【2024秋冬ヘア】“切り込みライン”が今っぽいスタイル5選 ショートもロングもお洒落度一気にアップ
CREA WEB / 2024年11月2日 11時0分
秋冬ファッションに衣替えするのと同時に、ヘアも雰囲気を変えたい気分がムクムクわいてくるこの季節。
毎回大人気の、代官山のヘアサロン・Srawのディレクター、柳亜矢子さんが提案するヘアスタイル記事、今回は、秋冬におすすめのヘアスタイルをピックアップしてご紹介します。
今っぽさとその人らしさを兼ね備えた、その人だけのヘアスタイルを作り出す柳マジックの虜になった女性は数知れず。
そんな柳さんによると、「最近人気が高いスタイルのひとつは、毛先がパツッと直線的にカットされていたり、顔周りにさまざまなタイプの切り込みを入れてラインを強調するような、“切り込みライン”スタイル。そしてもうひとつは、かっちりきめ過ぎず、たっぷり空気を含んだような動きを感じさせる“ニュアンスヘア”スタイルです」とのこと。
まずはお洒落度数が一気に上がる“切り込みライン”の入った5スタイルをご紹介します。
#1 顔周りのランダムな切り込みラインがお洒落なウルフボブ
ベースのボブスタイルに軽くレイヤーを入れ、毛先には少し重みを残し、ウルフのニュアンスも入ったスタイルです。
最大のポイントは、顔周りのサイドの毛を、鼻からリップラインの高さにかけて切り込みを入れること。長さや毛先をあえて不ぞろいに、ザクザクっと切り込んだラインで顔が囲まれ、ひとひねりあるお洒落な雰囲気になります。
縦長シルエットにするのではなく、ボブべースに切り込みでアクセントをプラスするイメージです。
顔周りだけでなく全体にもレイヤーを入れることで、スタイリングで動きをつけやすくし、軽さを出せる点もポイント。
オーダーとスタイリングのポイント
前髪は眉がちょうど隠れるくらいの長さのラウンドカットに、バックは首が隠れるくらいの長さに。全体に軽くレイヤーを入れる。サイドの耳より前位置の毛を、鼻の高さからリップラインの高さにかけて、長さが不ぞろいになるよう切り込みを入れる。
カラーはワンブリーチしたあとに、ヘーゼルベージュを入れる。8レベルくらいのトーンに。
スタイリングするときは、オイルとバームを混ぜて全体に伸ばし、ストレートアイロンで毛束感が出るように伸ばし、最後に毛先を外ハネになるように散らす。クセがある人はクセを活かして動きを付けてもOK。
YANAGI’s Point
顔周りに切り込みを入れ、ポイントを作る、アクセントにするというスタイルは、最近のトレンドのひとつです。顔周りにラインが入ると、顔を囲むフレームのようになるので、それが小顔効果につながったり、重心がキュッと上にくるので引き締まって見える、などのメリットもあり、幅広い年代の方が取り入れていらっしゃいます。
切り込みを入れる高さ、毛先を揃えるかランダムにするか、などの違いで、さまざまな雰囲気を作れます。ミディアムやロングの方でも、顔周りにこういうラインが入るだけで雰囲気を変えられるので、髪を伸ばしている最中で、少し雰囲気を変えたい方にも好評です。
#2 サイド奥までパツッと切り込んだ、お洒落ミディアム
鎖骨下レングスのシンプルなミディアムをベースに、前髪からサイドの耳手前までをそろえてパツンとカットしたスタイル。
サイドから見たときに切り込み部分の幅が数センチ程度あり、また毛先の直線ラインがしっかりわかるように切り込むのがポイントです。
切り込みが入るだけで、ごくシンプルで清楚な雰囲気が、ちょっとモード感を備えた、お洒落にこだわりのある雰囲気に一変するので、シンプルなストレートのミディアムやロングヘアに「ちょっと飽きた」、「長さは変えたくないけど、少し雰囲気を変えたいな」という人に最適のスタイルです。
オーダーとスタイリングのポイント
前髪から耳手前までのサイドの毛を、リップラインの高さで平行に、直線で切り込む。毛先の長さを揃え、直線に近いラインにするのがポイント。またサイドやバックの毛先近くにも軽くレイヤーを入れ、散らして動きが出るように。
モデルの髪の色は地毛の色なので、近づける場合は、切り込み部分より下にハイライトをランダムに入れる。
スタイリングは、少量のオイルを手のひらに伸ばし全体に広げ、ツヤが出るように。くせ毛の人はストレートアイロンで伸ばし、毛先はランダムに散らす。
YANAGI’s Point
顔周りの切り込みを、奥行き感がわかるくらいグイッと入れるのがコツです。また切り込む部分は毛先をバラつかせるのではなく、ハッキリ直線とわかるように、ラインを作ってあげるのもポイント。誰でもトライしやすい切り込みスタイルです。
#3 あえての厚みでラインが生きる、究極ミニマムなミニボブ
基本的にすべて同じ長さの、シンプルなワンレンミニボブ。シンプルなのに、“ナチュラル”や“可愛い”方向でなくモードな雰囲気が漂う秘密は、サイドからバックの毛先が厚みがある平行ラインだから。
バック下部分の内側や中間で毛量調整し、毛先の厚みを残すことで、バツッと切ったラインの印象が強調されます。写真のモデルの方のようなミニマム感、モード感を出すにはストレートヘアであることが必須なので、クセが強い人はストレートパーマをかけたり、ストレートアイロンを使うのがオススメ。
オーダーとスタイリングのポイント
すべて同じ長さで、襟足ギリギリのラインで平行にカットし、ワンレンボブに。襟足の高さは人によって異なるので、位置が低い人は少し上でカットするなど調整を。また、毛先の厚みを残すのがポイントなので、髪が少ない人はそのままシンプルにカットすればOK。髪が多い場合は、外側ではなく、内側や中間で毛量調整を。毛先に厚みを残すのはマスト。
カラーは5レベルくらいのナチュラルブラウンを入れる。髪が黒い人はそのままでもOK。
スタイリングはどの髪質でも、まずストレートアイロンで全体を真っすぐに伸ばし、その後にオイルを全体に伸ばして整える。
YANAGI’s Point
ボブは同じ長さでも、毛先のカットによって丸いボブになったり、スタイリングで毛先をはねさせるかどうかなどによって、かなり印象が変わります。このスタイルにトライするなら、まず髪をストレートに。
また毛先に厚みを持たせるところがポイントですが、前下がりのボブにすると、構造上どうしてもバックからサイドにかけて厚みが薄くなるので、前下がりでなく平行ラインでバツッとカットするのがコツです。厚みがあると、耳にかけたときにも全体のシルエットや平行ラインが際立ちます。
#4 淡いミルクティーカラーを切り込みラインで楽しむ
「こんな色にしてみたい!」と人気を集めそうな、ミルクティーみたいなシアーベージュ系のハイトーンカラー1色のスタイル。
毛先はレイヤーを入れず、プツプツと束感が出るようにカット。全体で見たときに、パツッと平行にカットしたようなぶつ切り感を出すのがポイントです。
本当にシンプルなミディアムヘアなので、色の個性が全面に出ます。その分髪の状態も目立つので、パサつかないようヘアケアも必須。くせ毛の場合はスタイリングの際に、ストレートアイロンをしっかり通して。
アレンジやスタイリングをがんばらなくても、勝手にお洒落に見せてくれる嬉しいスタイルです。
オーダーとスタイリングのポイント
目にかかるくらいの長さで薄い前髪を作る以外は、鎖骨下くらいのレングスのシンプルなミディアムヘア。毛先にレイヤーは入れず、直線になるよう、平行にカットする。
カラーはまずブリーチを2回行い、その後に11レベルくらいのシアーなミルクティーカラーを入れる。退色を抑えるために、カラーヘア用のシャンプ&トリートメントや、紫シャンプーなどでケアすると持ちもよくなる。
スタイリングは、軽めのオイルを全体になじませ、束っぽさを多少出せばOK。毛先が内巻きにならないう、軽く外はねっぽく散らすのがコツ。ただしくせ毛の場合は、ブリーチとストレートパーマを同時には行えないので、パーマをかけるのではなくスタイリングでストレートアイロンを通し、ストレート感を強めて。
YANAGI’s Point
ハイトーンカラーはいわゆる“モード”とはちょっと違う印象になることが多いのですが、こんな風に毛先にブツッとしたラインを作ってあげると、ちょっとモードに寄ったりお洒落な雰囲気を出すことができます。毛先があまりにスカスカだと、少し貧相な印象になってしまうので、毛先に重さが残るようにパツッとカットするのがコツです。
#5 角度によって表情が変わる、クールな変形マッシュウルフ
場所によってレングスが違う、変形マッシュウルフ。ラインで見せるウルフともいえるクールでカッコイイスタイルです。
眉がちょうど隠れるくらいの長さのラウンドの前髪を作り、サイドの一部は耳を半分くらい覆う長さで切り込むのがポイント。
モデルの方は、元々の髪型がウルフスタイルだったので、細くパラパラしていた毛先を詰めるようにカットし、重めに整えてボブっぽい厚みを出しています。
モードでカッコイイ雰囲気を放ちつつ、バックの長さや全体に丸みがあるので、クールすぎない絶妙なバランスのラインです。
オーダーとスタイリングのポイント
前髪は眉が隠れるくらいの長さに、サイドへかけてラインがしっかり出るラウンドカットに。サイドは耳の半分が隠れるぐらいの長さで毛先をややバラつかせて切り込む。それ以外のサイドやバック全体に、低めの位置にレイヤーを入れる。
カラーはなし。カラーヘアの人は、ブラックのカラーを入れる方が雰囲気が近づく。
スタイリングは、髪がストレートの人は、ブラシでツヤを出しながらブローし、バックの毛先のみヘアアイロンで外ハネに。くせ毛の場合は、ストレートアイロンを全体に軽く通し、顔周りは内巻き、バックは軽く外巻きにして。最後にオイルを全体に軽くなじませる。
YANAGI’s Point
前髪からサイドにつながる部分のラインを、直角にせずゆるやかにラインをつなげると、キツイ印象やモード全開の印象になり過ぎず、やわらかい雰囲気になります。
またサイドとバック全体に、少し丸みが出るようレイヤーを入れるのですが、あまり高い位置からレイヤーを入れるとロックテイストが強くなるので、頭の半分より下くらいの低めの位置に入れ、毛先にはあえて重みを残すのもポイントです。
このヘアスタイルを担当したのは……
Srawディレクター・柳 亜矢子さん
2006年、broocH(ブローチ)の立ち上げに参画。2021年7月、代官山に「Sraw」をオープン。サロンワークだけでなく、美容アイテムの商品開発にも携わる。
Instagram:@ayakoyanagi
【協力】Sraw
https://brooch.jp/sraw/
文=斎藤真知子
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