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乾燥の季節が到来! 喉の痛み・咳・鼻水には 「潤う薬膳レシピ」

CREA WEB / 2024年10月8日 11時0分

 涼しくなってきたと思ったら気になるのが空気の乾燥。そして乾燥はさまざまな不調の原因になってしまいます。国際中医薬膳師のさとうあいさんに、乾燥が気になるときに取り入れたい薬膳レシピを教えてもらいました。

 空気が乾燥する秋のシーズンは、肺が弱ってしまうことから喉の痛みや、咳、鼻水などの不調を引き起こすと薬膳では考えられています。夏から秋の季節の変わり目が苦手な方は、肺のケアを心がけるといいでしょう。加湿器を使用する、ぬるめの湯船にゆっくり入る、睡眠時間を確保するなど、乾燥を避ける生活も心がけましょう。

 肺が乾燥することで、喉の痛みや、空咳を引き起こし、鼻水や痰の原因にもなります。秋を元気に過ごすためには、肺を潤し、乾燥により溜まってしまった鼻水や痰を排出する食材を食べることが効果的です。喉の痛みや、鼻水、咳は本格的な風邪症状の原因にもなるので、毎日の食事で少しずつケアできるといいですね。


◆パパっと簡単炒り豆腐


炒り豆腐。

 豆腐は乾燥を防ぎながら、熱冷ましの効果もある食材です。日常のご飯としてお味噌汁や、湯豆腐など、手軽に食べられる方法がおすすめです。

 また、こんにゃくは、痰や、鼻水を排出する手助けをする食材です。すでに痰がらみの咳をしている方にも、効果が期待できますよ。

 常備菜として用意できる炒り豆腐は、日持ちもするので、忙しい合間に活用するメニューとしていかがでしょうか。

●材料(4人前)


材料はこちら。

・木綿豆腐:1パック
・人参:1/2本
・玉ねぎ:1/2個
・板こんにゃく:1/2枚
・青ネギ:3~4本
・ごま油:小さじ1
・鰹節:15g
・醤油:大さじ1
・塩:少々

●作り方

(1)人参は千切り、玉ねぎはみじん切り、板こんにゃくは粗く刻みます。青ネギは斜め切りにします。


人参は千切り、玉ねぎはみじん切り、板こんにゃくは粗く刻む。青ネギは斜め切りに。

(2)フライパンにごま油を入れて温め、(1)の人参、玉ねぎ、板こんにゃくを炒めます。


フライパンにごま油を入れて温め、(1)の人参、玉ねぎ、板こんにゃくを炒める。

(3)野菜がしんなりしてきたら、木綿豆腐を入れて炒めます。豆腐を細かく砕くように加熱します。


野菜がしんなりしてきたら、木綿豆腐を入れて炒め、豆腐を細かく砕くように加熱する。

(4)(1)の青ネギ、鰹節、醤油、塩を入れ味を整えます。


(1)の青ネギ、鰹節、醤油、塩を入れ味を整える。

(5)水分を飛ばして味を整え、器に盛り付けて完成です。
※一旦冷ますことで、味がよく染みて美味しさがアップします。


水分を飛ばして味を整え、器に盛り付けて完成。

◆豚ひき肉と黒きくらげの炒め物


豚ひき肉と黒きくらげの炒め物。

 乾燥症状は、水分の不足に加え、血の不足も関係しています。黒きくらげは乾燥を防ぎながら、血を増やす食材だと薬膳では考えられています。血を増やすことで、乾燥しがちな肌や髪の毛、頭皮の状態も改善することができますよ。

 卵や豚肉も、日常的に使用する食材ですが、薬膳では潤し食材のひとつとされています。普段から食べている方も多いと思いますが、乾燥が気になる秋には特に意識的に食べるようにするといいでしょう。

●材料(4人前)


材料はこちら。

・豚ひき肉:150g
・長芋:200g
・乾燥黒きくらげ:5個
・青梗菜:1株
・卵:2個
・ごま油:小さじ1
<調味料>
・醤油:小さじ2
・みりん:大さじ1
・調理酒:大さじ1

●作り方

(1)長芋は皮をむいて半月切りにします。黒きくらげは水で戻し、粗く刻みます。青梗菜は根元を切り落とし、砂を洗い、食べやすいサイズに切ります。


長芋は皮をむいて半月切りに。黒きくらげは水で戻し、粗く刻む。青梗菜は根元を切り落とし、砂を洗い、食べやすいサイズに切る。

(2)ボウルに卵を入れてよく混ぜます。ごま油を入れフライパンを温めます。溶き卵を入れてサッと炒め、一旦取り出します。


ボウルに卵を入れてよく混ぜ、ごま油を入れフライパンを温める。溶き卵を入れてサッと炒め、一旦取り出す。

(3)フライパンを再び温め、豚肉を炒めます。


フライパンを再び温め、豚肉を炒める。

(4)豚肉の赤みがなくなったら、(1)の黒きくらげ、<調味料>を入れ炒めます。


豚肉の赤みがなくなったら、(1)の黒きくらげ、調味料を入れ炒める。

(5)(1)の長芋を入れ、弱火でゆっくり炒めます。


(1)の長芋を入れ、弱火でゆっくり炒める。

(6)(1)の青梗菜、 (2)の卵を入れ、よく混ぜ合わせます。


(1)の青梗菜、 (2)の卵を入れ、よく混ぜ合わせる。

(7)青梗菜がしんなりしたら、器に盛り付けて完成です。


青梗菜がしんなりしたら、器に盛り付けて完成。

◆シャキシャキ食感が楽しい蓮根の蒸し鍋


蓮根の蒸し鍋。

 肺を潤し、咳予防ができる食材の代表とも言えるのが「蓮根」です。蓮根は喉の渇き感、咳、痰の解消に効果がある為、秋の食卓には欠かせない食材です。繊維に逆らって切ることでシャキシャキ食感、すりおろすとモチモチの食感と違う美味しさが楽しめます。

 薬膳では、実を「蓮の実」と言い不眠対策の食材として、葉を「蓮の葉」、またの名を「荷葉(かよう)」と言い熱をとる食材として利用します。蓮根は効能の宝庫とも言える、食材のひとつです。

 痰を取り除く効果のあるエリンギ、大根と合わせた料理なので、痰がらみのせきが続く方や、鼻づまり症状のある方におすすめのメニューです。

●材料(4人前)


材料はこちら。

・蓮根:300g
・豚小間切れ肉:150g
・エリンギ:2本
・大根:100g
・ポン酢:お好み

●作り方

(1)エリンギは食べやすいサイズに薄切りにします。


エリンギは食べやすいサイズに薄切りに。

(2)蓮根は皮をむいて薄切りにします。15分ほど水にさらし、アク抜きをします。


蓮根は皮をむいて薄切りにし、15分ほど水にさらし、アク抜きをする。

(3)蒸し器に穴を開けたクッキングシートを敷き、水切りにした蓮根を入れます。


蒸し器に穴を開けたクッキングシートを敷き、水切りにした蓮根を入れる。

(4)蓮根の上にエリンギ、豚肉を全体に散らすように重ねます。


蓮根の上にエリンギ、豚肉を全体に散らすように重ねる。

(5)蓮根、エリンギ、豚肉の順に何層かに重ねます。


蓮根、エリンギ、豚肉の順に何層かに重ねる。

(6)蒸し器の蓋をし、10~15分加熱します。


蒸し器の蓋をし、10~15分加熱。

(7)大根おろしを添え、お好みでポン酢を容器に入れます。
蒸し器から食材を取り出し、器に盛り付けて完成です。


大根おろしを添え、お好みでポン酢を容器に入れる。蒸し器から食材を取り出し、器に盛り付けて完成。

肺の潤いをチャージする食材で感染症予防をしよう

 風邪の流行が気になる秋は、喉の痛み、咳、鼻水から不調症状がスタートすることが多いです。これらは肺を潤すことで、予防できる症状でもあるので今回のレシピを参考に、セルフケアしてみましょう。

 病院に行くまでもない症状は、日々のご飯で回復を助けることも可能です。日頃からご自身の体の変化に目を向けてみてはいかがでしょうか?
 
 時にはお薬や病院に頼ることも大事ですが、ご自身でできるカラダメンテナンスにも、チャレンジしてみてください。


さとうあい

宮城県仙台市在住の料理家。フードコーディネーターや学校講師などを通して飲食業界に携わること20年以上。現在は国際中医薬膳師の資格を取得し、子どもの不調を整える薬膳料理講座や、企業へのメニュー提案などをする傍ら、レシピライターとしても活動中。

文・撮影=さとうあい

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