「立ち上がれなかったときにプロレスに誘われて…」THE RAMPAGE武知海青が“体脂肪率3%”の鎧ボディを作るまで
CREA WEB / 2024年10月14日 11時0分
体脂肪率3%という鋼の肉体を持つTHE RAMPAGEの武知海青。鍛え抜かれた肉体美を収めたボディ・ビジュアルブック「BULLET」が9月19日発売に。TBS系「最強スポーツ男子頂上決戦」を現在2連覇中、今年2月にはプロレス団体DDTからデビューを果たし、今“流れが来ている”武知に、インタビューした。
なんのために鍛えてるのか…何も答えられない自分が悔しかった
――写真集で自分のアイデアが生かされているのはどんなところですか?
表紙とタイトルは僕が決めました。『BULLET』(ブレット)というのは、銃弾という意味なんです。僕自身がチャレンジをすることが多くて、TBSの「最強スポーツ男子頂上決戦」(以下、「スポ男」)に出演したり、柔道の黒帯をとったり、ボディメイクの大会(「Summer Style Award 2019 ROOKIE CHALLENGE CUP」)に挑戦したりと、壁に向かってチャレンジすることが多かったんです。
負けたら終わりというくらいの気迫で境地に立つことも多くて、そのたびに壁を砕いてきたなっていう実感もあります。僕の好きな言葉に「高ければ高いほど、乗り越えた壁はいつか自分を守る盾になる」というものがあって、そんな壁を銃弾(BULLET)で貫いてきたんだよという意味もこめました。
――幼い頃は、サボったり、怠けたりすることも多かったということでしたが、なぜそんな風に壁を越えられるような精神に変わったんですか?
親元を離れたときに人間関係に苦労して、自分で生きていかないといけないと実感したんです。そんなとき、GENERATIONSの数原龍友さんがトレーニングをかなりされているのを見て、僕もトレーニングしてみたいと思ったのがきっかけです。
でもいざトレーニングにハマっていると、「なんのために鍛えてるのか」と聞かれることが多くて、それに対して何も答えられない自分が悔しかったんです。そこでいろいろ考えて、結果を出せばいいのではないかと思って大会を目指し始めました。そこで総合優勝をして、「やればできるんじゃん」って思うことができるようになって。それがターニングポイントですね。
――子どもの頃も、習い事を全部をやめてしまったこともあったそうですね。2023年にもうまくいかないなと感じていたことがあったとか。
2023年の頃は、時間が解決してくれるかと思って待っていたんですけど、立ち上がれず行動力もなくなって時間だけが過ぎていきました。そのときにたまたまいただいたのがプロレスのお話でした。お声をかけていただいたきっかけは、2022年に出演した『覆面D』(AbemaTV)というドラマだったんですけど、ここでチャレンジしなかったら、低迷し続けるんだろうと思って、挑戦することにしました。
プロレスへの挑戦を決め、2024年を自分自身のパーフェクトイヤーにしようと決めました。結果として、プロレスも成功して、スポ男も優勝して、こうして写真集も出させてもらって。グループでは東京ドームを成功させて、実際にパーフェクトイヤーになったと思います。
実はこの後にも『スポ男』が控えていて、その4日後には二度目のプロレスの試合があるんですが、すごい流れが来てるっていう実感があるんです。このままいい一年が締めくくれるように、あとは全力で頑張るだけですね。
プロレスを始めるとき、あえてゴールを決めなかった
――一回目のプロレスの試合が終わったあとは、どんな心境でしたか?
基本的に僕は何かを始めるときにゴールを決めるんです。でも、プロレスのときはなぜかゴールを決めていなくて、ただ、一戦で終わるつもりはないということだけ決めてたんです。もしもうまくいったら続ける、うまくいかなくてももう1回挑戦するという覚悟を決めて挑んでいました。
不思議な話なんですけど、プロレスと『スポ男』が被るのは、前回に続いて二度目なんです。前回は2月末にプロレスの試合があって、3月に『スポ男』の収録がありました。今回も9月末に『スポ男』の収録があって、その4日後にプロレスの試合があります。これは、神様が試練を与えてくれたのかなと思って頑張るしかないという心境です。
――プロレスと『スポ男』の体づくりというのは、共通する部分もあるんですか?
『スポ男』は体重は軽い方がよいんですが、プロレスは重くないといけないので大きく違うんですよね。前回はプロレスとスポ男の間が一か月くらいあったんですけど、今回は4日しかないので、どこまでいけるのかの勝負ですね。
――心身ともに休める時間が重要になりますね。
今は結構気持ちは安定していますけど、やっぱりRAMPAGEで行う東京ドームのライブ(『THE RAMPAGE LIMITED LIVE 2024 *p(R)ojectR® at TOKYO DOME』)の前には緊張してる時期もあって、そうなると体もよくない方向に行ってしまうので、自分でも気を付けました。今は乗り越えたところです。もう少しで一年を完走するので、ここまで来たら、あとはやるだけですね。
東京ドームでステージに立つ前は、すごく怖かった
――東京ドーム公演の準備中、公演当日、終わったあとの心境の変化はいかがでしたか?
公演前は、けっこうビビっていました。3年程前にドームのステージには立たせていただいてはいるんですけど、コロナ禍でキャパは半分で、全員マスクをつけていて声を出せないっていう状況でのライブだったんです。だから、どんなにパフォーマンスをしても、反応がなくて、そんなままで公演が終わっていったので、ちょっと怖さがあったんですよ。
その経験もあって今回も、果たして遠くまで届けることができるのか、盛り上げることができるのか、すごく怖かったです。でも、一日目にステージに立ったときに大歓声を聞いて、その瞬間に「これはいけるかもしれない」と思いました。
――あのドームの客席から歓声を浴びるということは、ものすごい量のアドレナリンが出るんじゃないかと思います。その後はどのような感覚で過ごしていたんですか?
気付けば二日目が終わっていたって感じです。終わったあとは、達成感と、これからもっとやってやろうというやる気に満ち溢れた感覚になってRAMPAGEが一つ上の段階に上がったなっていう実感を覚えました。
翌日は、心はすごく元気なんですけど、体はなかなか動かなかったですね。当日のちょっとした打ち上げも、自分はプロレスの準備もあるのでお酒も飲めず、みんなが楽しんでいるのをただ見守る感じでした。
でも、陣さんが「プロレスが終わったら、全員でまた打ち上げをしようね」っていうことを言ってくれたので、それをめがけて突っ走るつもりです。僕以外のメンバーも、RIKUさんも舞台の稽古があったりして、次の日に取材を受けたり、準備をしたりしてる人はいましたね。
――ほかのメンバーのステージや舞台などを見に行くこともありますか?
ありますよ。最近だったら、MA55IVE THE RAMPAGEの東京公演ファイナルを見にいきました。パフォーマーであってもマイク持ってラップしてお客さんを盛り上げることができるんだって思えて、すごく励みになりました。
武知海青(たけち・かいせい)
1998年2月4日生まれ。THE RAMPAGE のパフォーマー。幼少期に水泳でジュニアオリンピックに出場、柔道黒帯など抜群の身体能力を誇る2019年にはボディコンテストに出場し、その鍛え抜かれた肉体で、スタイリッシュガイ部門総合優勝を獲得した。今年2月には DDTプロレスにてリングデビューし、9月27日に2戦目を終える。
文=西森路代
撮影=今井知佑
スタイリスト=山田莉樹
ヘアメイク=OYA(KIND)
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