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【この秋、アートのある生活を始める】驚き、癒され、力をもらう。自分の内面に向き合うためのアート体験を自宅でも

CREA WEB / 2024年10月11日 11時0分


《CALL - cherry -》

 暮らしの中にアートを、取り入れてみませんか。

 当たり前の日常を過ごす中で埋もれがちな、ハッとする、新鮮な感覚をよみがえらせてくれるアート。その彩りや美しさに癒されたり、自分の内面と向き合ったり。アートと過ごす日常はよりよい毎日を送る上で欠かせないパートナーになってくれるかも。

 この秋、お部屋の、そして人生の相棒を探しにギャラリーへ出かけてみよう。


鑑賞者の内面深くに届く作品を


RODGALLERY

 東京駅からもほど近い、京橋エドグランのそばに「RODGALLERY」はある。およそ月に1回、主に平面のコンテンポラリー作品の個展を開催しているギャラリーだ。

 RODGALLERYの由来は、水脈やなくしものを探し当てるダウジングロッド。まだ見出されていない価値を発掘していこうという気概が込められている。

 ギャラリーのキュレーションを務める藤田つぐみ氏は「新しい価値の創造に取り組む作家の発掘はもちろん、作品自体に背景があり、鑑賞者の内面の深いところにも届く、そんな作品を展示するようにしています」と作品選定について説明する。


《Message》

 現在開催中の「CALL-人工ビーチと砂漠の修道院―」は藤田氏自身による個展。一見、結びつかないようなモチーフがともに描かれた作品は、現実世界の見方を揺さぶるような、不思議な感覚を覚える。

「世の中は無数のレイヤーに分かれていて、普段はそれぞれが干渉しない『他の世界』になっているんだけど、それが繋がる瞬間がある。例えば、お化けを見た、とかもそうだと思うんですけど、そういう本来繋がらないもの同士が繋がった様子を描きたい」(藤田氏)

 パラダイムシフトするかのような作品は、まさに世界と自分をリセットしてくれるきっかけとなりうるだろう。


《聖なる眠り、または昨夜飲んだマティーニ》

 藤田氏の作品で特徴的なのはもうひとつ。個展のタイトルにもあるように、修道院や鳩、羊といった古来からの宗教的なモチーフを描く点だ。

「私自身クリスチャンというわけではないんですが、宗教画で用いられているモチーフが好きで。少しずつ、自分なりにアレンジしています」(藤田氏)

 やわらかなタッチの絵画をよく見ると、羊やハートといった意匠が散りばめられていることに気づく。絵画と向き合うだけでさまざまな思いが去来してくるようだ。また、それは何度も同じ作品を観るたびに変化する不思議な体験でもある。

 魅了され、驚き、時には自分の内面に立ち返るきっかけになるアート。この秋、そんなアートのある暮らしをかなえてみませんか。

画家・RODGALLERYディレクター
藤田つぐみ(ふじた・つぐみ)


藤田つぐみ氏

多次元世界や感覚など、他者と共有しがたい領域を視覚化し、イメージに置き替えることをテーマとして絵画制作を行う。

1986   広島県生まれ
2014   東京藝術大学絵画科油画専攻卒業
2016   エコール・デ・ボザール・パリ留学
2018   東京藝術大学大学院美術科第六研究室修了
2020    京都芸術大学美術工芸科専任講師

藤田つぐみ「CALL-人工ビーチと砂漠の修道院―」

場所:RODGALLERY
所在:東京都中央区京橋 2-7-12 1F
会期:10月4日(金)~21日(月)
休廊日:火・水・木曜

文=CREA編集部

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