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【まるでジブリの世界】苔むす静謐な山道、見上げれば南アルプスの名峰。らくらくハイクで絶景の山小屋「赤岳鉱泉」へ

CREA WEB / 2024年10月12日 11時0分


気持ちのよい景色が広がる登山道。

 ウェルネスなトリップを提案する本連載では、幅広い知見を生かしてアウトドアカルチャーを提案するレーベル「焚火遊道」の猪野正哉さん、田中行太さんがさまざまな旅の楽しみ方をコーディネート。


左/モデル・星野絵美里さん。右/マムート ストア 新宿店のスタッフ西原真妃さん。年に1〜2回ほどのペースで山を楽しむ星野さんを、ベテラン西原さんがサポートしながら山頂を目指す。

 第5弾となる今回は、連載初の山小屋泊を敢行。長野県・八ヶ岳の名峰のひとつ、硫黄岳を目指します。

 硫黄岳登山の起点となる美濃戸口から、途中にある美濃戸口登山口まで車でショートカット。1日目の目的地である山小屋「赤岳鉱泉」までサクッと登ります!


登山道をマイカーで走行。約60分の林道歩きを短縮!


Jeep®の2024年最新モデル「Wrangler UNLIMITED SAHARA」。ブライトホワイトC/C ¥8,390,000(ジープフリーコール 0120-712-812)

広いトランクに登山グッズを詰め込んで出発。

 登山はしてみたいけど、体力にあまり自信がない……という人に吉報です。山麓のバス停前にある「美濃戸口」から山を目指す人も多いですが、その先の赤岳山荘付近にある「美濃戸口登山口」までマイカーでの通行も可能。その結果、約2.5㎞の林道歩きをショートカットできるのです。これはうれしい。

 ただ林道はかなりの山道かつ砂利道。パワーのある四駆自動車でなければ走行は難しそう。今回はSUV のなかでもオフロード性能に優れ、地上高のあるJeep®のWrangler(ラングラー)に乗って向かうことにしました。


ハードなオフロードもJeep®なら安心。楽しそうに運転する星野さん。

 パワフルに走るWranglerは、運転席からの視界が高く車両全体が見渡せるので、女性でも安心して運転できます。ザ・アウトドアな角張ったデザインもまたかっこいい。


林道をどんどん進んでいく!

ハードな道でも安心。さすがジープ。

あっという間に赤岳山荘に到着。駐車料金を支払い、山荘の駐車場に停めさせてもらう。

赤岳山荘に立ち寄って、登山届もしっかり出そう


小屋のなかはクラシックな趣。

長い間、山を愛する人たちが訪れてきた歴史が感じられる。

 駐車場に車を停めたあと、赤岳山荘を覗いてみることに。雑多に積んである登山雑誌、天井から吊るされたランプ、壁には年季の入った登山道具がディスプレイされ、先人が紡いできた歴史を感じさせられます。

 中に入って挨拶をすると、気さくなスタッフが今朝採れたきのこを見せてくれました。ハナイグチというきのこで、みそ汁や和物にすると美味しいのだそう。そんな採れたてのきのこを使った料理が宿泊者にだけ振る舞われると聞くと、今度泊まりに来てみようかなぁと2人は口を揃えます。


ハナイグチは地元ではジコボウと呼ばれている。秋の八ヶ岳を訪れると、登山道の脇にたくさんきのこを目にするが、そのほとんどが毒を持つそうなので触らないように!

赤岳山荘前に設置されている登山届用のポスト。

 山を安全に楽しむために、忘れてはいけない登山届の提出。万一の事故やケガに備え、どのルートでどこの山を登るのか、どのような装備品を持っているか、何かあったときの緊急連絡先や一緒に登るパーティなどの詳細を記し、ポストに投函します。


2人でルートを確認しながら記入。山に登るときは、必ず地図を持ち歩こう。写真のように登山用地図アプリを利用するのもアリ。その場合はバッテリー切れにならないよう、モバイル充電もあわせて携行しよう。

バス停のある麓で「美濃戸口駐車場」を利用するか、赤岳山荘ややまのこ村が管理する「美濃戸登山口駐車場」を利用するかによってコースの距離が変わる。美濃戸口登山口駐車場までは狭い悪路なので、運転に注意。季節によっては路面が凍結する場合があるので、事前に確認しよう。

山道は苔&きのこのパラダイス。坂は緩やかでサクサク登れる


苔で生い茂る森の中。八ヶ岳で見つかっている苔は約500種類。日本の苔の種類のなんと約1/4が八ヶ岳に生息しているそう!

 美濃戸口登山口を発ってほどなく、北沢・南沢と記された道標が。2つの分岐を北沢方面へすすみ、しばらく緩やかな林道を登ります。紅葉の時期になると両脇に並ぶカラマツが色づき、辺り一帯が黄金色に輝くのだとか。林道を抜けたら、いよいよ本格的な山歩きへ!


苔の深い緑が散りばめられ、まるでジブリの世界にいるみたい。

 急登はなく、緩やかなトレイルが伸びる北沢ルートは歩いていて心地がいい。もりもり茂る原生林の足元は苔むしていてどこか神秘的。可愛らしいきのこもそこかしこに顔を出しています。

 硫黄岳は雪山シーズンにしか登ったことがないという西原さんも「八ヶ岳らしい苔の世界を見ることができてうれしい」とご満悦です。


西原さんが何か見つけたみたい!

西原さんが発見したのは、赤岳山荘で教えてもらったジコボウらしき(?)キノコ。

 トレイルの脇には勢いよく北沢が流れ、爽快なせせらぎに心も洗われます。


赤岳鉱泉の先代の頃に作られた水力発電のダム。赤岳鉱泉の電力のほとんどは、この北沢水力発電に由来している。

 ちなみに、その豊富な水源をグリーンシーズンの小屋の電力発電に利用しているのが、これから向かう赤岳鉱泉。衛生的に使える水洗トイレを維持するための給電も、北沢の水力発電でまかなっているそう。山のトイレ事情が気がかりな女性にとっては、まさに“恵みの沢”なのです。


硫黄岳を源泉とする北沢は鉄分が含まれているため、川底の岩が褐色に染まっている。飲むのは避けておいた方がよい。

ふかふかの土と瑞々しい苔のコントラストが美しいトレイルがつづく。足元を支えるのは、マムートの「デュカンII ゴアテックス」。足の形に自然とフィットする独自設計、着地時の衝撃を和らげてくれるスプリング型のソールが、安全で心地いい山歩きをかなえてくれる。

豊かなシラビソの森をすすむ。徐々に視界が開けだした。

道中のお楽しみは、老舗のつきたて「生大福」


景色が開けて、遠くに尾根が見えてきた。右手にあるのは「峰の松目」。2日目に目指す硫黄岳につながる尾根筋だ。

 木々に覆われていた頭上にぽっかり穴が空き、明るい日差しがふりそそぐ河原に差し掛かった。せっかくなので、休憩がてらおやつを食べることにします。山おやつといえば、脂質が少なく、糖分をしっかり補えるヘルシーな和菓子がピッタリ!


豆大福、季節限定の栗大福、フルーツ大福をチョイス。

 この日持ってきたのは、茅野市にある創業大正12年の老舗「井筒屋」の生大福。つきたての餅は無添加のため買った当日に食べなければならないことから、地元の人だけに愛される隠れた名品なのです。


さっそくパクり。

「つきたてだから、とにかく餅がもちもち〜! 絶妙な塩気と餡の甘さがバランスいいし、適度にお腹も膨れて大満足です」(星野さん)


フルーツ大福のなかには、みかんといちごと白餡が入っていて、さっぱり上品な味。

水分もしっかり補給して。

赤岳鉱泉まであともう少し!

名峰に囲まれる赤岳鉱泉へ。南八ヶ岳のシンボルもチェック


横岳の西壁にそびえる迫力満点の大同心。

 歩き始めて2時間ほど経った。もうそろそろ小屋に着くはず。ふと目線を上にやると、木々の隙間から人の姿にも見える不思議な形の岩峰が……!

 その岩峰は「大同心(だいどうしん)」といい、右手には「小同心(しょうどうしん)」も連なっていて南八ヶ岳のシンボルとして親しまれています。


美しい景色に思わず立ち尽くす。

 硫黄岳の西側にある「赤岩の頭(あかいわのあたま)」の姿を捉えたら、ついに赤岳鉱泉に到着!


赤岳鉱泉のまわりを南八ヶ岳の名峰がぐるりと囲う。

 小屋の背後には、先ほどちらりと覗き見た大同心が全容を現し、右手には八ヶ岳の最高峰「赤岳」までくっきり見える。

「南八ヶ岳の景色をこんなに独占できるなんて、最高のロケーション!」と2人も感動しているようす。 高まる期待を胸に、いざチェックイン!


悠々とそび立つ標高2,899mの赤岳。

赤岳鉱泉の玄関で到着の記念写真。

モデル
星野絵美里(ほしの・えみり)

ファッション誌やファッションコレクション、大手メーカーのCM・広告に多数出演。ウォーキングやランニングなど体を動かすことが好きで、2020年に熊野古道伊勢路を8日間かけて歩いた。友人に誘われて20代半ばに始めた登山は、年に1〜2回のペースで楽しんでいる。

マムート新宿店スタッフ
西原真妃(にしはら・まき)

2016年入社。吉祥寺のオープニングスタッフを経て、2020年から新宿店に勤務。マムートに入社してから登山にハマり、休みのたびに同僚と山へ向かう。八ヶ岳エリアでは過去に赤岳、天狗岳に登ったことがあり、冬季の硫黄岳にも訪れたことがある。好きな山は屋久島。

焚火遊道


猪野正哉さん(左)と田中行太さん(右)。マムートカーと一緒に。

焚き火マイスター/日本焚き火協会会長
猪野正哉さん

メンズノンノモデル出身。モデルやライター、千葉市でアウトドアスペース「たき火ヴィレッジ〈いの〉」を運営するなどマルチに活躍。焚き火を中心としたアウトドアアクティビティを通して、自然の魅力を伝えるために奔走中。著書『焚き火の本』、『焚き火と道具』。

ファッションディレクター/プロモーションプランナー
田中行太さん

ブランドプレスやセールス、セレクトショップのキュレーターやバイヤーを歴任。現在は、ブランドやショップの販売戦略から企画、WEBデザイン、生産管理まで、多くのブランド・ショップのディレクション業を担う。Tシャツブランド「WHO’sMAKING...」主宰。

クレジット

<星野さん>
バックパック18,700円、Blackキャップ6,380円、Blackパンツ18,700円、Whiteジップアップフーディ19,800円、Brownチェックシャツ14,300円、GrayロゴプリントロングスリーブTシャツ8,800円、トレッキングシューズ31,900円/すべてマムート

<問い合わせ先>
マムート https://www.mammut.jp/
ジープ  https://www.jeep-japan.com/

文=平野美紀子
撮影=深野未季
スタイリスト=永田哲也

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