷりと注ぐ毎日ですが、先々には不安も感じているよう。初めてペットと暮らす日々、ペットについての心情を率直に語ってくれました。


「かわいい…あぁ、もう…」


私と犬。

――一緒に暮らすようになったきっかけを教えてください。

 夫婦で犬の画像と動画をよく見ていて。最初は犬でも猫でもよかったのかもしれないですけど、「いつか飼えたらいいね」みたいな話になってきた時に、奥さんがペットショップのこういう子いますみたいなのを見始めて、ちょろちょろと僕に見せてくるようになったんです。で、「この子かわいいね」って言ったら「見に行ってみよう」と。店まで行ったらそのまま……って感じですね。

――奥さま、すごいですね。飼いたいという自分の意見は主張せず、村上さん自身がどうアクションを起こして、どういう決断をするのか、自発性を引き出したといいますか。

「いい子がいたら、そのまま連れて帰ろうよ」みたいなのも事前になかったですからね。飼うとしたら奥さんが自分のお金でなんとかするとも言ってましたし、元々ペットを飼っていたみたいだったので、僕としては(世話ができるなら)好きにしたらいいよという感じで。けど、見に行ってしまえばイケるだろうというのはあったのかもしれないです。

 やっぱりダメですよ、見ちゃうと。お店の人にくむを渡されて。……真っ白でふわふわ……かわいい……あぁ、もう……じゃあ、いいよいいよ、飼おうかってなりました。

うちの子ベストショット①「初めて会った日」


うちの子ベストショット①「初めて会った日」

 僕、今までペットを飼ってこなかったんですよ。父が(動物が)苦手で。家にペットがいる暮らしを想像できてなかったこともあって、どういう生活になるんだろうとは思いましたけどね。

――今のご自宅はペット可だったんですか?

 そうじゃなかったんです。オーナーに相談して飼えるようにしてもらいました。引っ越すのは嫌だなと思って聞いてみたら、敷金をプラスすることでオッケーをもらって。

――村上さんがオーナーさんとの信頼関係を築いていたというのもあるんでしょうけど、相談してみるのは大事ですね。条件は揃ったとはいえ、ペットと暮らす経験がなかったとしたら、最初は戸惑ったのではないですか。

舐められたら「汚い」と思っていたのに


妻に肘を置いてくつろぐ。

 そうですね。最初は犬とどういうふうに触れ合えばいいのかがあんまりわかってなかったですし、舐められたら「汚い」って思ってました。けど、その辺の認識も変わってきています。臭くもないし、水と一緒じゃんって。なんなら、舐めてくれよって思うようになりましたね。

――短期間でがらりと変わったのは、どういった点が大きかったですか。

 かわいいのもそうですけど、犬がいいのは向こうから寄ってきてくれるところですよね。例えば帰ってきていつもの椅子に座ってたら、近くに来て足をぺろぺろ舐めたりするんですよ。あと、僕らがどっちもいない時にホテルに泊めて、1、2日後くらいに会ったら嬉しそうな顔をするとか、そういうことの積み重ねで、あぁ、僕たち夫婦のことをすごく好きだし、たぶん頼ってくれてるんだなとか思うようになっていきました。


結婚式にて。

結婚式ではリングドッグを務めたくむくん。

――それまで動物との距離感はどうだったんですか?

 犬はむしろ怖かったですね。未だに大きいのは怖いですけど、犬は意思疎通ができてるなって思うことがよくあるので、無下にできなくなっちゃったというか。

 家を出る時に普段とは違う鳴き方をしてると、寂しそう! とか思うじゃないですか。だから、今の時点では犬だけが特別です。

 最初は「来て」って呼んだら来るのって、どういうことなんだろうって理解できなかったというか。「来て」という言葉を覚えたのか、トーンで理解してんのか、目を見たらわかるのかとか、彼の思考を理解することに頭を使っていました。


リングドッグくむくん。

 調べたら、何語か覚えてる可能性もあるんですね。うちのは結構覚えてると思います。絶対にダメなのは「掃除機」。ワンワン吠えます。「お散歩」はちょっとわかってますね。よく遊びに来てくれる人や奥さんの妹さんの名前とかも覚えてて。「りなちゃん(奥さんの妹)来るよ」って言ったら、わーい! って感じで喜ぶんですよ。

 あと、僕らがソファに座っていて、くむに「ボール取りに行ってきて」って言ったら、散乱している犬のおもちゃからボールを取ってくる。「ちょうだい」も覚えてるんで、自分でおもちゃを集められるようになりました。そういうところもむちゃくちゃかわいいですね。

うちの子ベストショット②「結構この伸びた体勢でいる」


うちの子ベストショット②「結構この伸びた体勢でいる」

――物理的な変化はもちろん、村上さんの場合、精神的な変化がすごく大きそうですね。

 くむと暮らすようになって、いろんな感情が生まれました。よその犬でもめちゃくちゃかわいいと思うようになったし、なんなら「触ってもいいですか?」って聞いちゃうし。

――以前はしなかったことですか?

トイレに飾った写真を見て泣くようになった


インタビュー中の村上さん。スマホの待ち受け画面にはもちろんくむくんが。スマホグリップにもくむくんの顔写真が印刷されており、溺愛しているのが伝わってきました。

 しなかったと思います。いや、ポーズでやっていたかも。一緒にいる人に動物が好きな人なんだと思われたいから笑顔で接するみたいな感じだったんですけど、今は犬がかわいくてしょうがないです。

 ……泣いてしまいますもんね、ふと犬を見て。奥さんもそういうことがあるって言ってましたけど。「いなくなんないで~……」とか思ったりして。

 家のトイレにあるちょっとした棚みたいなところに、僕、奥さん、くむが旅行先でご飯を食べてる写真が置いてあるんですけど、そのくむが「わーい!」みたいな顔をしてて。たまに手に取って見てるんですけど、そうすると泣いちゃう。今も思い出して泣きそうです。


村上さん宅のトイレにある写真。くむくん「わーい!」

 やっぱりねぇ、犬って、ただ「好き! 楽しい!」で動いてる。それがきれいというか、眩しい。打算もあるのかもしれないですけど、純粋に見えちゃうんですよね。かわいいですよねぇ。

――犬って心を豊かにしてくれますよね。

 そのおかげで子どもにも優しくなった気がします。僕、苦手だったんです。でも、自分よりも小さくて弱い存在を慈しもうという気持ちがやっと育った気はします。なかったですもん、そういう気持ち。

 子供は泣いたり、だだをこねたりするじゃないですか。大人からすればわがままに見える行動も、そうしたいんだからそうしてるんだって思うようになったというか。器が広がった感じがしますね。……犬ってすごいです。偉大ですよ。かわいいだけじゃないっすよ、あいつらは。くむと暮らすようになって、僕も成長してちょっとだけいい奴になってきてると思います。

――面白いですね。相方の野田さんも、以前お話を伺った際に同じようなことを言っていました。

 (笑)。あ、言ってました?

――はむはむのおかげで、人間になれたと。

誕生日が…もうあんまり嬉しくない


初めて会った日。

 僕もその感覚に近いものがあるかもしれないですね。……あはは! なんか……恥ずかしいです。今まで犬と触れてこなかったから、特にそう思うんでしょうね。だから、やっぱりちっちゃい頃から触れておくのは大事だと感じます。

 今は、くむが一番居心地のいい状態にしてあげたいとも思うんです。犬の気持ちは正直わからないんですけど、ご飯もちょっとあっためてあげたほうがいいのかな? とか。うちは冷凍庫に入れていて、すげぇいいものを食ってるんですよ。真空パックで小分けされていて、毎回解凍してちょっとほぐして常温より温かい状態で出してるんですけどね。

うちの子ベストショット③「基本の悲しい顔でおちょぼ口」


うちの子ベストショット③「基本の悲しい顔でおちょぼ口」。

 そういう食事ひとつにしても、いろいろと考えされられますよね。食べない時にはなんで食べなかったんだろう? 普段と何が違うんだろう? ちょっと時間が遅かったのかなとか。そうやってこっちが考えてやるしかないのもいいなというか、大事なことのような気がします。

――いろんな気づきを与えてくれてるんですね。そんなくむくんは、村上さんにとってどんな存在ですか?

 最初は「吠えたり噛んだりする毛のやつ」って感じでしたけど、今は自分たちの子どもですかね。月並みですけど、守る対象です。親の気持ちってこういう感じなのかなと思いますよね。とにかく嫌なことがない人生をおくってほしいなと。

――愛ですね。

 愛なのかな。うん、愛を教えてくれたのかもしれないです。


私と妻と犬。

――これから一緒に年を重ねていくことになりますけど、動物が年を取っていく過程を経験するのも初めてですよね。

 そうなんですよ。誕生日が……もうあんまり嬉しくなくて。犬を飼っている人の記事とかたまに読むんですけど、佐藤栞里ちゃんが長く飼ってたポメラニアンの話をしていて。大人になって無駄吠えがなくなって落ち着くと言っているのを読んで、あぁ、嫌だなぁって。

 それ、時が経ったって実感しちゃうじゃないですか。あと、ポメラニアンだけなのかな? 猿期(注:生後3~6ヵ月頃から起こる現象で、顔の周りやしっぽなどの毛が成犬の被毛に生え変わる時期)っていうのがあるんですけど、それになったのも嫌だったし、終わったのも嫌だったんです。……あぁ、やだなぁ。


猿期のくむくん。「完全に猿期」(村上さん)

――健康に年を重ねられるのは幸せなことですし、老いた動物もすごく素敵ですよ。

 それも愛せるように。……けど、ちょっと怖いです、自分がどうなっちゃうのか。毎日泣くんじゃないかなとかいろいろと考えてしまいます。友達も犬を飼ってて、うちで犬同士が一緒に遊んだりもしてたんですけど、亡くなっちゃったんです。くむが「あの子、来ないな」と思ってたらかわいそうだなとか考えてると、泣きそうになってしまうし……どうなるのかな。

――その辺りの心境がどうなっていくのかも楽しみですね。またぜひお話を聞かせてください。

 インタビュー中、ずっと泣いてる可能性もありますけど。はい、またお願いします。

村上(むらかみ)

1984年10月15日生まれ。愛知県出身。2007年に野田クリスタルとお笑いコンビ・マヂカルラブリーを結成。「M-1グランプリ2020」優勝。2022年に踊り手のいとくとらと結婚した。
X:【公式】@mlmurakami
Instagram:@mlmurakami

文=高本亜紀
撮影=榎本麻美
写真=村上

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